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僕んちのバイクライフ その3 NWJCツーリングマスターに思う

もう3月となったが、昨年と同じくコロナ禍の蔓延防止対策の延長と今年は雪も深くバイクを楽しめるのはいつからだろう、身動きができない状況のなかで「は~るよ来い は~やく来い」とバイクを気持ちよく楽しめる季節の訪れを待っている。

昨年は、CB400SSのツーリングマスター化に始まり、カミさんとSL230-TMで山の上ランチや近場キャンプ、そしてカブ110NWJCコンプリート、SL230-TM、CB400SS-TM、XL250R-PD、アフリカツインCRF1000Lなど、僕んちのほぼフルラインナップでキャンプやツーリングを楽しんだ。

カブ110NWJCコンプリートからSL230-TMにCB400SS-TMと空冷スクランブラーNWJC2014仕様まで、いつものバイク仲間と久々のキャンプツーリングを楽しみ、車格や排気量に関わらず積載量は同じようなものとなることが実感できた。

同時に、高田さんと土岐さんが駆る、フル積載のカブ110NWJCコンプリートによる旅バイクとしての実力をCB400SS-TMを走らせながら目の当たりする事もできて、面白いキャンプツーリングを皆さんと楽しむ事ができた。

CRF1000L アフリカツインに思う

「新しい車両には興味は無い」と言うと、アフリカツインはなんなの?となってしまうが、6年前にずっと憧れていたバイクが新型として発売されたのを機に手に入れた。それがアフリカツインCRF1000L。

大型バイクならではのトルク感があり、車両の重力感も実感できて購入当初は結構走った記憶がある。でも、何となくの違和感もあったのは事実でそれが何だったのかは、NWJCツーリングマスターと言われる車両に出会ってからひしひしと実感することになる。

アフリカツインは発売から時間が経過し、その間にマイナーチェンジや排気量アップそしてアドベンチャーモデルとして進化をしてきた。当初からオフを主体とした過激なまでのプロモーション映像もあったが・・・。

あのフォルムからすると、あんな風に走らせることができたならば、かっこいいとは思う。しかし、まず普通の人には無理であろうし、ましてや、あんなシチュエーションが日本にはあり得ない。さて何処を走るのだろうか、違和感と疑問が・・・・。

アドベンチャーブームの元祖BMW R1100GSでは林道へ入り込むこともあり、日本の道ではファイナルレシオも含めて使いやすく長く楽しんだことを思い出すが、最近のタイヤ事情を見てもアドベンチャーモデルでもオンロード主体のタイヤが主流であるように、どこを走るかは明白であろう。

1100ccとなったエンジンは、雑誌やネットの記事をみると排気量アップなのに軽量化できたなどの記載。そして更には、アメリカンスタイルの車両や、ツーアラー車両にも同じエンジンを搭載して話題になっているようだ。

えっ、オフロード仕様に開発されたエンジンだったのではないの?それとも、オールマイティーに対応可能なエンジンができあがった??BMW伝統のフラットツインなら納得でも、まるで着せ替え人形にでもなったかのようなHONDAパラツインエンジンに違和感を覚えるのは僕だけだろうか。

その車両のコンセプトと性能が重要視され、それを最大限発揮できるであろうエンジンが搭載されるはずと考えていたのだが、なんとも期待外れのように思えてしまう。

ゴールドウイングもDCTのみとなってクラッチ操作が不要となり、車も自動運転でエンジンからモーターで走る電動化へと、バイクも電動化が進み倒れなくなれば、まるでバリアフリーのような仕様が主流となるのは時間の問題か・・・。

業務用なら電動化や自動化は大いに結構だが、趣味で楽しむバイクには求めているものが違うと思うの僕だけではないだろう。

長年バイクを楽しんできたベテランなら、僕の思うことに同感と言って頂けるのではないだろうか。

アフリカツインCRF1000LはノースウイングJCさんで増車しましたが、その時、高田さんからは「アツシ、止めとけよ後悔するぞ、本当に買うのか?」そんなこと最近のバイク屋さんでは言わない事ですが・・・。

それは、バイク仲間の先輩ライダーからの提案を検討するべきであったが、所有したときの満足感や走らせた感動は瞬く間に薄れて、SL230TMやCB400SS-TMのように乗れば乗るほど愛着が湧いてくるということもないままに、乗ることが激減したのは事実で、悔しいけれど「止めとけよ」の意味が解るようになってきた。

今改めて考えると、憧れていたHONDAトリコロールカラーとアフリカツインのネーミング、その魅力に僕の所有欲がもっとも高まったところで誘惑されたようであるが、こんな風に思うのは僕だけだろうか。

CB400SSがツーリングマスター化して

僕のバイクライフの基本は、時間があればバイクに乗りたい、ツーリングに行きたい!気ままに旅に出たい!なもので時間ができるとふらっと思いつきのままに出かける。そんな僕にとって、昨年のCB400SSのツーリングマスター化はバイクライフへの思いを大きく変化させた事件でありカルチャーショックとなった。

SL230による「トレッキングごっこ」で、体を操る事がバイクを操ることで(高田さんからのウケ売りです)、感性が鍛えられ磨かれてもバイクとのことは上手く言葉にできないが、バイクを楽しむうえで何物にも代えがたいものを得る事が出来たと実感している。

そのSL230がSL230-TMへと深化する過程ではどんな風になるのかと、ワクワク感と深化の過程を実感してきたが、今回のCB400SS-TMはまた一味違っていた。始まりは3年前、高田さんが40年ぶりに再びSR500に乗り始めたことがキッカケとなって、SR500を蘇らせてツーリングマスターへと深化が始まったとき、CB400SSも同じように楽しむことができると直感した。

高田さんと一緒にCB400SSで奥美濃をツーリングしたとき、「アッシはCB400をどんな風に楽しみたいんや」と聞かれて、SL230TMと同じく気軽に出かけられてキャンプやツーリングを楽しみたいと話したのを覚えている。

CB400SSは購入から14年となる。たくさん乗れた年も、あまり動かせなかった年もあったりもして、大きなトラブルも無しにきたが、バイクは機械なので経年劣化でのヘタリは当然あり、その部分のメンテナンス等をノースウイングJCさんにお願いして現在に至る。

近ごろ流行りとなっているリユースということは使い続けることのようだが、メンテナンスに関して「旧いからこんなもの」と言われたことは一度も無く、不満に思うことも無く今日まできたが、乗れば乗るほど愛着が湧き、使い続けて使い慣れた道具となって初めて価値が分かるとも言われてきたが、それは絶えずより良いコンディションで楽しめる環境があってこその事だと改めて気づいた。

そんな事からスタートして仕上がったCB400SS-TM。快適なツーリングの為に、スクリーンとキャリアはCB400SS-TM専用で、耐荷重対策とシート以外は特別な物に交換することもなくて、高田さん曰く『本来の調子を出せば面白くなる』とのことだった。

CB400SSからCB400SS-TMへの深化は、今までの絶好調を飛び越え、フル積載状態での剛性感や安定感は別もの状態になり、スタンダードのCB400SSからは想像できないレベルで同じバイクでここまで変わるものかと驚きであった。

「バイクは売ることよりも乗り始めてからが始まりで、新しいモノがすべてに良いワケではない」まさに高田さんが言うところの、バイクに乗らないバイクショップには判らない実体験に基づいたバイク屋の本領発揮とはこういうことかと、その本質を目の当たりにした。

それはスペック云々の速さなどの動力性能よりも、数値化できない体感フィーリングの良さというか、乗り味というか、気持ちよさというか、トレッキングごっこにより鍛えられ磨かれた感性が、満足で充実感があると言っている。

昨年は、高田さんが駆るSR500TMと4月の木曽路を走り、5月はCL400-TMと共に飛騨を走り、その道中でCB400SS-TMの状態を聞かれてそれに答えながら各部の確認と調整も含め、僕とのトータルバランスを高めることが最終工程となった。

実体険に基づいたアドバイスは、バイクに乗らないバイクショップやメカニックでは、マニュアル通りの対応や部品交換にボルトオンパーツの組付けがせいぜいだと周りを見ると良く分かるし、バイクに乗らなければ判らない感覚的なことや、経験がなければ感覚的なことも含む質問はできないし、それに見合った調整も含んでいたから、その違いは効果的ですぐ気づくことができた。

その良さを発揮させるメンテナンスやモディファイによる深化を実感すると、乗れば乗るほど身近になり愛着が湧いてくる。もう○○年前の車両だからとか新型が出たから乗り換えを考えるということはあり得ない。だが、それは一般的ではなく限定的であるのも現実であろう。

NWJCツーリングマスターに思う

バイク屋ノースウイングJCの高田さんとは三十数年来のバイク仲間の先輩としてリードして頂き、充実したバイクライフで今日に至る。となるが、高田さんは随分と前から電子制御満載の新型バイクには興味が無くなっているのでは・・・と感じている。

それは、カブで列島縦断を楽しんで、SL230を欲張りなオッサン仕様へと蘇らせることに拘り、ツーリングマスターへと深化させ始めたころからだったように思う。ツーリングの途中でこの疑問を高田さんに聞いてみると否定するわけでもなく「面白いネ~」とニンマリ。

それは、トライアンフ空冷ボンネビルやスクランブラーを一台でも多くコンディションを整えて、これからは数少なくなって失われていくアナログバイクの本当の良さを知ってほしいと二十年来言われ続けていることや、「バイクは語感による疑似体験よりも五感の実体験で楽しむもの」「昔ながらの素朴な乗り味が好いね」といつも言われている事も一因です。

能登神話をCT110とカブ110コンプリートで一緒に尋ねたとき、カブ110コンプリートと比べても遜色の無い走りで思うままに楽しめる仕様へとCT110が深化していたことや、今までは触れる事も無かった旧いSR500のTM化が始まり、生産が終了したセロー250をダートフリークさんとのコラボでTM化するなど、色々な観点からも顕著になったように思うのです。

扱える車格と使いこなせる排気量が素敵なバイクライフの必須用件であり、「速さより心地よさ」と「何かに特化することのない曖昧さ」と「和洋折衷の大らかさ」で、チョイ乗りの普段使いからフル積載のバイク旅まで自由気ままにフィールドを拡げて・・・・・と、ツーリングマスターの種明かしをしたような説明が「当然でしょ」と思うようになったのは、SL230やCB400SSがツーリングマスター化してその効果を実感したことが大いに影響していることは言うまでもない。

それは、僕だけではないと思うのです。長年にわたり共にバイクを楽しんできたいつもの皆さんも、ライダーとしてNWJCツーリングマスターの説明にも似たバイクライフへと深化しているように思うからなんです。

SL230とCB400SSは、カミさんと共に長年乗り続けて楽しんできたバイクだが、ツーリングマスターへと深化したことで、僕んちのバイクライフは益々充実してさらに深化している。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

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