ユーザーボイス

僕んちのバイクライフ 2023-2月編

  • 飛騨のアツシより、僕んちのバイクライフ2023 2月編が届きました。

    今回は50代から始まるバイクライフについて思う事や、バイクは車と違って危険な乗り物であることが触れられなくなったことに違和感を覚え、皆さんにとっても素敵なバイクライフでありますよう過去の失敗談を語るなど、今年はより充実したバイクライフを満喫したいとのこと。

2023年の初乗りはカブ110NWJCコンプリートで

今年の初乗りは、1月1日飛騨一ノ宮まで初詣にカブ110NWJCコンプリートで行ってきました。しかしながらここ近年の凍結防止対策は非常にすばらしく、道路のアスファルトは雪よりも融雪剤で白い。

2時間ちょっと走って、2時間かけて洗車、バイクを融雪剤の腐食から守りいつまでも綺麗に保つことを考えると3月半ばくらいまでは出さない方がよいかな・・・。

カブ110NWJCコンプリートType3での初乗りは、防寒対策をして飛騨の冬景色を写真に収めながら19歳で中型(普通)二輪免許を取得し33年走り続けてきて『52歳になって元旦に走るって変?』などと考えつつ、結論はバイクが好きなんだからしかたない。

大きな事故や怪我も無く、経験をした事や教えてもらったことの積み重ねと、今日までバイクライフを無事に楽しんでこられた環境や運があってのことと思う。

50代からのバイクライフについて思う

バイク屋RBRさんが50代からのバイクライフに関するブログがupされていましたが、これといった趣味のない50代が免許を取りいきなり大型バイクを勧められて乗り始める事が増えているのはにわかに信じがたい。

50代の死亡事故が一番多いと驚くような内容だが、バイクは危険な乗り物だという事は誰も触れることなく暗黙の了解か、バイクショップは経験のない相手に免許さえあれば車と同じように販売だけのことか、スキルアップすることについては誰も教え伝えていないのか、何かが違う。

R.B.R公式サイト「50代のバイクライフを60代になって考える」

バイクは前後2本のタイヤでライダーが絶えずバランスをとりつつ走る自立しない乗り物です。最近のバイクには電子制御の様々な機能が装備されているが、ライダーがバランスをとって操る事は今も昔も何も変わっていないが、バイクが危険であることは誰も触れなくなったか。

バイクは危険な乗り物だからスキルアップが必要だが、最近のバイクは、ブレーキやアクセルなど全てに電子制御が満載され、さも安全で快適であるかのようなセールストークとYouTubeなどではプロ並のライダーが一般ライダーを装っていともたやすく簡単に操れて楽しめるような動画や、100回ローンや残価設定など売ることが最優先で、販売方法が巧妙になり何かが大きく変わったか。

危険であることは触れず、スペックや装備によりさも安全であるような表現で売ることが最優先されて、オシャレであるとかカッコいいなど情緒的な価値観でSNSやインスタグラムなど自己表現やコミュニケーションのための小道具的要素が強く、バイクの楽しみ方も昔とは大きく変わったように思う。

30数年前に乗ったバイクは、現代のバイクに比べるとエンジン、足回り、ブレーキ、タイヤなどすべてに劣っていたが、曲がれない、止まれないがわかりやすく、知性よりも五感のセンサーが覚醒しやすく乗った分だけスキルアップできたように思う。

そのスキルアップは上手く走らせることではなく、これ以上は危ないからダメだ!とバイクが教えてくれたように思う。また、世の中のバイク屋もいきなり大型を勧めるような無謀なこともなく「君にはまだ早い」と諭された良き時代だったように思う。

これから、バイクライフを始める50代に一言

「バイクはとても危険な乗り物で、ABS・トラクションコントロール・アクティブサス等の電子制御の装備が身を守ってくれることは決してない!」ライダーの安全への意識や経験が安全を確保できることを理解して、上手くスキルアップできる環境があるところで良きバイクライフを楽しまれることを願う。

昨今のバイクはとても高性能で、使いこなせているのか?いないのか?そんなことよりもじっくりと時間をかけて経験を重ねてスキルアップできる環境で安全を最優先に取り組んで頂きたいと思う。

経験したことが、できるようになったことではないから勘違いしないで頂きたい。私にも苦い経験がある。

25歳で大型免許を手にして、ホンダST1100Panヨーロピアンを乗り始めて、いっぱしのライダー気取りの私であった。

並行輸入のST1100のタイヤは雨降りにめっぽう弱く、いきなりグリップが無くなり何でもないところでハイサイドしそうになることもあるから気をつけるよう、できるだけ早くタイヤは交換した方が良いと同じST1100に乗る先輩ライダーからアドバイスを頂いた。

しかし、ST1100をあちこちへ走らせて北海道もタンデムで楽しみ、いつの間にかベテランライダー気取りの私は、そんな話などどこ吹く風で気にすることも無く聞き流していた。

しかし、生死が掛かるような事が何の前触れもなく突然やってきた!!

走り慣れた富山からの帰り道のR41号は小雨で路面は濡れていた。直線で普通の速度域で少し遅い車を追い越そうと体重移動した次の瞬間、バンクもさせていないのにタイヤが突然スリップしてリアから向きが変わり始めてST1100はあっという間に真横を向き、グリップが回復すると同時にハイサイドして飛んで行った。

普通の流れより遅い車を追い越そうとした直線での出来事。何が起こったか解らないままにクラッシュ。幸いなことに運よく五体満足であったのがせめての救いで、もし対向車が来ていたらとは考えたくない。大丈夫だろう、まあいいだろうと思うその先に、生死を分けるようなその時が不意にやってきた!!

高田さんから「アツシ、高い授業料だったな。でも五体満足であったのが何よりや!!でも、バイクを甘く見て勘違いすると痛い目に合うからな!それなりの覚悟が無いなら乗らない方がいい」と言われたことは今でも忘れられない。

実は、このST1100の件、うちのカミさんには今まで内緒で触れない事としていましたが、同じ50代の死亡事故が多いことを知り、とても残念であまりにも悲しいことであり、バイク歴33年で同じ50代の私自身の体験談が何かに役立てばと思いお伝えすることにしました。

バイクで出かけて、もしもバイクではない交通手段で帰宅したり、病院から家に連絡をする様なことがあれば、うちのカミさんは今までのように送り出してはくれないだろう。ツーリングに出かけて、四季の風景を楽しみ無事に自宅へ帰る。これは変わらないことで有りたい!といつも思い願っている。

これからのバイクライフはアナログ回帰で楽しむべし

20数年前から始まったSL230によるトレッキングごっこは、ライダーの感性がバイクと的確につながってバイクとの一体感が少しずつ分かるようになり、私のライディングスキルが飛躍的に向上して、R1100GSでも林道をゆっくりだが危なげなく走れるようになるなど、私のバイクライフが大きな転換点を迎えたように思う。

その後R1100GSからトライアンフ空冷ボンネビルT100へ、憧れだったアフリカツインが発売になり乗り換え。高田さんからは「一時的な気の迷いだから・・・」と言われていたのだが、結果として昨年アフリカツインは手放すことになったが、何故ボンネビルT100を手放したのか、魔がさしたのか、今でも後悔している。

高田さんからは、憧れのトリコロールとネーミングによる情緒的価値観を刺激されて所有欲を揺さ振られると、いともたやすく空冷ボンネビルT100からホンダ・アフリカツインとは、さすがお目が高い!どうせならDCTにすればよかったんじゃないの~、さすがだね~!と誉め殺し。

そんなバイク屋さんとの縁が、僕んちのバイクライフを素敵なバイクライフへと導いてくれる。

と言われつつ、気持ち的には30代の頃と同じかもしれないが、これからのバイクライフを満喫するには憧れだったアフリカツインはもう必要が無いと思ったのも事実。

それは高田さんが再びSR500に乗る機会を得たことが発端となって、SR500が思いもよらないNWJCツーリングマスターとして蘇り、今までにない新たな発想でチョイ乗りからバイク旅まで嬉々と走らせているのを見て聞いて、うちのカミさんが乗っているCB400SSがSR500と同様に、NWJCツーリングマスターとして楽しめるよう相談すると、アフリカツインのほうが良いんじゃないのと冗談を言いながら快諾して頂いた。

身の丈に合って持て余すことのない車格のCB400ssへのダウンサイジングと、使いこなせる400cc空冷シングル4バルブエンジンはNWJC独自のメンテナンスにより実力+αが炸裂して、NWJCツーリングマスターへの深化はアナログ回帰への魅力とCB400ssの新たな一面を知ることになった。

トレッキングごっこを楽しんできたSL230が、欲張りなおっさん仕様からSL230ツーリングマスターへと深化した仕様を試乗したとき、驚きというよりも何でこんな事を考えつくんだろうと思ったが、間違いなく経験と実体験がてんこ盛りの高田さん自身が楽しむことからフィードバックされた提案であり、売ることよりも乗り出してから始まるバイクライフをいつも意識していることを目の当たりにしたように思う。

大型バイクのアフリカツインはもう無用だと確信できたこと、CB400ss-TMへダウンサイジングしたこと、SL230TMやカブ110NWJCコンプリートをうちのカミさんと共に楽しむこと、僕んちのバイクライフが緩やかな放物線を描いていることが何となく判ってきた。

数年前から、ツーリングマップルの文字が見え難くなってきていたり、『ほら!あの道!!だよ、あの道・・・なんて名前だったっけ』などと直ぐに思い出せない場面も考えると、50代は以前に比べて気づいていないところでも老化・・・、加齢・・・、退化・・・してきていると実感する事がある。

しかし、アナログ感いっぱいにライディングを感性で楽しみ、バイクライフを満喫できる環境は益々充実しているように思う。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

お問い合わせ