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僕んちのバイクライフ 2023-5月編 

CB400SSツーリング仕様(TM)3台で楽しむ

今年は、雪も少なく早い時期から走れそうではあったが、天候不順と雪の無い道路に散布された融雪剤が気になって、例年と同様な時期からの飛騨バイクシーズンとなったと思ったのも束の間、もう台風や梅雨の季節がやってきた。

3月は、高田さんのアドバイスによりSL230ツーリング仕様(TM)の足回りのバージョンUPができて、さて本格的にシーズンスタートと思っていたら、『昨年は上手く日程が合わなかったCB3台で走ってみるのはどお・・・』とのお誘い、思い起こせば、昨年も計画はあったが実現できていなかった事であり、今回は是非一緒に走りたく宜しくとお願いした。

4月の下旬とはいえ早朝はまだまだ冷え込むこの時期の峠道の温度計では1℃なんて表示を確認。待ち合わせ場所の五箇山までの道中では例年より早く桜が開花し新緑になりつつある飛騨路から県境を何度も超える飛越路に入ると緑も濃くなっていた。

皆と合流してからは、五箇山トンネルを越えて砺波平野が広がる散居地区の田園風景の中をビッグシングルならではの心地よい鼓動感を楽しみ、ワインディングはビッグシングル4バルブエンジンの力強さと心地よい吹き上がりは以前とはまるで別モノで、軽量コンパクトな車格による軽快な走りのCB400SSツーリング仕様(TM)が前に2台のときと後ろから続く時もある、今までにない稀なツーリングを満喫。

CB400SS-ツーリング仕様3台で飛越方面を楽しむ

五箇山IC出口付近でCB400SS-ツーリング仕様3台が合流した。S・Yさんとは昔馴染みだが一緒にバイクに乗るのは初めてのこと。希少なCB400SSを同じツーリング仕様にして楽しんでいる何とも不思議な縁であろうか。

SRよりも希少な(SRに比べて売れていなかったからか早々と生産終了)CB400SSが、ツーリング仕様のツーリングマスターへと深化したことにより想像以上の素晴らしい走りは全く別物のバイクとなり、その優越感というか満足感を共有しているS・Yさんとしばしバイク談義。

当然CB400SSの変貌ぶりが話題となるのはごく自然なことかもしれないが、この違いとこの良さは乗った人にしかわからないから他でこんな話をしても通じないし信じられないことであろう。

「知る人ぞ知る」とでも言うのかそんな感じの優越感と価値を共有している事を語りあえるS・Yさんとの会話は楽しいひと時となった。

S・Yさんとのバイク談義でも、あのCB400SSからあの走りを得たことはある意味信じがたいことであり、バイク屋さんでバイクへのコダワリには独特のものがある高田さんと長年の付き合があればこそだが、もしも高田さんがSRを手に入れることやコダワリがなかったらCB400SS-TMは幻となったかもしれない。

何とも不思議な人間関係というかその「えにし」は大切にするべし。と改めて思う。

CB400SSツーリング仕様三台で飛越方面を楽しんだレポートは高田さんのバイク屋の備忘録をご覧頂き、僕は、CB400SSがツーリング仕様へと変貌した成り行きについてお伝えしたいと思う。

バイク屋の備忘録『CB400SSツーリングマスター(TM)で飛越へ』

CB400SSツーリング仕様からCB400SSNWJCツーリングマスターへ

カミさん用として、2008年から乗り始めたCB400SS、気が付くと今年が7回目の車検となる。当初よりカミさんも気に入って綺麗に乗ってきた(磨いていたのは僕)CB400SSは、ツーリング仕様として最高のパフォーマンスを発揮するNWJCツーリングマスターへとバージョンアップして新たな魅力の再発見となった。

CB400SSからツーリング仕様のNWJCツーリングマスターに深化してからは、今までの走りは何だったのだろうと思うほど。見た目は同じでも力強いトルク感や加速感は別物。

積載時は低速からコーナーリング中の安定感なども含み、使いやすさ乗りやすさはエンジンの調子と大きく関わっているのは当然のことだが、どの状態が本調子なのかやっと知る事が出来た。

それは、高田さんが40数年前に乗っていたのと同じSR500がトライアンフ スクランブラー900の下取りに入り、何を思われたのかSR500で長距離ツーリングを楽しめるツーリング仕様のツーリングマスター(TM)へと深化させてSR500でバイク旅をしてみたいと言われたことが発端となっている。

下取りに入ったSR500は始動性が特に悪かったようでエンジンコンディションを整えるところから始まり、エンジンや足回りのメンテナンスを終えると、高田さん自身が長距離を走り、リアキャリアやスクリーンなどSR500専用のオリジナルパーツが次々と企画されているのを見て、SL230のツーリング仕様であるツーリングマスターと同様に本気で長距離を楽しめるSR500ツーリングマスターへの深化が始まったことを知る。

カフェスタイルのカスタムベースとなっていたあのSRが、荷物を積み込んで長距離を楽しめるツーリング仕様となるのだろうかと半信半疑でもあったが、その途中経過で荷物を積み込んだSRと一緒に走ってその軽快な走りを目の当たりにして、高田さんの本気度を知り「このオジサン、マジだぜ」と納得できた。

SR500で何度も長距離ツーリングに出かけては、エンジンから始まり積載状態での安定性や操作性を高めていく過程で高田さんはとても楽しそうだったのが印象的でした。何故そんなことを飛騨にいる僕が知っているかって?そうですよね。

SR500が本格的なツーリング仕様に変化する過程を目にするようになってから、僕んちのCB400SSでも本格的に長距離を楽しめるようになると確信してCB400SSのツーリング仕様をイメージできるようになり、それからはツーリングがてら岐阜へちょくちょく出向いてはその経過を見ることも楽しみとなっていた。

また、CB400SSで荷物を満載したSR500と一緒に走った事もあり、その経過は同じモダンクラシックに乗るライダーとしては気がかりで目が離せない。

SR500ツーリング仕様がSR500ツーリングマスター(TM)として完成すると、間髪入れずCB400SSをSRと同様のツーリング仕様にすることを依頼するとニコニコしながら快諾していただいた。あれから2年が経ってツーリング仕様のCB400SSはツーリングマスター(TM)へと深化した。

当時、CB400SSでキャンプ道具等を積み込んで長距離ツーリングを楽しむことなど、ノーマルのCB400SSでは想像もできなかったが、SR500が荷物満載で長距離を楽しめる仕様へとカスタムされていく過程を目の当たりにすると、CB400SSでも同じように楽しめるようになると思えたが不安なこともあった。

それは、積載はリアキャリアが装着されていれば可能なことだが、純正のリアキャリアに荷物を積み込んだ状態ではフラフラして走り難くなるのがCB400SSの実情で、サスを強化してもその症状は変わらずフラフラすることの無い速度域へペースダウンすることが必要となり長距離では特にストレスとなっていた。

フロントフォークの太さやスイングアームもCB400SSのほうが太く断面積も広いからSRよりも剛性があると思うが、ワインディングでも積載を意識しない軽快な走りで楽しめるようになるのか不安もあり、高田さんに相談すると「どうかな~そんなもん適当でええやん」といつもの冗談交じりに茶化されて終わってしまった。

出来上がったばかりのCB400SSツーリング仕様にキャンプ道具などを満載して走らせると『気負うこと無く走れる』という最高の性能を得て深化していると実感できた。

積載時の安定感について気になっていたことはCB400SS専用のリアキャリアの組み込みと足回りのメンテナンスにより取り越し苦労に終わったが、ステムBGの変更は新車時からの問題点が解決されて、これが本来の良さプラスαなのかと大満足。

それは、ライダー目線で実体険があるバイク屋さんの感覚的なことも含んだメンテナンスノウハウは、消耗品交換だけのメンテナンスとはレベルが違う。乗らないバイク屋さんには感覚的に分らないことが沢山あるのが現実のようだから「こんなものです」とした対応である事もよく判るようになった。

もし、あのSR500が高田さんのところへやってこなかったら、僕んちのCB400SSもツーリングマスターへと深化することはなかっただろう。そうであれば今でも何となくアフリカツインを所有していたかもしれない。でも、現実はCB400SSがツーリングマスターとなり、僕んちの新たなバイクライフが始まった。

バイクに何を求めているのか

「速さより心地よさ」「何かに特化しない曖昧さ」「和洋折衷のような大らかさ」で気負うことなく自由気ままにフィールドを拡げて、とある。

これはNWJCツーリングマスターのコンセプトだが、このことについて少しわかるようになればおっさんライダーが言うところの素敵なバイクライフへの提案の意味も理解できるだろうと、高田さんからいつも言われていた事がやっと解り始めた。

それは、カミさんの走りがノビノビと大らかに楽しんでいるのを見ても、僕もそのコンセプトの意味が理解できるのですが、残念ながらそのコンセプトはNWJCツーリングマスターに乗ったことの無い人にはイメージすらできない難解なことであろうと思うのです。

このような楽しみ方ができるのは、僕んちのCB400SS-TMやSL230TMにカブ110NWJCコンプリートType3などで、その良さを引き出したバイクでなければスペックやブランド、カテゴリー等よりも道具として価値がある事は決して解らないことであろう。

新しいからすべてに良いとした世間一般の常識はあくまでもイメージであり、それは売るための方便であると知ったことも同時に伝えておきたいことである。

バイクは危険な乗り物にもなるが、価値ある道具であり良き相棒でもある

バイクは本来危険な乗り物であるが、電子制御満載のバイクなら安全であるかのような説明には矛盾がある。

バイクが倒れないのはライダーが乗って人車一体となっているからであり、バイクが価値ある道具として機能しているのはライダーの存在があるからであり、安全はライダーのスキルに問うところが大である。

ライダーが多くの部分を担う人車一体についても、電子制御満載の今の時代とは少し意味合いが違うようにも思うし、そんな時代からバイクを楽しんできたことは幸せなことのように思う。

世間では、アナログの中古バイクが高騰しているらしく、高値が付く車両には価値があるなんて話しを耳にすることがあるが、価値観は人それぞれであるから、完全否定するつもりは無いが高価な車両に本当に価値があるのかは疑問である。

15~20年前の旧いCB400SSが長距離ツーリングも楽々こなせる旅バイクとしてCB400SSツーリングマスター(TM)へと深化したが、その過程を振り返ると流行り廃りに流されることも無く、良き相棒であり大切りに使い続けた価値ある道具と販売目的の市場価格などの価値観との違いは、大切に乗り続けているライダーにしか解らないことであると声を大にして言いたい!

この様な考え方や本当の価値と価値観の違いに気付かせてくれたのが、速さより心地よさで長距離ツーリングでも余裕で楽しませてくれるカブ110NWJCコンプリートType3・SL230-TM・CB400SS-TM等のNWJCツーリングマスター群であると一人のライダーとして実感している真最中である。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

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