カブ110 NWJCコンプリート Type Ⅳ

車両概要

バイク屋のバイク乗りが、自ら心地よく楽しむために企画しました

バイク屋として数多くのバイクにかかわり、過去を振り返るとスペック、ライテク、速さ、ブランドなど、それぞれの時代に於いて価値観や価値基準があったように思います。

カブからBigバイクまでオン・オフ問わず、バイク屋のバイク乗りの長年にわたる実体験に基づき、自らが心地よく「バイク旅」を楽しむために、「速さより心地よさ」「何かに特化しない曖昧さ」「和洋折衷のような大らかさ」をコンセプトとして、カブ110NWJCコンプリートを企画しました。

カブ110NWJCコンプリート Type4の準備ができました

カブ110NWJCコンプリートは、初心者から経験豊富なベテランライダーまで、チョイ乗りの普段使いからバイク旅まで、道を選ぶ事もなく、気負うこともなく、自由気ままにフィールドを拡げてバイク旅を楽しむための、バイク屋のバイク乗り自らの実体験に基づいた提案です。

はっとする景色を見つけてもビッグバイクではついつい素通りして…。そんな経験はありませんか。日本各地をビッグバイクで訪ね歩いたベテランライダーの皆さんは、カブ110NWJCコンプリートを駆ってお気に入りの地をもう一度訪ね歩くのはいかがでしょうか。

カブ110NWJCコンプリートで楽しめる行動範囲は？

ビッグバイクを駆って高速道を使えば、時間と距離を稼ぎだせるため一日1,000Km以上の移動も可能ですが、一般道のみでツーリングを楽しめる一日の走行距離は、300Km～800Km程度が、ビギナーからベテランも含んだ走行距離だと思います。

カブ110NWJCコンプリートならキャンプ道具などロングツーリングのための装備を積載した状態でも、気負うことなく気づくと数百キロの距離を走り、とてもそんな距離を走ったとは思えない意外な感覚で新たなバイクライフを楽しめる事でしょう。

カブ110NWJCコンプリートの意外性

ビッグバイクに乗っている方から見れば、カブでロングツーリングは大変なことと思われるでしょうが、気づくとこんな遠くまで……と、これが意外にも面白く楽しいことなのです。

レインウェア、パンク修理キット、防寒装備にキャンプ道具と、ロングツーリングを楽しむ装備を満載して、九州佐多岬から北海道宗谷岬まで日本列島縦断2,900Kmを、気負うことや無理をすることもなく、日本の春の風景を楽しみながら北上して、気づくと5日間で走ることが出来ました。また、走り続けたことによる疲労感はビッグバイクよりもはるかに少ないのも意外な事でした。

『カブ110Expressで日本列島縦断』

ビッグバイクの加速力や最高速度などスペックでは比べるまでも無いことですが、有り余るパワーを抑えて走り続けることや、大きな車体を持て余すストレスよりも、気負うことなく全てを巧く使いこなせて、季節を問わず道を選ばずバイク旅を楽しむことが出来る、大型アドベンチャーやツアラーでもマネができない小さな最強の旅バイクであることもお伝えしたいことです。

昔ながらのカブらしいスタイルへ刷新

カブ110NWJCコンプリートはスーパーカブ110プロがベース車両です。

ハンドルの中央部分に丸目のヘッドライトを備えた、親しみのある昔ながらのカブらしさをテーマに、フロントキャリアの積載力も活かして約3Kgの軽量化を図り、業務用車両から趣味のバイクライフを楽しむスタイルへと刷新しました。

▲Type4フロントビュー

フロントフェンダーの上にあるヘッドライトをハンドルの近くへ変更したもうひとつの理由は、対向車から見えやすくし、視認性と安全性を高めるためです。

カブ110NWJCコンプリートType4

スーパーカブ110プロをベース車両としているカブ110NWJCコンプリートは、JA07型のプロトタイプから始まり、中国生産のチャイナ・カブのJA10型でType2を企画しました。

組み立てが中国から日本の熊本工場となったJA42型では積載状態での操縦性や安定性が飛躍的に向上し、その良さを発揮したType3を企画しました。

新型のJA61型は、環境問題を考慮した新型エンジンとキャストホイール、フロントディスクブレーキにABSを装備した仕様となり、その良さを存分に楽しめるカブ110NWJCコンプリートType4を新たに企画しました。

▲左からプロトタイプ、Type2、Type3。旧タイプへのフィードバックも継続

カブ110NWJCコンプリートはJA07型のプロトタイプから10年が経過しました。

歴代のカブ110NWJCコンプリートは、「新型が出ましたから」と販売のために代替を奨めることよりも、バイク屋自らの実体験に基づいたメンテナンスとモディファイによりGoodコンディションを維持しながら熟成させて深化しています。

走行距離が2、3、5万キロ以上と延び続けても価値ある道具として良き相棒としてその面白さと楽しさを実感されていることは、バイク屋として嬉しい限りです。

ライダー目線とメカニックの実体験から

カブ110NWJCコンプリートは、スーパーカブ110プロがベース車両です

バイク旅では積載力は必須です。キャンプツーリング用の大型ツーリングバッグの容量は70ℓ以上あり、大雑把に70ℓ～100ℓが必要となります。原付の50ccでも大型の1000ccでも車格や排気量に関わらずバイク旅に必要な積載容量は同じです。

積載は、キャリアを大型化してトップケースなどを装備することは簡単なことですが、スーパーカブ110プロの業務用車両だからこその積載力は、積載時の操縦性と安定性は他のカブと比べても群を抜いた使いやすさがあります。

積載性を重視している事はサイドスタンド取り付けが他のカブとは異なっていることもその証です。

▲サイドスタンド比較／サイドスタンドは強化され、取り付け位置にも違いがある（右・カブ110プロ）

バイク旅前提のカブ110NWJCコンプリートは、14インチホイール標準装備で低重心・高剛性

スーパーカブ110プロは14インチホイールのおかげで足つき性も良く、カブシリーズの中でも低重心で剛性感も最高です。

フル積載状態でガレた悪路に遭遇しても2輪2足で何ら問題なく通過できますから、どんな路面状況でも気負うことなく走り続けることができるのも魅力です。また、他のカブとシートとステップの距離は同じですから膝の曲がりは同じであるのも嬉しいところです。

わずかな装備でのライトツーリングであればクロスカブや17インチのカブも楽しいのですが、CT110やタイカブ110等を長年楽しんできた経験から、14インチホイールのスーパーカブ110プロはフル積載状態での操縦性や安定性が高く、コーナーリングやブレーキング時でも構えることがありません。

速さより心地良さで自由気ままにフィールドを拡げて「バイク旅」を楽しむために、14インチホイールのカブ110プロをベース車に選びました。

▲サスペンション比較／クロスカブ（写真左・17インチ）よりも強化されている

速さより心地好さで愉しむために

カブ ワールドで、緩やかな放物線を描きながらバイクライフを楽しむ

長年バイクライフを楽しみ続けてきた熟年ベテランライダー達は、年齢を重ねることに歩調を合わせるように、小排気量から大排気量のビッグバイクへとステップアップしながら日本中を走り周って楽しまれてきたと思います。

昨今あるところを境に緩やかな放物線を描くように車格や排気量を下げて、速さより心地良さで走り続けることを求めるベテランライダーが増えているのも事実です。

ビッグバイクを長年楽しんできた経験豊富なベテランライダーも、目的地までの道中を如何に楽しめるかがバイク旅の魅力であることを実感されて、日本各地でカブ110NWJCコンプリートによるバイク旅を楽しまれている方が多くおられることは、バイク屋North Wing JCとして嬉しい限りです。

バイク屋のバイク乗りからの提案です

走り慣れた道でもカブ110NWJCコンプリートで走れば新たに見えてくる風景があります。

或いは、真冬の雪の中をスノータイヤに履き替えて走り周るのも楽しいものです。そこにはビッグバイクでは味わうことの出来ない手軽さと面白さがあり、カブ110NWJCコンプリートならではのカブ ワールドが拡がっています。

カブ110NWJCコンプリートならではの新しい景色を……

普段のチョイ乗りから通勤快速として、或いはロングツーリングやキャンプツーリングまで、楽しみ方は十人十色ですが、カブ110NWJCコンプリートならではの、「速さより心地よさ」「何かに特化しない曖昧さ」「和洋折衷のような大らかさ」を体感してください。きっと、新たなバイクライフが見つかることでしょう。

カブ110NWJCコンプリートは、カブからビッグバイクまでオン・オフ問わず、バイク乗りとしての実体験をベースとして、ツーリングライダーの目線とメカニックの感性を融合したバイク屋ノースウイングJCからの提案です。

乗れば乗るほど愛着が湧いてくる、そんな価値あるバイクであり良き相棒と素敵なバイクライフを満喫していただきたいと思います。

カラーリングオーダーで私だけのカブに

お気に入りのカラーリングで、世界に一台だけのMyカブに仕上げてみてはいかがですか。今乗っているビッグバイクと同じカラーリングや、お気に入りの車と同じカラーリングなど、お好きな色で承ります。

▲Type4でも好みのカラーリングで（写真左）

カブ110NWJCコンプリート用オリジナルパーツ

バイク乗りとしての実体験に基づき、カブからビッグバイクまで独自の観点から違和感や問題点を探し出してNWJC独自のメンテナンスとモディファイによる対策と、より心地よく走り続けるために納得できるオリジナルパーツを企画しました。

カブ110NWJCコンプリート専用のNWJCオリジナルパーツ群は、ビッグバイク用のNWJCオリジナルパーツと同じクオリティーですから、「カブだから安価であれば」という妥協は一切ありません。

カブは、有り余るパワーを使い切ることもなく走らせているビッグバイクよりも、持てる力の総てを絞り出して走り続けていますから、ビッグバイク以上に過酷な条件で使用されていると云っても過言ではありません。

持てる力を最大限に発揮させて心地よく走り続けることを楽しむために、バイク屋のバイク乗りの実体験に基づき、「原付のカブ110だから廉価で適当なパーツ選び」ではなく、「カブ110NWJCコンプリートだからこそ堅牢でより良い特別なもの」を用意しています。

カブ110NWJCコンプリート専用のNWJCオリジナルパーツは、ハンドメイドにこだわり少量生産のMade in Japanです。

スクリーン

防風雨効果が高くバイク旅には必須のカブ110NWJCコンプリート専用の機能パーツです。

▲Type4専用オリジナルスクリーン

EPLエンジンオイル

小排気量のカブだからこそビッグバイクとは比べ物にならない常時高回転の過酷な条件です。カブを心地よく楽しむための専用エンジンオイルEPL PL 110　5W-40を用意しました。

ISAスプロケット

平坦路での最高速よりもアップダウンのある一般道で安定感と力強さがあり、積載時でも心地良く走り続けることを優先したファイナルレシオを実走行の比較テストより選び出しました。

小排気量のカブだからこそ、より心地よい走りのために真円度が高く耐久性のあるISA製スプロケットを用意しています。

トップケース

バイク旅で求められる容量を満たした76リットルのアルミ製トップケースで着脱も容易にできる仕様を用意しました。

雪道などでの万が一の転倒でも車体をガードしてダメージを最小限に抑えていることをバイク屋として実体験したこともあり、同様の経験をされた方々からの報告も頂いております。

用途によってより小型の汎用のトップケースを装着することも可能です。

サイドラック

タイヤに干渉することなく積載力をさらに高め、防水バックを取り付けができるよう、ビッグバイク用のダール製パニアケースを装着できるホルダーと同じ造りです。左右連結バーを標準装備しており、また汎用の振り分けバックの装着も可能です。

シートスタビライザー

何でこんなもので……と思われるパーツですが、シートはライダーと車体をつないでライディングに大きく影響する機能パーツです。

タンクが無くニーグリップできないカブのシートは、前はヒンジで後ろは吸盤で固定してあるため、安定感や剛性感がなく走りに大きく影響しています。

バイク屋のバイク乗りとして日本列島縦断の折に走り続けた実体験から、心地よい走りのためのシートスタビライザーのヒントを得て具体化しました。

補助ランプ

JA42型のType3からヘッドライトがLED化されたことで、夜間の走行では見にくく、特に雨の夜は最悪で怖くて走行できないとの声を多くいただきました。

視認性と安全性を高めるために、Type2・Type3を含めたすべてのカブ110NWJCコンプリート専用の補助ランプKitを準備しました。

▲視認性と安全性を高める専用補助ランプKit（写真はType4）

パッケージ内容

• スタイリング変更
• カラーリングオーダー
• 各部調整
• カブ110NWJC用オリジナルパーツ