バイク屋の備忘録

カブ110NWJCコンプリートType4で定番の西へ

先月の初めは猛暑の中CRF250L-TMを駆って備前の元伊勢を訪ね、厳しい猛暑のために おっさんライダーは少しオーバーヒート気味となり、猛暑では休憩ポイントに日影が無いと次のポイントへと進むことになり、のんびりすることもできないから無理をしない事が肝要であると実感した。

が、懲りることなく再び猛暑の中をカブ110NWJCコンプリートType4 2台で定番の西を楽しんできた。

カブによるバイク旅について、旧くはCT110から2010年頃までは17インチのJA07型カブ110やタイホンダのドリーム125等の旅仕様を楽しみ、2013年より14インチホイールのJA07型の旅仕様プロトタイプからバイク旅をより楽しむためにカブ110NWJCコンプリート企画が始まった。

歳をとってからのツーリングの相棒はドリーム125 or カブ110

バイク旅で積載力は必須。積載状態での操縦性と安定性を14インチホイールのJA07型旅仕様のプロトタイプと17インチホイールのJA07型で比較すると、17インチホイールのカブでは積載量や路面状況などの影響を受けて不安定となり違和感があったが、14インチホイールのカブでは積載による操縦性や安定性には違和感のない無い走りでその違いは明らかとなり、以来カブ110NWJCコンプリートのベース車両は一貫して14インチのカブ110Proとしている。

バイク旅を楽しめるようJA07型プロトタイプにアルミ製大型トップケースを装備してカブでは初めての定番の西を楽しんだのが2014年6月の事。

カブ110NWJCコンプリートをロングツーリングで楽しむ

JA10型では更にサイドバックを装備できるようサイドラックを追加して積載力を高め、防風効果の高い専用スクリーンの試作など、JA10型Express(Type2)を駆っておっさんライダー自らが日本列島を縦断したのは2015年5月の事。

国産のJA07型はNWJCコンプリートのプロトタイプを楽しみ、その後中国産のカブJA10型はType2へと深化して、組み立てが熊本産のJA42型はType3へとそれぞれに深化している。

JA61型は環境問題によりエンジンも新型となり、キャストホイールでFブレーキはディスク化してABSが装備され、Type4へと深化してさらに扱いやすくなっている。特にType4は積載状態でもワインディングでの軽快感は今までにない心地よさとなり、積載状態でのブレーキングはディスク化の効果大である。

しかし、ABSを装備することによりガソリンタンクの容量が若干小さくなったことはやむを得ぬことであり、地方では休日に閉店しているガソリンスタンドも増えているから、予備のガソリンを持つことで対策することが最善のように思う。

カブによるバイク旅を楽しむためにJA07型の旅仕様プロトタイプを企画して、Type2・3と10年が経過して、JA61型をベースとしたType4では始めての定番の西を楽しみ、カブ110NWJCコンプリートならではの、速さより心地よさで、自由気ままにフィールドを拡げるその面白さと楽しさは色あせることが無い。

今回の西への定番ルートは広島の三次までを速さより心地よさで楽しみ、季節による彩りも定番ルートならではの変化を楽しみ、何とも云えないよき風景に出会えば脇道へ逸れる道草もカブ110NWJCコンプリートならではの面白さと楽しさを満喫した次第である。

共にType4を走らせたS・Oさんは、Type3からType4へと代替して、カブ110NWJCコンプリートでは始めての定番の西をおっさんライダーと共に走り、おっさんの脇道へ逸れる道草にも付き合ってくれた。

また、SL230-TMやCB400ss-TMと比べても時間的なことではほとんど差が無く、カブ110NWJCコンプリートType4の旅バイクとしての実力や懐の深さを実感されたようである。

Type4による定番の西をSL230-TMやCB400ss-TMとの比較や意外さも含み、旅レポートを近々提供するとの事で楽しみな事である。

バイク旅では積載力が必須要件である

ホンダGold Wing1800の積載容量は121ℓ、大型アドベンチャモデルでは95~130ℓの積載容量となっている。バイク旅でキャンプ等も楽しむための積載量は、カブでも大型のツアラーや大型アドベンチャーでも車格や排気量に関わらず100ℓ前後が必要となり、積載状態でも操縦性や安定性に違和感が無いことが肝要である。

持て余す車格や使いこなせない排気量の大型ツアラーやアドベンチャーから自由気ままにフィールドを拡げて楽しめるようダウンサイジングしても、脇道へそれて道草など思いつくままにキャンプ等も楽しもうとすればそれなりの積載量となるが、ある速度域を超えたり、ある積載量を超えたり、積み荷の背が僅かに高くなるなど、僅かな違いでも途端に操縦性や安定性に違和感を覚える車両が多いのが実情である。

積載状態だからやむを得ない事として大幅なペースダウンをするか、極力余分なものは持たず荷物の量を減らすことで乗りやすくすることを優先する場合が多いようだが、根本的な解決ではないし一時的な妥協として何とかその場を凌いでいるようだが、そんなバイク旅はつまらない。

積載状態での違和感や不安定感に「こんなものです」とか「過積載では」という無責任な対応よりも、素敵なバイク旅を満喫するため、積載時の操縦性と安定性を重視しているカブ110NWJCコンプリートは、JA07型のプロトタイプ以来一貫して14インチホイールのカブ110Proをベース車両としている。

カブ110NWJCコンプリートのトップケースとサイドバックの容量は約113ℓでトップケースの上に更に15ℓのバックを装備すると積載容量は128ℓとなる。大型ツアラーや大型アドベンチャーと同等のフル積載状態でもカブ110NWJCコンプリートは何ら気負うことも無く、脇道へ逸れる道草も含み自由気ままにフィールドを拡げるバイク旅の面白さと楽しさが魅力である。

カブをはじめ車格や排気量に関わらず、どの程度の積載量で妥協するのか、積み方を色々検討するのも一考であるが、フル積載でも操縦性や安定性に違和感を覚えることも無く、思うがまま自由気ままなバイク旅を楽しみたいものである。

それぞれのバイクライフは10人10色

新製品が云々、オシャレでかっこよく云々、ラリーレプリカのデザインだから云々、レーサーレプリカだから云々、モダンクラシック風のデザインだから云々、ファイナルモデルだから云々、限定モデルが云々と、消費と所有欲をあおる情緒的な提灯記事のネタは尽きる事が無い。

カブシリーズも50から125まで色々な仕様がラインナップされて、半日程度でいつもの道の駅までのチョイ乗りから、食べ歩きを目的としてもう少し距離を延ばして楽しんだり、年に何度かは余分な荷物は持たずに宿泊施設を目的地として楽しんだり、キャンプと宿泊施設の併用で何日か走り続けて楽しむスタイルなど、その楽しみ方は10人10色。

おっさんライダーは、目的地を目指す道すがら良き相棒とのおしゃべりを楽しみ、自由気ままにフィールドを拡げて脇道へ逸れる道草を楽しむのは毎度のこと。良い景色に出会えばのんびり過ごして時間の都合で遅かったり早かったりの昼食となるのはいつもの事、少し早いが良い景色を眺めながらキャンプとなる場合もある。バイク旅で道草を楽しむために必要な道具は常備しているが積載を意識したことは無い。

立ち止まること、Uターンも思いのままで、真冬の真っ白な景色のなかでも、軽量コンパクトな車格はフル積載であろうと気負う事も道を選ぶ事も無い。これほど自由気ままで思うがままバイク旅を楽しめるのは、カブ110NWJCコンプリートであればこそ、と自負している。

バイク屋自らの実体験に基づいた提案が、素敵なバイクライフを応援しています

新旧を乗り比べて気づくことやチョイ乗りで気づくこともあり、チョイ乗りでは分らないことも乗り続けて判ることもあり、速さより心地よさのためにバイク屋のバイク乗りとしての実体験は多くのヒントを常に得ている。

リアキャリア等のボルトオンパーツを組付けて積載状態で違和感や問題が発生した場合、実体験が無ければ「こんなもの」と曖昧な対応となるのは当然の事だが、実体験により文字や言葉では理解しにくい感覚的な事が具体的な事として理解できて、物理的に対策することが可能な事への思案や試行錯誤により、その結果多くの事を得ることができるのも事実である。

カブ110NWJCコンプリートをはじめSL230-TM・XR230-TM・VTR250-TM・CB250R-TM・セロー250-TM・SR500-TM・CB400ss-TM・CRF250L-TMなどのNWJCツーリングマスター群は流行り廃りに流されること無く、バイク屋自らの実体験に基づいた提案により、お気に入りのバイクの意外性やその良さを最大限に引き出して、素敵なバイクライフを満喫していただきたいと常々思う次第である。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

お問い合わせ