バイク屋の備忘録

カブ110NWJCコンプリート Type2&4でバイク旅とキャンプ

5月のGWは、久々にSR500の旅仕様NWJCツーリングマスター(TM)を駆って定番の西を楽しみ、中旬から下旬はカブ110NWJCコンプリートで2週続けてバイク旅とキャンプを楽しむことができた。

5月中旬の砺波平野ならではの田園風景を楽しみ、下旬は丹後半島の長閑な田園風景と苔むした緑の九十九折れや落石がゴロゴロの荒れた林道など、カブ110NWJCコンプリートならではの自由気ままな道草のバイク旅をType2&4の2台で楽しむことができて、バイク三昧の日々に感謝である。

いつもの定番ルートを走っても、その季節その時の天候などによる風景は一期一会。そのたびに今度はどんな風景と出会うことが出来るだろうか、風の匂いも含めて一期一会の風景を楽しむことはバイク旅の魅力でもあると思う今日この頃だが、速さより心地よさで楽しめるようになってからのことである。

カブ110NWJCコンプリートType4を駆るのは昔ながらの皆とも顔なじみのKTRさん。Type2・3・4と乗り継ぎクロスカブやCT125と乗り比べてもNWJCコンプリートの旅バイクとしての使い勝手の良さがお気に入り。そしてNWJCコンプリートがType2・3・4へと深化した過程もよくご存じである。

カブ110NWJCコンプリートのコンセプトが「速さよりも心地よさ」「何かに特化しない曖昧さ」「和洋折衷のような大らかさ」である事もライダーとしての経験によりよくご存じである。

バイク旅には必須の積載状態でカブ110NWJCコンプリートの真価が発揮されていることは、CT125やクロスカブも楽しみながら比較するなど、KTRさんのライダーとしての実体験はバイクに乗らない部品交換業のバイク屋の「こんなものです」の尤もらしい話の話や売るがための提灯記事とは次元が違う。

また、チョイ乗りから長距離での道草まで、自由気ままにフィールドを拡げて楽しめるバイク旅にはType4が最適とお気に入りであり、カブ110NWJCコンプリートのコンセプトを具体的に実感されている。

KTRさんはここ数年体調が悪く心配していたが、復調の兆しが見えたことで久々のバイク旅を楽しむことになり、飛越方面へ二人で出かけるのは20数年ぶりのこと。BMW R100RSを駆るKTRさんとR100CSの2台で楽しんだあのころのことは懐かしくもあり昔話も含めて良き時間を過ごすことができた。

淡々とマイペースで走り続けるKTRさんとおっさんライダーの二人は、走り慣れたR156ではGS以外で立ち止まることも無く、速さより心地よさで走り続けて気づくともう五箇山。

山を越えて屋敷林のある田園風景の中ではペースダウンしながらその風景の中に溶け込むかのように悠々と楽しむことができた。

翌日は立山連峰を眺めながらの予定だったが、あいにくの曇り空となりかすかに見える風景は立ち止まることも無く淡々と走り続けてカブ110NWJCコンプリートでのバイク旅を終えた。

再びカブ110NWJCコンプリートで丹後半島をゆるりと

その一週間後には再びKTRさんと二人で出かけた。丹後半島を二人で楽しむのは初めてのこと。その昔に楽しんだルートをカブ110NWJCコンプリートならではの気負うことの無い手軽さと安心感で、思うがままに脇道へ入り込んで道草を楽しむことが出来た。

長閑な田園風景ではアクセルを持つ手が緩みのんびりとした走りを楽しんだ。苔むした緑の脇道ではトレッキングごっこなみの丁寧な操作とカブならではの遠心クラッチによるグリップ感を楽しむことができた。

荒れた林道では人車一体で右へ左へと落石を交わし、落ち葉で覆われたところは落石が見えず浮石に乗り上げても転落しないよう2輪2足で慎重にポコポコと無難に抜けて存分に道草を楽しむ事が出来た。

アドベンチャーと云われるバイクでも入り込むことを躊躇するような脇道でも、気負うことや苦に思う事も無く悠々と楽しむことができて、積載状態でも自由気ままにフィールドを拡げて楽しめるカブ110NWJCコンプリートならではの手軽さと懐の深さを実感できる面白いバイク旅となった。

また、KTRさんのType4とおっさんライダーのType2は新旧の違いはあるが、Type2を乗り続ける事でType4の進化も良く判り、Type3からの得たヒントを活かして深化させたType2は、Type4と比べても遜色のない走りで楽しむことができて実体験に基づいた提案が出来ることは何よりである。

危険なバイクを安全に楽しむためには、体力・気力・集中力・観察力・判断力・持続力などが求められるのは当然のことだが、ライテクやスペック・カテゴリー云々よりも気負うことや持て余すことの無い車格と使いこなせる排気量を選ぶことが、自由気ままにフィールドを拡げてバイク旅を満喫するためには肝要かと思う今日この頃。

カブ110NWJCコンプリートは今年で10年目を迎えた

80年代はCT110等を楽しみ2010年からは」カブ110とタイカブ125の17インチホイールを試行錯誤しながら楽しんできたが、積載状態でツーリングを楽しむには安定性や操縦性に問題があったため、カブ110プロの発売を機に14インチホイールへと変更したのがカブ110NWJCコンプリートへの始まりである。

カブ110NWJCコンプリートは、バイク旅では必須の積載力と積載時の安定性と操縦性のトータルバランスを高めることで、自由気ままにフィールドを拡げて楽しめるようカブ110Proをベース車両とした旅バイクとしてバイク屋NWJC独自の企画で、カブ110JA07型プロをベース車とした仕様がNWJCコンプリートのプロトタイプとしての始まりとなった。

JA07型カブ110ProのNWJCコンプリートのプロトタイプは2012年後半から旅を心地よく楽しむ仕様として準備を進めて、翌年の2013年に定番の西を走らせて積載状態でも後方の車両を気にすることもなく楽しめることが実感できて一般道では移動時の平均速度は大型とほとんど差が無いことも解った。

その後JA10型の旅仕様で列島縦断したことにより、カブ110NWJCコンプリートType2として具体化することでType2・3・4のコンプリートシリーズは現在に至る。

カブ110NWJCコンプリートは流行り廃りに惑わされること無く、バイク屋の実体験に基づき一貫してバイク旅では必須の積載力と積載時の安定性と操縦性のトータルバランスを高めることで、心地よくバイク旅楽しめるようType2・3・4とシリーズ化して10年目を迎えた。

チョイ乗りでは判らないことも乗り続けることで謎が解けてヒントが浮かんでくる場合もあるが、バイクに乗らない部品交換業のバイクShopの「こんなものです」等の尤もらしい話の話による雑談と売るがための提灯記事は、流行り廃りに巧く同調しているから面白いものである。

バイク旅では必須の積載状態でも安定性や操縦性に不安が無く、14インチホイールによる足つき性の良さはフル積載時でも道を選ぶことも無く、気負うことも無く、自由気ままにフィールドを拡げて楽しめるカブ110NWJCコンプリートを良き相棒としてバイク旅を楽しまれている経験豊富なライダー諸兄は、その使い勝手の良さを実感されているのは何よりで、バイク屋として嬉しい限りです。

現行モデルのJA61型はキャストホイールにABSブレーキを装備してエンジンも新型になり環境問題に対応した仕様へと進化して、キャストホイールは剛性が高くパンク修理が簡単になったことやスピードメーターはトリップメーター・シフトインジケータ・時計など使い勝手が向上して、JA61型のエンジンフィーリングも含めてカブ110NWJCコンプリートType4は好評である。

今回のバイク旅では、おっさんライダーにとって長年の良き相棒であるType2と共に走り、最新のType4と比べても何ら遜色の無い走りで楽しむことができてType2の新たな深化には納得であり、皆さんもそれぞれに深化したカブ110NWJCコンプリートに愛着を持って楽しまれているのは何よりです。

何度も云うが世の中は新しいモノがすべてに良いとした傾向にある。しかし、メーカー出荷状態では本来の良さは発揮されていない。コンディションを整えて使い続けた道具にはそれなりに愛着があるから、バイク屋として乗り続けることにより、新型のコンディションを整えることや旧型にもフィードバックできることは更なる深化を提案することでもある。

「こんなものです」とした対応や「もう旧いですから」と代替を勧めて如何に売るかよりも、バイク乗りの目線から価値ある道具であり良き相棒にメンテナンスとモディファイを加えてGoodコンディションへのフォローによりバイクライフを充実させることが、バイク屋本来の仕事ではないかと おっさんライダーは考えている。

カブ110NWJCコンプリートに限らず、旅バイクとしてのNWJCツーリングマスターは勿論の事、それぞれのバイクをGoodコンディションに整えてバイクライフを応援したいと常々思っている次第である。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

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