VTR-TM仕様で荷物を積んでツーリングへ(後編)

VTRがTM仕様として準備完了

足回りをNWJCオリジナルパーツに交換し終えた後、NWJCオリジナルのスクリーン、キャリアが次々と完成し、TM(ツーリングマスター)と言える旅仕様のバイクとなりました。

以前から汎用のスクリーンをつけていましたし、キャリアも取り付けてみたこともありましたが、風の当たり方や荷物を積んだ時の安定感などは、昨年キャンプツーリングを楽しんだSL230TMとは同じようにはならないなぁと感じていました。

なにより、市販のVTR用で旅用に荷物を積めるようなキャリアは見つけることができませんでしたが、NWJCオリジナルはサイドステーも装備されてサイドバックを積み込んでも安定感があり、キャンプ道具をどんと詰め込んでいけるつくりです。

旅仕様になってからは、キャンプをしないツーリングでも荷物満載にして出かけてみました。

キャンプツーリングを想定するとこれまでよりかなり荷物の量が増えるので、足回りのバランスなども確認しつつ走るのを楽しんできました。

自分の定番ルートをあちこち走ってみるとSL230TMと同じような感覚で、荷物を積んでいてもそれを感じさせない安定感があります。また、VTR-TM仕様の専用スクリーンは、汎用のスクリーンとは大違いで風の当たり方が変わり、SL230TMと同じで防風効果は大切だと感じましたし、実体験からのフィードバックである事がよくわかります。

荷物を積んだ時にふらついたり、荷物自体が走っているうちにズレたりすると、楽しさより煩わしさの方が上回ってしまいますが、そういった違和感がなく景色を楽しんで走れました。

もちろん積み方が悪ければ不安定になってしまいますが、NWJCでキャリアを付ける際に、どう積むと安定感があるか、バッグはこういうものを使うと良いのではないか、といったことも提案してもらえました。

こういうバッグはこんな時に良くないとか、様々なシーンを考えて提案してもらえることについては、やはり自分たちが楽しんでバイクを走らせて経験しているバイク屋だからこそとも思いました。

また、バイク屋というのは車両の売買や部品交換といったことだけではなく、ライダーが楽しめるためのトータルコーディネーターのようなものだから、という高田社長の言葉も実体験からのフィードバックだと思いました。

VTR-TMの実力に気づく

また、ソロだけでなく、VTR-TM仕様で出かけられていた高田社長と、XR230TM仕様で鳥取方面にキャンプツーリングに出かけられていたHさんと合流し、3人でワインディングを走って楽しんだりもしてきました。

待ち合わせの鳥取の道の駅は、岐阜からほぼ300kmと片道だけでちょっとしたツーリングですが、朝すこし早めに出発すれば、無理に飛ばさなくても一般道のみでもお昼前に到着することができ、ずいぶんいろんな場所が身近に感じられるようになったなぁと思います。

ほとんど同じ仕様のVTRでリードする高田さんはスルスルとタイトなコーナーを曲がって行き、私はそれに頑張って付いていく感じでしたが、操り方が違えばこんなに軽やかに走れるんだというのを目にして、思っている以上の実力をVTRは持っているんだなと感じました。

というか、私はまだまだ使いこなせていない…しかし、なんとなくではあるけれど、こんな風に操ればいいのかということがイメージできた1日でした。

待ちに待ったキャンプツーリング

VTR-TM仕様に仕上がってから何度かキャンプを計画したものの、天候が悪くキャンプに出かけられない日が続いていましたが、お盆の休みにはようやくキャンプツーリングができました。

SL230TMでもキャンプに行った能登半島へ2泊3日のキャンプツーリングでしたが、荷物を積んだ時でも気にせず走れるという感覚は同じでも、エンジンや足回りなどコンディションが整ってくるにつれ、それぞれのバイクの本当の特徴がはっきりしてくるように思います。

私はSL230TM、VTR-TMと250ccクラスの二台持ちなのですが、なぜ同じようなツーリング仕様で同じような排気量なのか?と聞かれることがあります。

人によっては2台もつなら一台は大型かもっと小さいのにすればいいのになんてことも言われますが、低回転から力のあるSL230、高回転で力の出てくるVTRでは、楽しみがそれぞれ異なってどちらも捨てがたいということを改めて思いました。

VTRの、スロットルを開けるにつれ力が湧きあがりスピードが乗ってくる感覚は、自分の気持ちとシンクロするような気持ち良さがあると思います。

能登では観光地に立ち寄るよりも知らない道を走ってみたり、帰り道は雨に降られながらも山道に入ってみたりと、荷物を積んだままあちこち走り回って2泊3日のキャンプツーリングを楽しんできました。

もちろん無茶をしてきたというわけではないのですが、NWJC独自のメンテナンスによりスロットルの開け始めから車体が安定してバランスが良くなったことでジワっと駆動力をかけながら進むこともできるようになり、細く荒れた道であっても躊躇することなく走れるコンディションになったことで、以前と比べて道を選ばなくなったなと思います。おかげで以前よりも洗車の回数がずっと増えたような気がしますが…。

出発前、ちょっと心配だったのはSL230TMより数十キロ重い車重で、真夏のキャンプツーリングで連泊するとやはりホテルに泊まるより疲れは残りそうだし、荷物を積んでいたらどこかでコケたりしないか…?という気持ちもありましたが、帰宅までノートラブルで、心配は杞憂に終わりました。

「物」か「道具」か

趣味の話をしていると、選んでいる時がいちばん楽しい時なんていう言葉を聞くことがあります。本当ならそれを手にして始まってから、だんだんと楽しみが広がって行くものだと思うのですが、所有欲、物欲という「物」としてだけで選べば、楽しみは物を買う時がピークになり、だんだんと興味が薄れてしまうのではないでしょうか。

写真は数年前のツーリングの時のものですが、この頃は隣の県くらいでも結構頑張って走りに行っていたなぁと思い出しました。もしこのままの状態でオイル交換や消耗部品の交換だけのメンテナンスであったなら、今のように楽しめることなく手放していたかもしれません。

ですが、NWJC独自のメンテナンスはライダーとしての実体験をベースとして、基本的なところはもちろんの事バージョンアップするための違和感や問題を解決しながらきちんと「道具」として磨かれてきた今のVTR-TM仕様であれば、同じ場所でも、近くでも、遠くでも、走りに行く時の楽しさは以前より増してきています。

バイクは健康療具のブログを書かれている精神科医の村田先生が「令和初の長距離を、トライアンフ空冷スクランブラーで振り返る」の中で言われている事は、村田先生ほどのバイク歴はありませんが、メンテナンス後の扱いやすさなど、磨き上げていく過程についてのことは、車格や排気量には違いがありますがVTR-TMやSL230TMにも通ずることですから同感です。

VTR-TM仕様として旅ができるようになってから、結構遠いけど今度はこんなところに行ってみたい、走ったことのないこの道を走ってみたらどんな景色が見れるんだろう、いつも次の旅のことを思い描いています。

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