カブ110NWJCコンプリートでキャンプへ
カブシリーズでは最強の動力性能を持つカブC125に、NWJCオリジナルパーツの試作を組み込んだカブ125NWJCツーリングパッケージで、木曽路から甲州街道への主要国道と県道を繋ぎ、日帰りで660Kmを駆けて、速さより心地よさをテーマに多用途で楽しむための使い勝手など各部のチェックができた。
その翌週は、土岐さんとH・H君から伊勢志摩に続くカブ110NWJCコンプリートでのキャンプの誘いがあり、カブ110NWJCコンプリートType2(以下『Type2』)でキャンプに出かけた。
東京への出張を終えたアツシは、飛騨へ帰り着くと同時にカミさんのカブ110NWJCコンプリートType3(以下『Type3』)を駆って皆とキャンプの予定で合流したが、翌朝の地元での寄り合いに急遽参加のため、夜駆けして飛騨へ取って返すとのこと。東北ツーリングで旅バイクとしての魅力を実感したようだ。
→NWJC公式サイト『カブ110NWJCコンプリートで初のロングツーリングへ』
土岐さんと同じく旧くからのバイク仲間の西やんは、天候不順で延びのびとなっていたキャンプがやっと出来るとSL230TMで参加して、16年前に購入した旧い新品のテントを張って楽しんでいた。
トライアンフ空冷スラクストンの車検を4年ぶりに受けて、新しいテントのチェックも兼ねてキャンプを楽しんだ里見君は、その翌週も日本各地を訪ね歩いたSL230TMでキャンプに参加。最近始めた軽登山では、駐車場の確保が容易で、積載力が魅力のType2に道具を積み込んで楽しんでいるよう。
ジャストサイジングでバイク旅の面白さに目覚めたのか、S・O君も仕事が終わってからSL230TMで参加。村田さんからは、実家の京都からXR230TMを駆って翌朝現地で合流するメールが入っていた。
日中は暑さが厳しい日もあるが朝晩は涼しく、料理長のNomu君は体調を崩したようで、参加を取りやめる連絡が入っていた。また、仕事に追われて体調を崩した、いつものメンバーのKさんの一日も早い復帰を願う次第である。
参加メンバーはビッグバイクも楽しんできたから、ジャストサイジングとカブNWJCコンプリートの面白さも実感できて、老いも若きも齢相応の楽しみ方を語り合い、それぞれがマイペースで良き時間を過ごしたようだ。
Type2 vs. Type3
H・H君の『Type2』は、走行距離3万キロを超えているが心地よい走りが楽しめる仕様へとバージョンアップされている。土岐さんの『Type3』は、心地よいシフトフィーリングでフリクションの低減などの対策が施された現行モデルで、どちらもNWJCコンプリートならではの汎用性で楽しさが拡がっている。
登り坂ではバージョンアップしたH・H君の『Type2』は余裕の走りだが、下り坂になると九十九折れをスイスイと下る土岐さんの『Type3』に続くH・H君の『Type2』はオーバーランぎみで、勢いのある若さか、エンデューロやモトクロスで鍛えた老練な走りか、二人の走りが対照的で面白い。
フル積載したカブNWJCコンプリートは九十九折れの登りは悠々と楽しみ、下りではスポーツライクに操る面白さと楽しさもある。九十九折れの峠では持て余し気味のビッグバイクを見かけることもあるが、車格や排気量に関わらず操る基本はまったく同じでも、気負うことの無いカブNWJCコンプリートは底抜けに楽しめる。
カブ110NWJCコンプリートを楽しむ
NWJCオリジナルの試作パーツを組み込んだカブ125NWJCパッケージを走らせ、その翌週はカブ110NWJCコンプリートを走らせてみると、普段使いでは大きな違いがなくても其々の良さを引き出した楽しみ方があるようだ。
クロスカブ等の17インチホイールのカブは、14インチホイールのカブと同等のフル積載状態では操縦性や安定性には余裕が無く気負うこともあるが、カブ125NWJCパッケージで山梨へのテストツーリングでは50L+α程度の積載とフェアリング効果で、カブシリーズ最強の動力性能を活かして大いに楽しめた。
プロベースのカブNWJCコンプリートは、14インチホイールならではの低重心で、積載時の安定感に操縦性や剛性感など、キャンプなどの荷物をタップリと積み込んだフル積載でバイク旅を楽しむのであれば、カブ110NWJCコンプリートの使い勝手の良さは、カブシリーズ最強であることが実感できて今回のキャンプでも皆が納得。
14インチホイールの郵便カブMD90の後継機であるJA07型カブ110プロをベースとした初代のカブNWJCコンプリートを7年前に走らせ、Type2からType3へと今日に至った次第である。
カブ110NWJCコンプリートもJA42型でType3となり、速さより心地よさで走り続ける楽しさを全国各地のライダーと同じバイク乗りとして共感できるのはうれしい限りである。
カブ110NWJCコンプリートは元祖NWJC-TM(ツーリングマスター)
旅バイクとしてフル積載状態でも、スペックやカテゴリーに囚われる事の無い和洋折衷のようなおおらかさは、脇道へそれることも立ち止まることも厭わない。また、可もなく不可も無い曖昧さは自由気ままにフィールドを拡げて、速さより心地よさで走り続けて楽しめるのが、カブ110NWJCコンプリートの魅力である。
バイクの楽しみ方は十人十色だが、バイク屋のバイク乗りとして思い描いたバイクライフを具体化するためのVTR-TMやSL230TMなどのNWJC-TM(ツーリングマスター)は、多用途に楽しめるカブ110NWJCコンプリートのような汎用性が原点である。
動くだけでは、その良さや面白さは分からない
『Type2』はJA10型で評判の悪かったHondaのChinaカブだが、旧型のJA07型に比べると、積載状態での安定感をはじめ色々な面で使いやすく雲泥の差であったが、日本製と云われたJA07型が何故良いと云われたのか不思議に思う。
現行のJA42型カブはHondaの熊本工場で組み立てがされているようだが、パーツの大半はJA10型のChinaカブと同じで日本製ではない。JA07型は組み立てが日本だから同じHonda製でもJA10型のChinaカブより良いと云われていたようだが、組み立てもChinaカブと同程度ではその違いは良くわからない。
最近では日本製か海外製かの意味合いは怪しいものだが、Goodコンディションに整えるのはバイク屋NWJCとしての仕事だからどちらでもよいが、旧型となったJA10型の『Type2』を良き相棒として夫々のバイクライフを満喫しているライダーは、走行距離が2万から4万キロ程度に伸びている。
6万キロ以上でもNWJC独自のメンテナンスにより、Goodコンディションで何ら変わりなく、バイクライフの良き相棒として活躍して走行距離が伸びたカブNWJCコンプリートが増えている。
小排気量のカブNWJCコンプリートもビッグバイクと同様で、NWJC独自のメンテナンスは走行距離に見合った内容でGoodコンディションに整えるから「こんなもの」とか「旧いから」と云った対応はタブーであると承知している。
人車一体となることで判る感覚的な事は、バイクに乗らないと理解できない
一般的に新しいほど良いと思われているが新しいだけでは楽しめないし、旧いから「こんなもの」でも楽しめない。消耗品交換やボルトオンパーツの組み付けだけの作業でも心地よい走りは楽しめない。
違和感は感覚的なことだから文字や言葉では表現しにくい事でもあり、バイク乗りとしての実体験により理解できることが大半となるが、バイクショップとしてスペックや商品知識を含む情報のみで、疑似体験のコピー&ペーストだけでは理解できないから「こんなものです」とした対応となり、本来の良さは発揮していない。
動くだけでは、本来の良さや面白さは分からないから、バイク屋としての経験とバイク乗りとして実体験に基づいたNWJC独自のメンテナンスやモディファイにより、Goodコンディションとトータルバランスを整えることで、皆のバイクライフを支えていきたいと常々思う次第である。
余談だが、Hondaゴールドウイング1800に乗るのを已めて3年が経ち、スペックやハイメカに囚われる事のない、昔ながらの素朴な乗り味が魅力のトライアンフ空冷T100かBMW R100RTを久々にタンデムで走らせて、ゴールドウイング等とは逆方向のアナログ回帰に想いをめぐらせて、バイク三昧の次の一手を思案している今日この頃である。