バイク屋の備忘録

トライアンフ ボンネビルT100を楽しむ その1【東北編】

’05キャブ仕様のT100を駆って

2005年は、ボンネビルT100で「前九年後三年の役」の史跡を訪ねた。今年は、その一部の史跡を大雑把に辿るルートを中心に、思いつきと気ままさで寄り道もしながら、今回は05年式のボンネビルT100キャブ仕様で昨年よりは少し余裕を持って東北を周ることにした。

昨年はタイガー800にて

昨年は時間的に余裕が無く、タイガー800を駆って十和田湖を目的地として、とても慌ただしい東北ツーリングだった。時間に追われながらのツーリングでもタイガー800はツアラーとして懐の深さを発揮して大いに満足のできるツーリングとなった。

1.タイガー環状列石.jpg

岐阜-長野間は、東海北陸道各務原IC~長野道豊田飯山ICの往復約500Kmは高速道を利用した。飯山から北へは青森県の十三湖を最北として一般国道と県道を繋いで約2,000Kmを走り、トータル2,500Kmのツーリングを楽しんできた。

2.ルート.jpg

長距離ツーリングも心地よく楽しめるボンネビルで

T100の外観は7年前とほぼ同じで、シートとスクリーンを変更した程度で何ら変わり映えしないが、エンジンをはじめ足回りなど不満に思う所は、長年乗り続けることにより実体験から得たノウハウを活かして独自のモディファイを加えてインジェクションモデルに勝るとも劣らない仕様に進化させている。ノースウイングJCで取り扱っているモダンクラシックは、キャブモデル・インジェクションモデル問わず、どちらもバージョンアップし続けている。

3-1.払田柵2005.jpg 3-2.払田柵2012.jpg

会津若松までは、飛び入り参加のモダンクラシックたちと…

梅雨前線の影響により天候はとても不安定で東北方面は集中豪雨の予報もあったが、一日目の目的地「会津若松」までは、スクランブラー2台と初期のボンネビルT100が飛び入り参加することとなった。

スクランブラーは2台ともインジェクションモデルで、初期のT100は87,000Kmと距離を重ねているが、耐久性と信頼性は云うまでも無くメンテナンスによりベストコンディションを維持している。モダンクラシックとして多少の違いはあるが、全車ツーリングバージョンとしてオリジナルパーツの組み込みとモディファイを加え、長距離を楽しめる仕様に仕上がっている。

4.メーター.jpg 5.SL.jpg

今回の東北ツーリングに急遽飛び入り参加となったメンバーは、オフ車をはじめ大型デュアルパーパスなど複数の車両を所有しているが、最近の長距離ツーリングではスクランブラーやT100ばかりを使うほど「速さより心地よさで走り続ける楽しさ」を満喫しながら其々の車両がバージョンUPしていく過程も楽しんでいる。

二日目からは、ボンネビルT100でソロツーリング

「古事記」中つ巻「崇神天皇」 5初国知らしし天皇 『ここに東の方より遣はさえし建沼河別と、その父大毘古と共に、相津に往き遇ひき。故、其地を相津と謂ふなり。』とある。

6.伊佐須美神社.jpg

二日目の朝は、「会津」地名発生の伝承地である岩代一之宮「伊佐須美神社」に参拝した。
我々の地元、岐阜市にある美濃二之宮「伊奈波神社」からこちらへ遷られた神主が、「伊佐須美神社」の轡田宮司です。参拝後皆と別れてソロツーリングが始まった。

7.伊佐須美神社.jpg

ボンネビルの車格は、気ままに気楽で自由度の高さが魅力

最上川を眺めながらR290を北上中に棚田百選「クヌギダイラ」の看板が目に入り立ち寄ることに、また最上川の眺めが良いと言われるところへも立ち寄った。

8.棚田100選.jpg

一人旅は気ままで、どこへでもフラフラと立ち寄れる面白さもあるが、大柄で重い車体では中々気楽にルート変更はし難いところがある。併し、ボンネビルやスクランブラーは、程良い車格が取り回しなどの手軽さを生み出しているのだと思う。

9.最上川.jpg

最初のダートは県道63号だった

R347からR13を経由して新庄から県道63号に乗っかり鬼首を一望できる花立峠を経由して7年前にも皆で訪れた鬼切部城跡を目指した。県道63号では、舗装路が途切れてダートが始まり、フラットダートの箇所や少し荒れた所もあったが、なんら問題なく峠へたどり着いた。

10.花立峠へ.jpg

低速から粘るエンジンコンディションのよさに加えて、フロント周りの見直しが、ボンネビル用に開発したWPプログレッシブスプリングとの相乗効果も高く、威力を発揮していることが如実に顕れて安定感と軽快感がある。

キャンプの予定が…

今回のツーリングで一泊はキャンプを予定していたが、出発時の天候も悪く東北方面は集中豪雨の予報もあったので装備を持たず出発した。併し、実際は好天に恵まれた。花立峠から鬼首を眺めたとき、悪天候の予報でもキャンプの装備だけは積み込んで出かけていれば・・・と悔やまれる。
31Lの容量をもつダールパニアケースを左右に装着しているので積載は問題無かったのだが・・・。

11.鬼首.jpg

鬼切部城跡

前九年の役はここから始まった。7年前は9月に訪れたので見渡す限りススキの原っぱで寂しい感じだったが、今回は一人でもススキが青々として夏の活気あふれる趣があった。

12-1.鬼切部.jpg 12-2鬼切部.jpg

一首坂

一般的に平泉といえば中尊寺だが、前九年後三年の役の史跡も周辺に数多くあり、もう一度尋ねてみたいところが幾つも・・・・と思ったが、その一つとして「一首坂」だけを訪れることにした。

八幡太郎義家vs安陪貞任

「衣の館はほころびにけり」
「年を経し糸の乱れの苦しさに」

13-1.一首坂.jpg 13-2.一首坂.jpg

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

お問い合わせ