バイク屋の備忘録

カブ110 Pro NWJC仕様 日本武尊 岐阜編 その2

「古代への道」日本武尊伝説を訪ねる。岐阜編 その2

前回に続き今回も岐阜県内の日本武尊に関する伝承地をCub110 pro NWJCコンプリートを駆って訪ね歩いた。

排気量が小さいCub110の場合、持てる力を最大限に発揮させる為にエンジンコンディションをチェックしたところ、エキゾースト側が最大値を0.02?オーバーしていたので再調整を施した。新車の場合アタリが出るまでは若干不安定な状態であるのはどの車両でも同様である。僅か0.02?がどれだけ重要であるかアフターパーツ以上にメンテナンスが重要である事をどれだけの人が体感することが出来るだろうか?

エンジン調整.jpg

メンテナンス効果による違いが排気量の大小を問わず走る楽しさをより新鮮に感じさせるし、STDの実力も実感できる。Cub110の場合はシングルエンジンの小排気量だからその違いがよく判る。

前回は、STDのファイナルレシオが少々ショート気味に感じていたのでスタンダード2.142から2.066へと少しロングに変更した。

リアスプロケットはアフターパーツとして色々とあるが、排気量を問わず精度の高いスプロケットはとても重要なパーツであり加速減速時の滑らかさがコーナーリングにも影響する為、NWJC定番スプロケットのISAで新たに削り出して貰った。勿論エンジンコンディションが最優先であることは云うまでもない。

今回のルートは、岐阜・岐南町八剣神社からR21⇒R248を経由し、土岐の八剣神社を目指した。日本武尊の伝承地には、”白鳥”と”八剣”の名の付く神社が多い。

ルート.jpg

岐南町八剣神社の由緒は、日本武尊が東征した際、伊吹山へ向かう途中でこの地で休息したという。その後、この地に熱田神宮から分祀したという。室町時代の文献にこの地を「八つるぎ」と記したものがある。

岐南八剣神社1.jpg 岐南八剣神社2.jpg

岐南町にある八剣神社の参道は、とても立派で長いがその参道の途中をJR東海道線が横切っている。

岐阜市は晴れていたが、気温が上がらず可児市から鬼岩を経由して土岐市との境では道路にある掲示板は0度を示していた。

二輪車.jpg

土岐市は美濃焼をはじめ陶器の町でいたるところに陶器の作品を見ることが出来る。道すがら目に入ったオブジェの前を通り過ぎてから写真を撮りたいと思い、カブならではの手軽さからUターンした。

土岐市肥田・八剣神社の由緒は、日本武尊の東征の道筋にあったため、尊(みこと)を祀る神社や伝説も多くあります。当神社では、往古より祭礼には命(みこと)を偲んで「白い水鳥」を必ず供えたという言い伝えがあるそうです。

土岐八剣神社.jpg

土岐にある八剣神社では、寒さのため手水鉢の柄杓に氷柱が下がっていた。

手水鉢.jpg

橋のたもとでもオシャレなタイルが使われていて陶器の町を感じさせる。

橋のたもと.jpg

土岐から多治見・春日井とR19を流れに乗って走ったが、エンジンコンディションを整えてファイナルをロングにしたので前回より楽に流せるようになり、内津トンネルの登りも軽快に走り、江南・一宮を経由し羽島市足近町の”阿遅加神社”を目指した。

R19多治見市街より

R19.jpg

阿遅加神社の由緒は、通称は八剣(ハッケン)様、伊吹の荒神退治に向かわれる時に当地の霊泉にて休憩、尊が亡くなった後に御子稚武彦王が父の憩いの地に宮を造られたのが当社の創祀とある。

阿遅加神社.jpg

岐阜県内での日本武尊伝説においては最南端の”杖突坂”を訪ねる為に、阿遅加神社より海津市南濃町を目指した。羽島方面から見る養老山地は暗く吹雪いているようにも見えた。揖斐川に架かる  橋の上では突風にあおられて、軽量なカブはフラフラしながら杖突坂を目指したが、近付くにつれ雪が舞い始めた。

杖突坂は古事記に其地より差少(ややすこ)し幸行(い)でますに、甚疲(いとつか)れませるによりて、御杖を衝(つ)きて稍(やや)に歩みたまひき。故、其地を號けて杖衝(つえつき)坂と謂ふ。とある。

杖突坂.jpg

R258より羽島方面を望む

南濃町.jpg

古事記では、尊は伊吹から玉倉部⇒当芸⇒杖突坂へ向かわれたとあるが、今回のツーリングルートでは杖突坂⇒当芸と逆回りとなった。当芸野(タギノ)は養老町の往古の地名で、日本武尊に由来すると記した石碑のある養老公園近くへ向かったが、雪も降り辺りは薄暗くなり始めたので次回の楽しみとして桜井の白鳥神社へ向かった。

養老公園.jpg

白鳥神社は閑静な住宅地の奥にあったが、道幅が狭く車では駐車する事も出来ない。併し、バイクならではの利点を活かして道端に停めることが出来た。

桜井白鳥神社.jpg

桜井・白鳥神社の由緒は、創祀不詳。里人曰く、「境内に一井戸あり。其の水質甘美にして味櫻の如し。日本武尊伊吹山より御還りの砌、此処にて休息したまひ、此の水を飲みて賞味したまひしより里人尊霊を奉祀し、里名を櫻井と名づく」と。櫻井村神社御改帳棟札に、寛文十一年元禄十五年享保十四年宝暦六年のものあり。とある。

白鳥神社より関ヶ原の玉倉部の泉を目指したが、雪が激しく見る見るうちに道が真っ白になり始め、関ヶ原ではかなりの積雪となり、日も暮れて目的地は雪で真っ白となっていたので次回として、積雪のある道を少し走ったが雪が深くなり引き返した。スタッドレスと遠心クラッチの威力を楽しんだ後、NWJC南店へ向かった。到着した時は、寒さの為フロントスクリーンも下廻りに付いた雪も凍りついていた。

関ケ原1.jpg 関ケ原2.jpg

無事到着

到着.jpg

今回も前回同様に11:00ころから走り始めて210Kmほど走って来たが、Cub110の走りは前回に比べて力強く軽やかな走りへと変わり、東濃の土岐市や可児市などは隣町のように近く感じられてロングツーリングも楽しめることを実感した。次回は、揖斐に加えて雪の為周れなかったところも再度訪ねることにした。

2日後の日曜日(10日)は、トライアンフなどBIGバイクとCubに乗るツーリングメンバーとカブにのって日本海へ花見ツーリングに出かけてきた。さすがにこの季節バイクの姿はどこにも見当たらないが、スクランブラーを共に楽しむ何時ものメンバーとCubツーリングを290Kmほど楽しんできた。

水仙1.jpg
水仙2.jpg

Cubツーリングの詳細は、メンバーのブログを見て頂けばカブならではの楽しさが伝わると思う。

→小型ツアラーCub110で冬のお花見ツーリング

→「古代への道」Cub110 Pro NWJC仕様 日本武尊 岐阜編 その3

→「古代への道」Cub110 Pro NWJC仕様 日本武尊 岐阜編 その1

→小排気量で緩やかな時を楽しむ『七馬力紀行』

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

お問い合わせ