バイク屋の備忘録

カブ110 Pro NWJC仕様 日本武尊 岐阜編 その3

「古代への道」日本武尊伝説を訪ねる。岐阜編 その3

前回は養老から雪となり関ケ原では吹雪いて時間も遅くなり、ただ周って来ただけとなった所を再度尋ねることにした。養老⇒関ケ原⇒揖斐と周る距離は90Km程度なので出発したのは午后2時過ぎった。

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今回使った車両は、同じカブ110Proだが、仕事の道具として使われていた車両を趣味の道具としてリニューアルしてNWJCコンプリート仕様とした車両を使った。距離は50,000Kmを超えた車両だが、エンジンをはじめ各部にメンテナンスを施してコンディションは上々で何ら問題は無い。NWJC独自のメンテナンスも活かされて、HONDAのならではの信頼性と耐久性をCub110で実感する。

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古事記には『其地(そこ)より發(た)たして、當藝野(たぎの)の上に到りましし時、詔りたまひしく、「吾が心、恒に虚(そら)より翔(かけ)り行かむと念(おも)ひつ。然るに今吾が足得歩(えあゆ)まず、たぎたぎしくなりぬ。」とのりたまひき。故に、其地を號(なづ)けて當藝(たぎ)と謂う。』とあり、養老町往古の地名当芸野(タギノ)は、日本武尊に由来すると記した石碑をたずねた。

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当芸野石碑から関ケ原へ

養老の当芸野石碑を後に関ケ原へ向かう。県道の堤防道路では向かい風になると失速するくらい風が強く、小排気量のCub110が風と闘っていた。
伊吹山ドライブウェイ登り口から西へ一つ目の信号を左折して鍾乳洞を目指すと玉倉部の清水がある。
前回はすべてが雪に被われていて薄暗くなってきた時に到着したが、今回は日も高く明るい中で到着したが、雪がまったくないのは少し残念な気もする。

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古事記には『故、還り下(くだ)りまして、玉倉部の?水(しみづ)に到りて息(いこ)ひましし時、御心稍(やや)に寤(さ)めましき。故、その?水(しみづ)を號けて、居寤(いさめ)の?水(しみづ)と謂う。』とある。

玉倉部2.jpg

雪が降り積もっていたところもまるで違う風景に見える

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玉倉部の清水から県道に出た所に今年は出番がなさそうな旧い田植機が置いてあった。

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関ケ原から揖斐郡池田町へ向かう県道53号の上り坂をCub110は軽快に駆け上がって、速さより心地良さで走り続ける楽しさを満喫する。

揖斐川の堤防から降りた揖斐郡池田町にある「白鳥神社」の由緒書きには、「祭神 日本武尊 神体三躯有り木を用いて之を刻む その中央 稲日太郎媛 母上 、右 大碓命 兄 即ち日本武尊是なり 、左 小碓命 弟」とある。

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大碓命の下に即ち日本武尊是なりとあったが、小碓命の下に即ち日本武尊是なりではないかと思うが・・・。

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古事記では「ここに天皇、その御子の建(たけ)く荒き情(こころ)を惶(かしこ)みて詔りたまひしく、とあり武勇に秀でていたが気性が激しいように描かれている日本武尊だが、兄の大碓命を牛に乗り訪ねたり、土岐市の柿野では大碓命の終焉の地である猿投山の近くに祀られていたり、白鳥神社では母と共に兄弟で祀られていたりと美濃では兄弟とても仲が良いように思える。越前でも兄弟で賊を討伐したようだ。

岐阜県内の日本武尊に関しては、14ヶ所ほど周ったが他にもまだ色々と伝承地があると思う。亦、岐阜県内には記紀に記載されている地として、天若日子命の葬儀のさい、天若日子命と間違えられた阿遅志貴高日子根神が怒り、喪屋を破壊して蹴飛ばしたところが美濃国藍見河の河上の喪山となったと、喪屋をはじめ日本古来の先祖を祀る神葬祭について記されている。喪山は美濃市にあり大矢田神社の末社として喪山天神社がある。

神話と云えば出雲ばかりではなく、記紀などに触れて知る事と感じる事、所謂顕と幽の世界に想像力を加えればもっと身近なところにも多くの神話が宿っている事に気づく。

Bikeで、Cub110で、神話を訪ねてみませんか?

軽量なカブならではの機動力とわずかなスペースがあれば道端に停める事も出来て、それなりの走りは国道でも他の車の流れにのって走る事ができるし、目的地へ向けて気負いも無く雪道でも楽しめてしまう。

サビの素塩カルが道に溢れている

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次回は滋賀県内の日本武尊に関する伝承地を訪ねようと思う。結防止剤によるサビや汚れを注意しながらお気に入りのスクランブラーに乗って行きたいと思う。

→「古代への道」Cub110 Pro NWJC仕様 日本武尊 岐阜編 その2

→「古代への道」Cub110 Pro NWJC仕様 日本武尊 岐阜編 その1

→小排気量で緩やかな時を楽しむ『七馬力紀行』

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