バイク屋の備忘録

バイクのメンテナンスと体のメンテナンス「症状と原因」

数年前のことでしたが、XR230を駆って仲間達と林道へトレッキングを楽しみに行った帰り道、お恥かしい話ですが、ユックリと走ることで気の緩みからわき見運転で、道を外れて転落したことがあります。

幸いにも転落したときバイクと絡んで落ちたのですが、私は転ぶこともなく無傷で立っていました。その場は、皆に引き上げてもらい無事帰宅しました。

その後2日ほど過ぎた朝、腕の痛みで目が覚めた。右腕の付け根が痛くて全く上らず、箸をもってご飯を食べることも出来ず腕を挙げようとすると腕の付け根のところに激痛がはしり、何が起きたのだろうと唖然としました。

その日はRSAの足立さんとウエアーの打ち合わせがあったので、車のウインカーも出せないほどの痛みがありましたが出かけました。トレッキングやOHVツーリングを一緒に楽しんでいるバイク仲間で東洋医学者であり、療術師の「氣太浪さん」と偶然出会い、之幸いと無礼を承知で腕が上らないことを伝え診てもらいました。


色々と診ていただき、結論は右の肩甲骨の下側の「何とか筋?」の緊張が原因とのことで、シップをしておくようにと言われ、足立さんにシップをしてもらいました。

痛いところにはシップを張らず痛くないところにシップとは・・・・?

腑に落ちないので、「腕の付け根のところが痛いのにココはどうすれば・・・・・?」と聞いたところ「症状と原因は別のことです。症状に対処しても治りませんヨ」と一言。「どれくらいで痛みは取れますか?」「感じからすると3日くらいかな?」本当に3日後には腕が上り痛みも引き始めた。「凄い!」の一言。

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「症状と原因」即座にその言葉の意味は理解できました。バイクも同様で誰でもわかる簡単な例は、プラグがカブルという症状の場合、原因として考えられる事としてプラグ(点火系)・キャブレター(燃料系)・圧縮(エンジン本体)・バルブガイド・ピストンリング(オイル系)と大雑把に分けられるが、一般的には症状のプラグを交換する場合が多いと思うが同じ症状は治まることはなく何度も同じことの繰り返しとなるから根本原因をいち早く診断することが大切だと思う。

少し前の事ですが、ツーリング仲間のお寺の住職さんが、腰痛で手術をすると言っておられましたが、氣太浪さんを紹介したところ手術を取りやめて治療を受けられる事と為りました。「治療は痛い所を全く触れず、何とも無い所を色々と触れて治療を施してもらっているうちに、痛みも取れて何ら問題もなく普段どおりの生活が可能となり何処が悪かったのか、とても不思議な治療を経験した。」とのこと。

ベストコンデションは、アフターパーツやケミカルなど部品交換のみで得られるものではなく、定期点検などの診断を必要とします。調子は徐々に崩れて行くものですから中々判りにくい場合が大半です。調整を必要とするところは、許容範囲外であれば必ず調整することが重要となります。

亦、メカニックは使用状況や調子からバイクのコンデションを把握することを求められていますからバイクに乗らないメカニックは消耗部品の交換やテスターチェックのみの行為ですからライダーの感性とメカニックの感性が融合した正しい診断が出来ているとは言い難く、ベストコンデションでバイクを楽しめる状態とは言い難いと思う。

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NWJCが提案する「トレッキングごっこ」は、バイクを操ることは体を操ることなのでバイクを操る為に五官を活かして体を操り、素敵なバイクライフを愉しんでもらいたいと思う。

体を操ってバイクを操ることだが、右か左のコーナーリングなどイメージ通りにバイクが反応しない場合や、立ちゴケに関しては、苦手であると思いこんでいる低速からの停止時の足付きは、脚の長さに関係なく微妙に人とバイクの関係が崩れている。

バイクの調子が崩れているのか人の調子が崩れているのか。バイクの調子は我々がコンデションを整えることが出来ますが、ライダーの体のコンディションについては専門家のアドバイスを受けることが必要だと思います。

そこで「氣太浪さん」からトレッキングごっこも楽しむ中からバイクを操る為に必要と思われる体の操り方、身体意識向上にうえで良いアドバイスを戴きましたので次回紹介します。

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