バイク屋の備忘録

スクランブラーを楽しむ 中国地方編

相変わらずツーリング三昧でバイクライフを楽しむ

先々週は、CB1100で山口へ出かけ、出雲方面へスクランブラーを駆ってキャンプツーリングに出かけたNaka君と村田さんの二人は天候不順のため予定を変更し山口で合流して、HondaのクラシックモデルCB1100とスクランブラー二台を加えた三台で中国山地を心地よく走り続けてツーリングを楽しんだ。

『スクランブラーの備忘録』 出雲大社遷宮を訪ねてスクランブラーキャンプツーリング その2

『バイクは健康療具』 スクランブラーを楽しみながら出雲方面へ

先週は、収穫の終わった秋の能登へキャンプに出掛けて、夜は満天の星を仰ぎ、翌日は早朝からスクランブラーで能登を走りまわりスクランブラーの心地よい走りを楽しんだ。

今週は、再びスクランブラーを駆って中国山地を貫く中国道に沿っている国道と県道を走りつないでCB1100で走ったルートも走り、またまたスクランブラーの心地よい走りをツーリングで楽しんできた。

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今年のツーリングは悪天候の当たり年のようで毎回のように悪天候に遭遇している。今回も先々週同様に西日本に接近中の台風に向かって走ることになった。

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先々週に乗ったCB1100はさすがHonda製で、フロントサス以外は、ほぼスタンダードの車両にNWJC独自のメンテナンスを加えるだけで、信頼感と安心感のある素晴らしく心地よい走りは何ら不満も無く、速さより心地よさで走り続ける楽しさのあるバイクであることを改めて実感することができた。

改めてというのは、おかしな言い方かもしれないが、それはスクランブラーやT100と比べてみてと言ったほうが分かりやすいかもしれない。同じような気象条件やルートで、NWJC独自のメンテナンスやモディファイを施してバイク屋としてコダワリを持って進化させたスクランブラーと、乗り味を比べてみることにより、進化したスクランブラーの心地好い走りを実感できたという意味でもある。勿論ボンネも同様に進化している。

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台風のことも気になり早々に走り始めたかったが、雑用に追われて走り始めたのは午後からとなり、高速道で500Kmほどを一気に走り、山口まで向かうことにした。山陽道に入るころから雨が降り始め広島を過ぎるころは激しい雨と風に見舞われたが、スクランブラーの心地よい走りは、燃料補給時の休憩以外ノンストップで一気に山口まで走ることを楽しませてくれた。

ライディングポジションについて

フルノーマルのスクランブラーでは、時間と距離を稼ぐために高速道を走り続けることだけでも苦痛に思うこともあるので、ハンドルポジション・シートポジション・ステップポジションの三点を整えたライディングポジションを得ることは心地よい走りのために必須である。

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ハンドルポジションは好みもあるが、ノーマルシートでは腰の据わりも悪くズルズルと腰が前へ押し出されて、どことは無しに体を安定させるため妙な力みがあり不快な疲れが残ることがある。腰の座りが安定するとロングツーリングでは心地よく走り続けることが出来るので重要となるが、スクランブラーやボンネで長距離を走ったことのない人には分からないことだと思う。

ステップも好みがあると思うが、NWJCオリジナルのスチール製ワイドステップに変更して万が一の転倒でもステップが折れることなく走り続けることができて、ダートでも一応スタンディングポジションが取りやすくステップ荷重が掛け易い仕様としている。

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ライディングポジションの見直しは色々な方法があるがライダーの体格や感覚もあるので一概には言えないところもあるから基本的にはライダーと対面してから対応することにしている。

ハンドル・シート・ステップによるライディングポジションを整えてエンジンコンディションと足回りもメンテナンスによりトータルバランスが高くなれば何ら苦に思うことも無く長距離を走り続けることを楽しむことができる。

ファイナルレシオについて

ファイナルレシオも重要だがまずはエンジンコンディションやポジションが優先となる。エンジンコンディションを整えることなくファイナルレシオを変更すると低速域では頻繁にシフトを繰り返さなければギクシャクして乗り辛くなり、優先順位を間違えるとつまらないバイクとなってしまうから要注意だ。

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高速道での走りはCB1100と比べてみて、瞬間的な加速力など動力性能では劣るものの、走り続ける心地よさには何ら不満に思うところは無い。CB1100の直列4気筒エンジンの滑らかさより、スクランブラーの270度クランクから発せられる心地よい鼓動感は飽きることがなく走り続けることを楽しませてくれる。

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広島付近の山間部での激しい雨の中でも安定感のある走りで、完全な雨対策により不快に思うこともなく7時過ぎには定宿に到着した。

台風一過でツーリング日和に

翌日は台風の動きを見ながら少しゆっくりすることにして、酒樽山の中腹にある防府天満宮と、麓にある磐門神社へ参拝のため防府へ向かった。途中立ち寄った富海PAは、好天に恵まれると周防灘を眺めながら九州の国東半島を望むことができるが、うっすらと見えそうなほど天気は回復していた。

参拝を終えてフラフラと一般道を走りつないで夕方には広島の三次まで引き返し、翌日は中国山地を貫く中国道に沿って国道と県道をつないで岐阜へ向かうルートで走り始めた。中国山地に沿って通る道はどの道を走っても長閑で、スクランブラーなどクラシックモデルなら速さより心地よさで走り続けることを満喫できるし、神話や神楽も数多くある中国地方はお気に入りで頻繁に出かける地域である。

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三次からはR183→R432→県道23に入り、中国道に沿って岐阜を目指す地方道のワインディングを軽快に心地よく走り続ける楽しさは、スクランブラーとの会話が大いに弾んで、またまた心地よくツーリングを満喫できたし、毎週のようにロングツーリングを楽しみたくなるスクランブラーへと進化したことを実感する。

スクランブラーをモディファイしてさらに心地よい走りを得る

ワインディングを少しハイペースで軽快に走り続けるには、エンジンコンディションを整え、車体周りではフロントサスを換装してから鉄リムをアルミリムに換装するのが最も有効な手段である。

情報や知識としては誰でも知っていることだが、バネ下重量の軽減による乗り味の変化や慣性重量が小さくなることによるブレーキ性能の向上など、その他多くの変化を実体験できてこそ初めて知性と感性が融合した素敵なバイクライフが始まると思う。

実体験の無い情報や知識による疑似体験では、話の話でバイクの本当の面白さや魅力は味わえない。

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スクランブラーやボンネ、スラクストンもコーナーへのアプローチ時にフロントタイヤの接地感が希薄になり不安定に感じるところがあるが、それらはタイヤやリムを換装しても多少緩和される程度で基本的な解決にはならないまやかしであるが、乗らない人には分からない話であるが、乗っている人には分かる話では・・・。

ロングツーリングを楽しむ為に積載力は必要となるが、スクランブラーの場合右側にマフラーがあるため左側だけにパニアケースなどを装着することになるが、取り付けに問題があると減速時などにハンドルがいきなり振られたりすることがあるから要注意である。亦、積載量に見合った前後サスのプリロード調整も欠かせないことである。

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などなどその他にも多くの事柄をじっくりと時間をかけて進化させてきた過程をライダーとして楽しみ、バイク屋のコダワリで煮詰めて出来上がったスクランブラーには特別な愛着がある。

スクランブラーの進化には訳がある

スクランブラーやボンネなどクラシックモデルは、ある程度曖昧なほうが穏やかに楽しめて良いと思った時期もあったが、三十年来のバイク仲間とツーリングに出かけ、いい年のオヤジライダーが年甲斐のない走りで挑発しあおって来た。年甲斐もなくまんまと挑発に乗せられて、クラシックモデルのわりにはシャープにガンガン走ることのできるスクランブラーやボンネを目指して更に進化させる気になった経緯がある。

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NWJCとしての方針は、速さより心地好さで走り続ける楽しさをテーマとしているので、その処は外すことなく進化させていくにあたり、スクランブラー・ボンネ・スラクストンに乗るツーリング仲間から物理的な事と感覚的な事が入り混じったナマの声を聴き、何パターンかの仕様を同時に試すことにした。

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いつものメンバーにモニターを依頼して、モディファイによる変化の過程などをライダーとして共に楽しみながら更に進化させることができて、進化したスクランブラーやボンネ、スラクストンを駆って、心地よく走り続ける楽しさのある素敵なバイクライフを皆で満喫している次第である。

 

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