バイク屋の備忘録

CBR250Rの潜在能力を遠乗りで試す -その3 帰省編・総括-

道内ではマイナーなルートを選んで走るので、人と会うことも無い。サロマ湖では少しダートを入った所のアッケシソウ群生地に立寄ってみた。穴ぼこのたくさんあるフラットダートだったが、何の苦も無くサスがしなやかにイナシている。シングルエンジンの心地好さをここでも実感する。

サロマ湖.jpg ダート.jpg


計呂地より685号に入る。ルクシ峠からの景色がお気に入りポイントなので向かうが、ルクシ峠は通行止めとなり新しいトンネルが出来ていた。

ルクシ峠.jpg

北見の出光GSで給油を済ませて、津別峠に向かう。日の入りがPM5:30頃で少し距離がある。日の入りに間に合うか?かなりハイペースで走る。路面の凹凸は激しいがCBR250Rは、とてもしなやかに軽快に走る。峠の入り口に到着。日没までの残り時間はわずかしかない。タイトのつづら折が続く登り坂をシングルエンジンは10,000rpm付近まで軽々と吹き上がり、CBR250Rは気持ちよく駆け上がっていく。一般公道でスロットルを大きく開けることが出来るのは、小排気量の特権か?4輪感覚のバイクでは味わえない心地好さだ。

津別峠.jpg 夕日.jpg

津別峠に到着!展望台への階段をCBR250R同様に一気に駆け上がった。登りきるとカメラを構えて写真を撮っている方がお見えで、駆け上がって行くと「元気がいいね!」と声を掛けられた。
360℃の展望で美幌峠より景色が良いのでここへは必ず立ち寄るが、今回は生憎の曇り空で屈斜路湖もぼんやりとかすんで見える。阿寒岳はかすんで見えたが、大雪連峰は全く見えない。

BMWと美幌峠.jpg 屈斜路湖.jpg

写真を撮っていた人に「ここ数日はこんな天気ですよ」と教えて頂いた。展望台より駐車場へ降りるとキタキツネがお見送りに来ていた。PM6:30過ぎに予定地の弟子屈に到着。

北キツネ.jpg
キタキツネが見送りに

9月28日 弟子屈より知床半島経由苫小牧を目指す

今日は北海道を離れる最終日で、夜の10:30迄に苫小牧フェリー乗り場に到着できればOK!弟子屈を出発して知床半島へ直線道路を淡々と走る。CBR250Rは、エンジンも角が取れて全域心地よく軽快に回るエンジンには、まろやかでシングルらしい力強さもある。6速で流す時などは3,500rpmから上は全域快感速度域となる。

斜里ひまわり.jpg
斜里ひまわり

3日目に入って、意外なことに気付いた。気にもしていなかったが、薄っぺたいシートに見えるが、お尻が痛くないのは、意外や意外!ハンドルとシート・ステップの3点が程良いバランスを保っていて長時間でも首・肩・腰等に負担が無く、膝周りにも窮屈感がない。CBR250Rは、車体のサイズ・ポジション・足回りと何処を取ってみても不満は無い。

知床峠の登りも心地好く、5速6速で軽快に登り、実に楽しい!まさに快感速度で、速さより心地好さをまたまた実感!

知床峠.jpg BMW知床峠.jpg
知床峠(右は十数年前のBMWでのツーリング時のもの)

知床半島は斜里からウトロ、羅臼、標津を周り、今日の出発地である弟子屈へ引き返すように開陽台を目指す。単調な直線でもエンジンの鼓動感など、バイクとのコミュニケーションを楽しみながら走り続ける心地よさもまた快感速度で、楽しさがあふれてくる。

開陽台では大切に乗り続けられているHONDAシングル250のヒットモデルCB250RSZと出会う。

開陽台01.jpg 開陽台02.jpg

然別湖経由で苫小牧に向かう予定だったが、糠平で通行止めの看板を目にする。台風の影響か?残念だが引き返して苫小牧へ向かう。

糠平.jpg 通行止.jpg

清水を目指して走っていると、日勝峠の日高側で事故処理の為通行止めの表示が出ていたので、ルートを変更する為地図を見ようと道の駅に入った。すると、VFR750に乗っている地元ライダーに「CBR250Rですね!初めてみました」などと声を掛けられた。事故処理の為通行止めとなっているのでルート変更をしたいのだがと聞いてみると、この先に清水ICから占冠ICまでつながっていることを教えられた。

士幌01.jpg 士幌02.jpg

一般道が主体なので高速道は意識していなかったが、北海道の高速道路がさらに伸びていることを実感した。今回使った地図の中から平成11年9月に帯広で泊まったビジネスホテルの領収書がでて来た。この時はBMW K1200LTで走ってきた時のものだと思う。11年以降何度か訪ねてはいるが、地図を開くことはほとんど無かった。北海道では観光地にはほとんど立ち寄ることも無く、只々走り周る事を楽しんできた。

R274から穂別経由の道道610号を走った。このルートは霧が深く走りにくかったが、CBR250Rのライトの配光がとてもいいことに気付いた。CBR250Rは更になめらかさを増しながら、軽快に心地好く走り続けている!

苫小牧港.jpg

苫小牧港より乗船して翌日29日敦賀港に入港してスロープを下り始めると、正面でカメラを構えて写真を撮っているヒロ君を発見!敦賀港までCB1100に乗って迎えに来てくれた。スクリーンのテストを兼ねて走ってきたとのことでした。
CBR250RとCB1100

今回の全走行距離は2,253Kmでした。

出発前のメーター 帰宅後のメーター
北海道ツーリング前(左)と後

今回の北海道ツーリングは、CBR250Rを深く理解して潜在能力の高さを実感することが目的でした。ツアラーとしての一面を垣間見ることが出来たことや、想像通りに潜在能力の高さを確信することができて、今までにない意外な発見のある、心地よいツーリングとなりました。

メンテナンスについて一言。

小排気量車は、大排気量車とは異なる丁寧なメンテナンスが求められると思う。BIGバイクになると違いの解らないライダーが多いのも現実だし、何ら不満を感じないのは排気量に誤魔化されて本来の性能を実感していない場合が多く見受けられる。しかし、CBR250Rのシングルエンジンはその違いが顕著に出るから面白い。最高の力を発揮させる為に、全てが重要となり、丁寧なメンテナンスが求められる。

バイクは、ナンバープレートを付けて乗れる様にするだけでは楽しめない。
NWJCで準備している総ての試乗車は、ライダーの目線とメカニックの感性が融合して、其々のバイクが持つ本来の良さや面白みを引き出すために、スタッフも絶えずツーリングで実走させて、1台ずつ丁寧なメンテナンスを施しています。

NWJCは、CBR250Rのツーリング バイクとして、最良の妥協点を見つけ出す丁寧なメンテナンスを施した結果、これだけ心地好く楽しむことが出来たと自負している。

心地好い走りは丁寧なメンテナンスから産まれている事は言うまでもない。
この心地好さを与えてくれた、CBR250Rとヒロ君、明君に感謝!!

→CBR250R レビュー&インプレ

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