バイク屋の備忘録

バイク屋のバイクライフ 10月

北海道ツーリングを終えた翌週、R100RTを1,200kmほど走らせて9月は終り、10月初めはツーリング日和の晴天が続いたが雑用に追われて、あっという間に時間が過ぎ去り、週末は台風18号がやってきてツーリングを諦めた。続いて次の台風19号が週末をめがけてやって来た。

台風19号のため、東北へカブで出かける予定は諦めて、定番の能登を台風19号がやって来る前に、カブ110NWJCコンプリートで一走りして、翌週はCB1100で初秋の西日本定番ルートを楽しんで来た。

10月27日は、足回りの設定を変えたCB1100に乗って、奥飛騨方面の紅葉を眺めながら、VTR-Fと200kmほどを一走りしてきた。

奥美濃

11月の初めは、ボンネかCB1100で、東北へキャンプツーリングに出掛ける予定をしている。相変わらずバイク三昧の日々を過ごしている。が、チョイ乗り程度では判らない事ばかりだから、継続的に乗り続けて知った事や得たものをフィードバックして、乗れば乗る程に、愛着が湧いてくる一台を提供したいと思う次第である。

カブ110NWJCコンプリートで能登を走る

雪が降り始める季節になれば、昨年同様にカブならではの冬のツーリングを楽しみたい。しかし、現行モデルのサスは、積載を前提とした硬めの設定だから、雪中でも上手く追従して安定感のある仕様を試すことも目的の一つとして、いつものメンバーのNakaさん村田さんの二人と一緒に、カブで能登を楽しんで来た。

雪道でフロントキャリアへの積載は遠慮したいところだが、フロントキャリアへの積載状態でも、問題なく走れる仕様を試してきた。結果は中々良好で、あとはKさんと一緒に雪道で実走させて、冬の雪中ツーリングを共に楽しむ人たちへ、フィードバックしたいと考えている。

能登にて

NWJCコンプリートモデルのベース車は、ビジネスモデルのSuper Cub 110 Proであるが、サイドスタンドは積載状態でも場所を問わず確実に駐車することが出来る。抜群の積載性と安定感にサスの耐久性も高く、一般道では、後方を気にすることも無く車の流れに乗る事も楽々で、実はロングツーリングも楽しめるバイクである。

カブ110プロ のツアラー仕様、NWJCコンプリートモデルは、意外にも熟年ベテランライダーやビッグバイクのユーザーに好評で、カブのツアラー仕様を企画した意図を汲んでいただけて嬉しい限りである。

新旧のフロントキャリアについて

フロントキャリアに荷物を積載することが少ないので、積載が出来ないのではないか、という問い合わせをいただくことがあるが、充分に荷物を積める仕様となっている。

フロントへ積載

フロントキャリアへの積載は、リア用のトップケースだけで全て事足りていたが、これからの季節は防寒装備なども追加されて荷物も増えるから、フロントキャリアも有効に使いたいと思う。今回は、あまり使うことの無いフロントキャリアに、ピッタリの防水バッグを見つけたので、テントやタープをフロントキャリアに積み込んで、走ることにした。

プロトタイプのJA07型のフロントキャリアは、現行型のようにキャリアがフレームマウントされていないので、積載物の重量がすべてハンドルに掛かってくるため、簡易的に使う事を前提に折りたたみができる仕様にしたが、プロトタイプの為4台しか作っていない。

プロトタイプ

今回の能登は、旧型のJA07型に乗る、いつものメンバーのNakaさんと村田さんが、一緒に走った。Nakaさんも、フロントキャリアに荷物を積み込んで走っていたが、現行のJA10型に比べると、フロントへの積載は少々厳しいものがあるのだが、敢えて試したいようだ。

いつもの能登でカブ110プロを共に楽しんだ、いつものメンバーのブログもご覧ください
→Nakaさんのブログ『いつもの能登でカブ110プロを走らせて』

JA07型の積載量を増すために、リアのサイドに防水バッグを装着できる仕様を計画していたが、現行モデルに移行してからは、旧型に関する計画はすべて保留状態となっている。
Nakaさんは、その企画を耳にして、サイド用の防水バッグの現物も目にしている。敢えて乗り難くなる状態で能登へ行くのは、無言だが、いつ出来るのかなぁ~?という催促でもあるように思うが、気のせいかも・・・。

CB1100で西日本定番ルートを走る

10月の中旬にはCB1100を駆って、定番の西日本ルートを走って来た。Nakaさん村田さんとは、深夜に山口で合流して、翌日には二人とも霧の海を見るとのことで、夕方から三次へ向けて出発して行った。
スクランブラーで中国地方を共に楽しんだ、いつものメンバーのブログもご覧ください

→Nakaさんのブログ『オールマイティなスクランブラーで中国地方を楽しむ 』

車両を色々と乗り変えて、四季を通じて定番ルートの約1,600kmを走ってみると、同じルートでも車両の違いから、他の車両で感じている問題を解決するヒントが見えてくる等、新たな発見もあり色々なものが新鮮に映るから面白いものだ。今年の冬は、カブ110NWJCコンプリートに乗って、初めて体験する冬の西日本定番ルートを楽しみたいと思っている。

歴史の道

余分なものを取り除いたクラシックなスタイルを持つ、CB1100やスクランブラーは心地良い走りで、定番ルートでは長閑な里山の風景に溶け込み、速さより心地良さで走り続ける楽しさを満喫できる、お気に入りのバイクである。

初秋

里山の風景を眺めながらスクランブラーで走ると、その鼓動感は実に心地好く楽しいが、2007年から乗り始めて7年経つが、当初は長閑な景色の中を延々と走り続けても楽しいとは思わなかった。むしろ、多くの違和感を取り除いて、どうすれば心地良い走りを得ることが出来るか、試行錯誤のためにツーリングすることが楽しみだった。

スクランブラー

年月をかけて乗り続けて、其々の過程を楽しむなかで、CB1100を西日本の定番ルートで走らせたことが、スクランブラーやT100の、言葉では言い表せないボンヤリとした違和感に気づき、スクランブラーなどのトライアンフ モダンクラシックシリーズが、NWJC2014仕様として更に心地よい走りを得ることが出来たと云える。

定番ルート

バイク屋が自らバイク乗りとして実体験して得たものは、同じバイク乗りの話には多くの事が共感できる。が、バイクに乗らないバイク屋とは、同じものを取り扱っていても共感できるものが無いように思う。

CB1100の現状

ミッションが6速となり、スポーク仕様のEXも発売になり、バリエーションが広がり、クラシックなスタイルを持つCB1100がHONDAの定番モデルとして存在感を示しているのは喜ばしいことだ。

現在使っているCB1100の走行距離は38,700kmとなっている。走行距離がのびれば当然、エンジンコンディションを整える必要があるため、使用状況などを考慮して2度ほどエンジンチェックを実施したが、許容範囲内で最大値のものもあり調整をしたが、HONDA車らしく安定していた。

県道56

エンジン調整は、初回点検も含み一度だけで、後はチェックをしなくても良いと思われている人も多いが、HONDAのエンジンだから変化も小さく安定するのも早いが、トライアンフの場合は変化も大きく、安定するまでは15,000km毎にチェックすることをお勧めする。

峠道

一度だけのチェックや調整では、心地よい走りを継続的には楽しめない。エンジン調整などは必要ではないという根拠のない情報や、疑似体験によって創られた先入観や情報などと、実体験をベースにした情報では大きく異なるのは当然のことだから要注意である。

農協マーク 農協印カブ

CB1100の足回りは、フロントサスはペースが上がると、突き上げがあり落ち着きがなくなるため、WPのプログレッシブスプリングに変更したが、それ以外はオイル等の消耗品を交換するだけで使っている。何時、乗っても違和感も無く馴染みが良いから、使い慣れた道具という安心感があり、ヘタリを感じることも無く、Made In JapanのHONDAらしい質の高さを感じさせる。

落ち葉

フロントタイヤは、スリップサインが出始めているがそのまま走らせている。少しハイペースで走らせると、少し濡れた路面や、落ち葉の散らばった県道では接地感に不安を覚えるところもあるが、乗り味が大きく変化して乗り難いという感じでもなく、曖昧さなのか懐の深さとでも云うのか、僅かな事では走り続ける楽しさを左右されないところも、CB1100の魅力だと思う。

帰り道

西日本の定番ルートを走る中で、積載の悪さを対策したいと思い、CB1100に似合うツーリングキャリアを早急に作り、キャンプツーリング等で荷物をタップリ積み込んでもロングツーリングを楽しめる仕様を考えている。

積載

VTR-FとCB1100で、奥美濃を走る

10月最後の定休日に、明君がVTR-Fに乗って一緒にツーリングに行くと云う。
VT250Ⅱ型に乗っていたせいもあるかもしれないが、250クラスでのロングツーリングは、疲れて楽しめないという先入観を持っているようだ。しかし、北海道ツーリングを楽しみVTR-Fの魅力を伝えたことで、実際に走らせて確かめてみたいと思ったようだ。

→明のバイクライフ『VTR-Fに乗って VT250II型を思い出す』

バイク屋でも取り扱っているバイクの事は、消耗品の交換やボルトオンパーツの組み付けは出来ても、チョイ乗り程度では判らない事ばかりである。
継続的に乗り続けて、知った事や得た事をベースに、乗れば乗る程に、愛着が湧いてくる一台を提供できれば、と常々思っている。そのためにも、バイク乗りとしての目線をもって実体験することが重要だと考えている。

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