バイク屋の備忘録

キャンプツーリングを2週連続で楽しむ

ボンネビルT100で本栖湖 へキャンプツーリング

先週の土曜日は、横浜のmoto さん主催のキャンプツーリングへ、いつものツーリング仲間と参加した。

当日は、天候不順で甲府南ICを降りてからは雨が降り始め、夜半はミゾレとなり寒い夜だったが、キャンプ好きのボンネビル、スクランブラー好きと楽しい時間を過ごすことが出来た。

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バイク屋がイベントに参加(主催)する場合の多くは仕事としての意味合いが強く、同じバイク仲間として楽しむ事は中々出来ないのが現実だが、何時ものツーリング仲間同様にmotoさん主催のキャンプツーリングはバイ屋というよりも、一人のツーリングライダーとして参加出来た事は嬉しい限りだ。

参加された方々も、ボンネビルやスクランブラーを楽しんでおられる方々ばかりで、気負いや衒いを感じることも無く、皆さんと食べて飲んで、気楽に会話が出来て楽しい時間を過ごすことが出来たことを感謝する。

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Motoさん、そして共にキャンプを楽しんだライダーの皆さん アリガトウ!

本栖湖キャンプツーリングについては、いつものツーリング仲間のブログをご覧ください。

→トライアンフ スクランブラーの備忘録『春!?Myスクランブラーで本栖湖キャンプ 』

Newカブ110プロでキャンプツーリングを楽しむ

旧型のカブ110プロは短命で新型へ移行したためNWJCコンプリートのベースモデルとして新型への移行準備を進めていたが、諸々の事情により大幅に遅れていたが、GW前に完成することが出来た。

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先週の本栖湖に続き今週は、カブ110プロ・NWJCコンプリートの新型がやっと出来上がったのでシェイクダウンを兼ねて荷物を満載してキャンプツーリングに出掛けた。

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今回のカブツーリングは、テストも兼ねていたので一人で出掛ける予定で準備を進めていると、先週本栖湖へスクランブラーでキャンプにも参加し、以前からカブツーリングを共に楽しんでいるメンバーが立ち寄り、トライアンフスクランブラーと同等の荷物をカブ110プロに其々が積み込んで新旧3台が急遽参加となり4台で出掛けることとなった。

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何故カブ110プロなのか?

カブは90から110になりインジェクション化が進み、一般道を流れに乗って走ることにもストレスが無くロングツーリングも楽しめるようになった。カブ110プロは積載力を重視して開発された業務用であるため、STDのカブと乗り比べてみれば一目瞭然で積載時の安定感や剛性感にストレスや不満を感じることもなくキャンプツーリングやロングツーリングを楽しむには最適であるため、NWJCコンプリートのベース車両にはカブ110プロを選んでいる。

併し、業務用として積載を重視した大きなフロントバスケットとヘッドライトを低い位置に取り付けたスタイルは、仕事の道具としては機能的だが、趣味の道具としては、些か抵抗がある。

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歴代のカブはヘッドライト位置が高く、ハンドルバーの中央付近に少し小ぶりのヘッドライトがあるスタイルが最もカブらしく歴代のカブは全て同じスタイルを踏襲しているため、少しでもカブらしく・・・という思いからヘッドライトの位置を変更することにしたが、それはオッサンライダーのコダワリでもあり、原点回帰でもある。

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旧型の110プロは少し小ぶりでカブらしいヘッドライトだが、明るさに問題を感じていたため、NWJCコンプリートは同様に少し小ぶりで明るさのあるヘッドライトを選んで使っているので、MD90にも似たスタイルはお気に入りではあるが生産が終了した今となっては致し方ない事である。

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新型のヘッドライトは、少し大きめとなっているが明るさは充分で、ロングツーリングの夜間走行でも何ら問題は無く、旧型のように新たにライト周りやウインカー等のパーツを追加することも無くコストを低く抑えることが出来たのは喜ばしいことだ。

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トライアンフスクランブラーと同等の荷物で積載力をチェック!

『速さより心地良さで走り続ける楽しさ』はノースウイングJCのテーマである。カブ110プロの積載力を活かして扱いやすくトータルバランスの高い仕様であればロングツーリングに於いても楽しみ方に拡がりが生まれる。

積載量を増やすと当然重量は重くなり平坦路での走りを重視したファイナルレシオでは、登り坂やコーナーリングも含み安定した走りを得ることが出来ないため、STDよりはロングであるが一般的に使われているファイナルよりは僅かショートに設定すればある程度スピードを載せてのコーナーリングでも安定感を損なうことは無い。

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BMW R1150GS・R1200GSとR1150GSアドベンチャー・R1200GSアドベンチャーを比較した場合、タンク容量も大きく積載量も大きいアドベンチャーのほうが総重量でははるかに重くなるが、ファイナルはショートに設定されているため扱いやすさが生まれている。

ファイナルレシオの問題はカブ等小型のみに限らず大型でも同様にファイナルレシオをロング化すればスピードが上がって速くなると考えている人も多いようだが、高速道以外でも楽しめてロングツーリングでキャンプ用具など積載量を増しても心地よく走りたいのであればロング化には限度がある。亦、エンジンコンディションが悪く滑らかに回らないエンジンの場合ショートに感じてロング化する傾向にあるように思う。

速さより心地良さで走り続ける楽しさを求めて

スクランブラーと同等の積載量となっても流れに乗って走る事に何ら不満や不安もなく、急な登り坂でもコンディションを整えたPGM FIエンジンは力強く、カブ110プロは走り続ける楽しさがあることを実感できる。

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カブ110プロは所詮110ccの原付2種と言ってしまえばそれまでだが、通常の流れに乗って走り続けてみると、シングルエンジンらしい鼓動感があり、T100やスクランブラー同様に飽きることなく楽しめるから不思議である。

参加したツーリングメンバーからも決して速くは無いけれども、此れだけの荷物を積んでロングツーリングと同じように流して走ることに不満も飽きることなく楽しめるのは不思議な感じというよりも今までにない感じで、バイクライフがさらに楽しくなったとのこと。

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今年の初めにいつものツーリング仲間と雪の越前ツーリングに出掛けた時、随分と昔にCT110で林道や雪道などを楽しんでいたころ、ぬかるんで滑りやすい悪路や圧雪された雪道でもカブの遠心クラッチはライテクに関係なく、登り坂など誰でも登ることが出来てスゴイ威力だと感じたことを思い出していた。

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普段のチョイ乗りから積雪がある季節には楽しむ事の出来ないBigバイクに代わり、道を選ぶことなく手軽にバイクを楽しめる事もカブならではの魅力だと思う。

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カブはオッサンライダーの原点回帰

長年バイクを楽しんできた経験豊富なライダー達からも最新の高性能モデルより少し前のバイクの方が楽しかったという声をよく耳にするようになったが同感である。

スピード、パワー、排気量などスペック的に高性能なものを追い求めた時代もあったが、五体満足な内にある時点を境にスペックや排気量等は、カブから始まりGL1800を頂点にまるで放物線を描くようにコダワリが無くなり、BMW R100等OHV系をはじめトライアンフではスクランブラー・ボンネビルに小排気量ではCBR250Rやカブ110など体感的に心地好いと思えるバイクを好む傾向にあるのは幸せなことかもしれない。

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バイクの機種選びは気負いや衒いよりも何を目的としてどんな使い方をするかにより、価値ある道具となるか娯楽の小道具程度となるか其々のバイクライフには『幸』と『不幸』くらい大きな違いが生まれることもあるから慎重に選びたいと思う。亦、最近では中高年ライダーの事故が増えていることを付け加えておく。

子供の頃田舎の田んぼ道で初めて乗ったバイクはカブだった。牛乳瓶のフタ程の外径に思えたピストンを持つエンジンが分解されたのを初めて見たのもカブのエンジンだった。

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仕事を離れて、金は無いけれども自由になる時間はタップリあるという歳になれば、Bigバイクでツーリングを楽しんで訪ねた所や、お気に入りの風景などをタップリと時間を掛けてカブで訪ねてみたいと思っているが、もう少し先の事である。

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