バイク屋の備忘録

ダウンサイジングによる新たなバイクライフの始まり

ダウンサイジングには違和感が

大型バイクからCRF250など現行250クラスへダウンサイジングした場合、自由気ままにフィールドを拡げてバイク旅を楽しむために必須の積載状態では、殆どがメーカー出荷の車両にボルトオンパーツを組み込む程度でトータルバランスを整えていない場合は、安定性や操縦性などに問題が残り所詮は250だからと妥協することが当然のように思い込まれている実情は残念なことである。

余裕を持って走れる大型モデルがバイク旅には最適で人気とのことだが、排気量や車格に関わらず移動時の平均速度はカブでも殆んど変わらないのが実情で、経験豊富なおやじライダー達は、大型モデルの車格や車重での積載状態では躊躇するルートもあり、脇道へ入り込み道草など自由気ままにフィールドを拡げてバイクライフを満喫するには、250クラスへのダウンサイジングが最適であると実感している。

旅バイクとして注目を集めたツーリングセロー250は、持て余すことのない車格とエンジンはバイク旅には最適だが、ボルトオンパーツのリアキャリアやスクリーンを組み付けただけなのか、積載状態での操縦性や安定性には違和感や問題が残りバイク旅では殆ど見かけることが無くなったのは残念なこと。

ダウンサイジングによる違和感や問題はメンテナンスやモディファイ等で補いトータルバランスを整えることが必須であり、バイク屋NWJCの実体験に基づいたセロー250ツーリングマスター(TM)は、その良さを存分に発揮している。

物足らないところは対策を施してバージョンUPして育てること(深化)により、Bigと同等の積載状態でも、何ら気負うことや不満もなく存分に楽しめることは、経験豊富なおやじライダー達はよくご存じのよう。

高齢化してもスペックやブランドは魅力的か

日本のバイク市場は少子高齢化が進み縮小は避けられない状況で少ない需要を何とか維持する市場となり、バイクブームで市場が膨張した1980年代は300万台規模の市場で、今年で46年ほど経過してその市場規模は1割程度へと縮小して、当時10代だった若者は50~60代へとライダーの平均年齢も56歳と高齢化している。

日本のバイク市場はメーカー出荷のSTDは工業製品として完成品でもバイクライフを満喫する道具としては未熟で未完成であり、本来の良さを引き出して楽しむ提案は少なく、台数至上主義や成果主義で使い捨てが主流の消費市場は相変わらずか、ボルトオンパーツ組み付け程度の提案では本来の良さは発揮されず、様々な問題や誤解が浮かび上がっている。

昨今のバイクは、ABSブレーキに始まりトラクションコントロール・スリーパークラッチ・DCT・アクティブサス・Eクラッチ・PC制御など、ライダーのスキルUPよりもスペックであり最新機能へ依存することが、安全であるかのように勘違いしているライダーが多いのが実情のよう。

バイクは今も昔も転倒すれば必ずケガをする危険な乗り物だから、スキルUPが求められる事は当然のことで何も変わってはいない。しかし、メーカー系販売店では苦手意識や問題を解決できるのが最新機能であるかのようなカタログトークが主流のようだが、テレビやWebニュースでは50~60代によるバイクの事故が多い事を見聞きするのは何故だろう。

レースでの結果は高性能の証か

当時10代の若者も今では50~60代のOldBoyとなり、その多くは鈴鹿8耐、スーパークロス、MotoGP、パリダカールラリーなどのレースファンであり、レースでの結果は高性能の証のようだが、一般道を走るバイクはコストダウンによる違和感が苦になるが、どんな高性能が反映されているのだろうか。

元MotoGPチャンピオンでも度々の転倒によりもう歳で無理かなと思ったレースファンも多かったと思うが、契約メーカーを離れ他メーカーへ移籍してからは型落ちマシンでも優勝する実力を発揮して、翌年には世界チャンピオンに返り咲いたのは最近のニュース。

レース結果はマシンの高性能の証ではなくライダー優先で機能することが見えてくる。

ラリーマシンも同様でラリーマシンは一般に販売していないが、ワークスマシンで優勝を目指し高性能なイメージをPRしたい某メーカーに対し、ワークスレプリカを販売して実力のあるライダー達がプライベートでも参加できる環境を提供して、ワークスマシンでは優勝する実力を兼ね備えているメーカーチームは、モータースポーツをバイク文化として発信している存在でもある。

それは、勝つことで高性能なイメージをPRしたいメーカーよりもはるかに魅力的であり、競技で勝つことが高性能としたイメージ創りは、新車でも暫くするとクタクタになる足回り等のコストダウンは不快であり、大見得を切ってもメッキが剥がれたようで不信感が募り欺かれたように思うのは当然ではないか。

しかし、多くのOldBoyたちの少し偏って背伸びをしたバイクライフの世界では、スペックやブランドに憧れレーサーレプリカのマニアックなイメージやライテク云々と、売るがための提灯記事ではこの新型バイクに乗ればさも幸せになれるような提案は、まるで新興宗教の霊感商法にも似ているようで、その呪縛から逃れることが出来ないのか、窮屈なことで居心地が好いのか、不思議な世界もあるようだ。

世の中は新しいモノがすべてに「よい」とした傾向にあり、提灯記事による好奇心や憧れは所有欲をあおり如何に売るかとなっているが、乗り続けているライダー諸兄の違和感や問題点などについての声は取り上げられることも無く、それらの問題は的を射ている場合が多いが、バイクに乗らないバイクShopでは車感覚のテスターチェックが主体で「こんなものです」とした対応がバイク業界の実情である。

数年前○○JPへの公取の調査が入り、バイク業界には縁のない某週刊誌では業界の実体が詳しく記事になったが、バイク業界の雑誌やWebではほとんど触れる事も無くジャーナリズムとは程遠く、売るが為にメーカーへ忖度している実情が透けていたが、それが日本独特のバイク市場を取り巻く環境でもある。

NWJCでは車格、排気量、年式などに囚われることもなく、使い古したお気に入りの違和感や問題は、実体験に基づいたメンテナンスやモディファイによりトータルバランスを整えることは価値ある道具へと育てる(深化)ことである。新たなバイクライフが始まることを提案するようになって20数年経つが、普段のチョイ乗りからバイク旅まで如何に楽しめるかは、経験豊富なおやじライダー達からの実体験に基づいた素敵なバイクライフへの提案である。

欲張りなおっさん仕様のベース車量はSL230

SL230は、車両重量105Kgと軽量コンパクトな車格で、もっと自由気ままに街乗りからマウンテントレイルやトレッキングなど、人の関わる領域が広いアナログのデュアルパーパスモデルとして29年前の1997年に発売された。

SL230の発売後、SL230をベースにトラッカースタイルのFTR223、レトロなXL230、よりハードにオフを楽しめるXR230、ネイキッドのCB223などの姉妹車が発売され、それぞれのスタイルや特徴により分類されたが、OHC空冷2バルブの扱いやすいMD33Eのエンジンは全車が共有している。

バイク屋のおっさんライダー自らが、ダウンサイジングにより気負うことなく自由気ままにフィールドを拡げてバイクライフを楽しむためのベース車両は、軽量コンパクトな車格で何かに特化しない曖昧さで多様性があるマルチパーパスのSL230が最適であるとして「欲張りなおっさん仕様」への準備が始まった。

SL230に限らずメーカー出荷状態では工業製品としては完成品でも、おっさんライダーの道を選ぶことなく自由気ままにフィールドを拡げる多様性を求めると、ダウンサイジングした車格ではメンテナンスにより本来の良さを引き出すだけでは物足らないのが実情で、物足らないところはモディファイで補うことが必須となり、SL230「欲張りなおっさん仕様」への深化は10年前の2016年から始まった。

SL230欲張りなおっさん仕様はSL230ツーリングマスターへと深化した

メンテナンスとモディファイによりSL230の持つ懐の深さを引き出すと「速さより心地よさ」「何かに特化しない曖昧さ」「和洋折衷のような大らかさ」等、NWJCツーリングマスター(TM)のコンセプトを具体化したことが実感できる。

SL230は消耗品交換やメンテナンスだけではもの足らないのが実情で、バイク旅を楽しむために積載力は必須となり積載状態での操縦性と安定性の両立や、防風雨性やシートなどによる快適性など、物足らないところはモディファイにより補い、トータルバランスを整えて使い勝手の良さと楽しさを存分に発揮してSL230「欲張りなおっさん仕様」は「ツーリングマスター(TM)」へ深化した。

いつものメンバーも参加して、SL230TMはCRF250L-TMと共にフル積載状態で一般道をメインに脇道から峠道など800Km程の日帰りツーリングを不定期に開催しているが、STDと比較すると操縦性、安定性、快適性などは雲泥の差があり、タフで疲れ知らずの実力を体感してその深化と意外さは皆も驚きで納得のよう。

SL230TM、XR230TM、CRF250L-TM、VTR250TM、CB400ss-TM、SR500TM、T100-2014仕様など、NWJCツーリングマスター(TM)群はスペックだけでは語れない。

よき時代のアナログバイクならではの直感的な操作によるスキルUPなど、相性のよさに気づくライダーも多く、それぞれがよきバイクライフを満喫されている。決して懐古趣味ではないことも伝えておく。

次回はSL230TM、XR250とCRF250L-TMを駆る、いつものメンバーたちのメーカー出荷のSTDからTM仕様へと深化した過程やその違いを紹介したいと思う。乞うご期待です。

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