バイク屋の備忘録

ダウンサイジングを楽しむ親爺ライダーたち その2

バイク旅も楽しめるSL230欲張りなオッサン仕様が登場して、更に熟成が進んでツーリングマスター(TM)へと深化した。SL230TMを駆ってキャンプツーリング等を悠々と楽しむ御大オジの杉山さんより、ダウンサイジングにより、使い勝手が良く気負うことのないバイクライフを満喫しているレポートが届きました。

御大オジのSL230TMによる充実したバイクライフを満喫しているレポートが届きました。

持て余すBigはカテゴリーにより楽しみ方に違いがある

80年代後半までXR250で林道やエンデューロを楽しみ、TLMでトライアルを齧り、SRXからアフリカツイン750に乗り換え、アメリカンのVT1100、ツアラーのST1100、アドベンチャーのR1100GS、トライアンフ・タイガー955iなど色んなカテゴリーを楽しみ、カテゴリーにより楽しみ方に違いがある事も実感で来た。

50代を前に老化による体の衰えか、タイガー955iのシート高や車重が気になり始め、車重は同じでもシート高の低いトライアンフ・スクランブラー900のサイズ感ならまだ大丈夫なはずと思い乗り換えることに。

スクランブラー900の新車状態は、ただ新しいだけでエンジンや足回りなどに違和感があり、メンテナンスによりコンディションを整えたが、メンテナンスだけでは物足らない足回りや効かないブレーキなど、補うためにモディファイを加えてコンディションが整い始めた。

エンジンコンディションが整いトータルバランスを高めたスクランブラー900の270度クランクのフィーリングは、アフリカツイン750やシャドウ1100などのVツインにも似た鼓動感は心地よく、他には替えがたいものがあり、まだまだ現役でのんびり悠々と楽しむ予定をしている。

トレッキングごっことの出会い

R1100GSをツーリングで楽しんでいた頃にトレッキングごっこと出会い、丁寧なスロットルワークとNWJCオリジナルのワイドステップに変更してからのステップワークは、大柄で重いR1100GSでも意外に思うように動かすことができることに気づき、新たなバイクライフの始まりでもあった。

トレッキングごっこを機に、林道ツーリングやエンデューロを楽しんだXR250からトレッキングごっこには打って付けの軽量コンパクトなSL230に乗り換えました。

XR250の4バルブエンジンよりSL230の2バルブエンジンは、低速域が扱いやすく粘りのあるエンジン特性で、河原や獣道を二輪二足で徘徊するうちに何処へでも何でもできる気にさせて楽しませてくれました。

トレッキングごっこでは、登れるか、曲がれるかにこだわる人たちもいて、所謂スペシャルパーツで対応すれば何とかなると、登るために競技用のタイヤを装着した某バイクショップの店長もお見えでしたが、ボルトオンパーツへの依存か、ライダーとしてのスキルアップなのか、何のためにトコトコと歩くような速度で丁寧な操作を繰り返していたのでしようか。

今、振り返って思うと、売るためか、楽しむためか、その後の活動ではお気に入りを心地よく乗り続けて楽しむための提案により、唯一の欲張りなオッサン仕様やツーリングマスター群へと具体化されるなど、その違いが明確になったように思うのです。

トライアルをちょっと齧ったことがあるので、ハンドルの持ち方によるアクセルの開け方など、基本的な操作の反復はライダーとしての感性を磨き、頭で考えるよりも遊び感覚で反復することがスキルアップへの近道である事を伝えるなど、先輩面ができたことも楽しい思い出となっている。

SL230TMへダウンサイジング

普段のチョイ乗りでは使い勝手が良く、乗り始めてから37年が経過するCT110はお気に入りですが、少し遠出を楽しむには時間的に無理をするところもあり、トレッキングごっこがひと段落したところで、CT110にも似た軽量コンパクトなサイズ感で使い勝手のよいSL230をツーリングに使う事を考えていました。

トレッキングごっこ仕様のままで出かけて見ると、あんこ抜きしたシートはなかなかの乗り心地でした。日帰り程度の小荷物をシートBagに積み込んで出かけてみると、軟らかい足回はフワフワ感でなんだかとても疲れて遠くへ出かけることは、どうしたものかと思っていたのです。

そんな時、バイク屋の親爺が「速さより心地よさ、何かに特化しない曖昧さ、和洋折衷のような大らかさ」をコンセプトとして、バイク屋の親爺ライダー自らが自由気ままにフィールドを拡げてバイク旅を楽しむために、SL230「欲張りなオッサン仕様」を具体化して登場してきたのです。

トレッキング仕様を標準仕様に戻して近場へ出かけると、一般道では足も柔らかくキャンプ道具などを積み込んでのバイク旅はかなりの無理があり、楽しめそうにないなと思っていたのですが、「欲張りなオッサン仕様」は、大きな荷台、専用スクリーン、快適に走り続けるシートも装備した、まさに旅仕様でした。

欲張りなオッサン仕様からSL230ツーリングマスターへ

Bigのスクランブラー900よりも軽量コンパクトな車格へのダウンサイジングは、体力の衰えを考慮しても道を選ぶことや脇道へ入り込む事も気負わず、キャンプ道具などをタップリ積み込んでも気軽に楽しめる欲張りなオッサン仕様で長距離に出かける事も楽しめるようになりました。

でも、しばらく乗っていると欲張りなオッサン仕様でも違和感が有り、あれこれ気になってくるものです。どうしたものかと思っていたが、バイク屋の親爺ライダーも更なる深化を具体化するべくバイク旅を楽しみながら、少しずつ仕様を変えながら違和感への対策が試行されていた。

SL230欲張りなオッサン仕様は、積載状態での操縦性や安定性に高速巡航性能も高めるなど、物足らないところを補うモディファイにより、さらに熟成した「ツーリングマスター」として再登場してきたのです。

メーカー系販売店のように違和感や問題は「所詮250ではこんなものです」とした対応で、新しい車両を提案することではなく、排気量や車格に関わらずボルトオンパーツの組み込み程度で妥協するしかないと思うような問題でも、バイク屋の親爺がライダーとしても楽しんできた長年の経験に裏付けられた独自の提案は、違いが実感できて新鮮で楽しいものです。

メンテナンスに関して消耗品交換やサービスマニュアルによる各部の点検も大切ですが、違和感などの問題に関しては、物足らないところを補うモディファイはサービスマニュアルにも載っていないことで、バイク屋のバイク乗りとしての経験に裏付けられた対応が大きな違いである事も改めて実感できました。

ツーリングマスターとしてトータルバランスを整えて

エンジンコンディションは、シリンダーヘッドのオーバーホールによりバルブ周りのアタリなどを特に丁寧に仕上げた仕様だと、何でこんなにトルクフィーリングが良くなるのかと驚きでした。

コンディションを整えたエンジンに最適なギヤ比は高速巡航でも燃費もUPして心地よく流せるようになり、SL230専用のスクリーンによる防風効果も体感出来て、ツーリング途中の雨では防雨効果があり、寒い季節や時間帯には防寒効果もあり、旅バイクの機能パーツとしての効果も充分に実感できました。

キャンプ道具などを満載した状態での操縦性は、耐荷重性などを見直して軽快感が増しワインディングをヒラヒラと駆け抜けて、ブレーキ性能にも安心感が生まれ、速さより心地よさでストレスなく走り続けられる快適性を得て、新車から28年共に歩んだSL230がここまで大化けするのかと思うほどの大変身です。

SL230欲張りなオッサン仕様は、SL230ツーリングマスター(TM)へと熟成が進み、こんなに変化してバイクライフを楽しませてくれるとは思いもよらぬことで、それはバイク屋の親爺がバイク乗りとして、自分自身がバイク旅を楽しむために企画していることも、SL230の大化けに大きく影響していることであり。

ダウンサイジングした250クラスでのバイク旅は、違和感や問題は妥協すればそれなりに楽しめるという話は誤解であり、よきバイクライフのためにお気に入りバイクのトータルバランスを整えることができると、こんなバイクライフは他では味わえないと大満足でSL230に乗ってて良かった。と改めて思うのです。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

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