バイク屋の備忘録

ダウンサイジングを楽しむ親爺ライダーたち その6

バイクは原付から始まり、学生時代はXLR250でエンデューロを楽しみ、ブロス400では おっさんライダーのアフリカツイン750と共にツーリングを楽しみ、社会人となってからBigバイクを楽しみ、R1100GS・CB1300・R100RS・GoldWing1800・トライアンフはボンネビル・スクランブラー900など、勿論、カブやSL230TMでも日本各地をバイク屋のおっさんライダーと共にバイク旅を楽しんでいる30数年来のバイク仲間の村田さんよりレポートが届きました。

通勤快速としても愉しんでいるカブ110は、バイク旅をフル積載でも楽しむために、17インチのカブ110と14インチのJA07型プロトタイプによる操縦性や安定性などを比較する実走テストでは、ユーザーとして参加されてバイク乗りの目線にてその違いを実感され、タイホンダのドリーム125から始まり、JA07型のプロトタイプからJA10型カブ110NWJCコンプリートへと乗り継いで多用途に楽しまれている。

おっさんライダーが、JA10型カブ110NWJCコンプリートの試作で列島縦断した時は,フル積載のカブ110NWJCコンプリートが旅バイクとしてどんな走りをするか確認する為に、小浜から上越までスクランブラー900で伴走して、バイク乗りの目線で確認するなど、バイク旅を楽しむための意見交換は大いに参考になっている。

SL230やGasGasパンペーラではトレッキングごっこや獣道も楽しみ、バイクの排気量や車格はGoldWing1800を頂点にダウンサイジングが始まり、BigはR100RS・スクランブラー900など人の関わる領域が広いアナログがお気に入りで、SL230ツーリングマスターやカブ110コンプリートでは通勤快足など多用途に愉しんでいる、村田さんは30数年来のバイク仲間で経験豊富な親爺ライダーである。

親爺ライダー達のダウンサイジング

バイクは新製品や新機構などにより上質な走りなどと、売るがための提灯記事で所有欲を煽り、ドレスUPのボルトオンパーツによるカスタムも、流行り廃りの娯楽のための一過性の小道具となる場合が多いようだが、バイク乗りとして何を求め、何を愉しみたいのか、モノよりも人により、良きバイクライフが始まるとバイク屋のおっさんライダーは思う。

小排気量から大排気量まで、長年にわたり乗り続けてきた経験豊富な親爺ライダーたちは、カテゴリーをはじめスペックやブランドよりも、年齢や体力の衰えに応じて、持て余すことや気負うことの無い車格や排気量へのダウンサイジングによる心地よさを実感している。

より愉しむために、メーカー出荷のSTDでは違和感や物足らないところ等をモディファイで整えて、何にでも対応できる欲張り感と曖昧さを得て、人の関わる領域が広く感性で楽しめるアナログ感により、道を選ぶ事も無く自由気ままにフィールドを拡げて脇道へ入り込み四季の彩を愉しむ道草など、親爺ライダーたちの素敵なバイクライフの数だけ物語がある。

30数年来のバイク仲間の村田さんより、バイク云々よりも、人在りきで始まるバイクライフについての声が届きました

私のバイクライフを『欲張りなおっさん仕様』が変えた

私は、通勤途中に、いつも同じ時間に目にするバイクが何台もあります。其々に、トップケースが付いていたり、サドルバッグが付いていたり、スクリーンが付いていたり、ハンドガードが付いていたり、ナビが付いていたり、スマホホルダーが付いていたりするなど、バイクの使い勝手を良くするための工夫がされており、何の装備品も付けていないバイクは、ほとんど見かけません。

ノーマル状態のバイクは半完成車であり、快適に使用するには其々にセッテイングを含め何かしら手を加えないといけない、ということを、ほとんどのライダーが知っているのだろうかと思います。通勤や通学で使うために、ツーリングで使うためにバイクを楽しむ様々なシチュエーションに合わせて其々に、色々な情報を得て手を加えておられるのでしょうか。

どのバイクを見ても、私のSL230ツーリングマスターやカブ110NWJCコンプリートが今以上に素敵なバイクになると思わせるような、お手本になるようなものは無く、バイクが半完成品であることを、より深く考えているライダーは少ない印象です。

Webでバイク情報を漁っても、20年以上前からあるようなものばかりで、実際に使った経験からすると、バイクをより良い形でモディファイしている提案はとても少ない印象です。そうやって考えてみると、SL230ツーリングマスターの完成度の高さは、次元が違っているのだな、と改めて思います。

30~40年前ならいざ知らず、この令和の現在においても、私のようなバイクに乗り続けているライダーが、これは良いよね、と思うようなものが何故ないのでしょう。何故、私には、SL230ツーリングマスターは次元が違うと感じ、輝いて見えてしまうのでしょう。

文化かカルチャーか

私は、カブ・コンプリートも楽しんでいるので、最近のニュースとして、CUB HOUSEについて興味があり、調べていました。Webの情報を漁っていると、カルチャー×ユニーク×バイクのハウスという場所らしく、それっぽく飾られていました。少し捻くれた見方をしてしまう私には、ファッショナブルにバイクと貴方を演出する方法を教えてあげるから、皆さん集まって下さい、と誘われているように思えました。

個性的な服装で個性的なパーツを付けたバイクに乗る、ということをイメージさせて、このファッションでこう楽しむ、と提案する。旧来のバイク雑誌と同じように、入門編としては良いと思います。しかし、実際にそのファッションでバイクに乗ったら、どんなことが楽しめるのでしょう。その場所に集まって、どんな話をするのでしょう。その経験を重ねてバイクのことを好きになってもらえるのでしょうか。それは長続きするのでしょうか。

文化という漢字を使わずカルチャーというカナ文字で表現しているところに、答えがあるような気がします。

物質的なものを中心とした分かりやすい満足感を得るための体験と、精神的なものを中心とした上手く表現できないけれど確かに自分の内面を豊かにしてくれる体験、どちらを選ぶかは、人其々だと思います。

しかし私としては、どれだけお金を注ぎ込んでデコレーションしたのか、どれだけ奇を衒ったことをしたのか、を自慢しあうようなコミュニティーに飲み込まれたくないなと思います。

十人十色のバイクライフに思う

Webで、「キャンプ ツーリング バイク」と検索すると、沢山の荷物を積んだバイクの画像や荷物の積み方を閲覧できます。いろいろと目を通していくと、奇を衒ったものもありますが、大半は同じような内容に終始している印象です。

荷物を自分のバイクにあった形でキチンと固定しないで長距離を走行すると、どんな目にあってしまうのか、便利だけれどツーリングネットが大きな事故を引き起こしてしまうことがあるなど、知っておかなければならないことには、触れていないようです。ツーリングに出かけると、危険だから積み直しなさい、と声をかけたくなる車両を少なからず目にします。

ツーリングマスターシリーズは、実際にバイクを自ら愉しむバイク屋さんの目線で、バイクと向き合って、実体験による独自のノウハウを注ぎ込み、バイクの持つ性能を引き出し、そういう過程を繰り返して、バイクを深化させて仕上がって行きます。

現在のツーリングマスター群も実は発展途上で、ライダーが歳を重ねることにより深化に終わりがありません。新車の時から半完成車であるバイクは、半完成品であるからこそ今現在も変化し続けています。

私を含め、NWJCに集まるいつものメンバーは、試行錯誤の過程を、一緒に体験しています。

私のような草レースに参加しただけで満足しているような一般ライダーだけではなく、MFJの公式なレースで好成績を残した諸先輩方でさえ気付かないような、バイクに生じている違和感を、感じ取って対処できるバイク屋のおっさんライダーである高田さんの「感性」によって、私たちの感性も磨かれているようです。

ライダーとしての私が、この年になっても成長過程であると気付く、そういう体験をしています。付き合いが長く、互いに尊重しあえる皆さんと一緒にツーリングに出かけて、そういう体験ができることは、私の人生を豊かにしてくれています。

皆さんにも、人生を豊かにしてくれるようなバイクライフを送って頂きたいと願います。

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