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リターンライダーS・Yさんのバイクライフ その6 ボンネビルT100

空冷ボンネビルT100の足回り編

リターンライダーS・Yさんがフラリと来店された。千葉から空冷ボンネビルで来店されたA・Oさんの足回りのメンテナンスに遭遇・・・?

リターンライダーのS・Yさんからエンジン調整後にボンネの足回りのメンテナンスを依頼されている。

日程が決まらず延び延びになっていることもあり、そのボンネの足回りのメンテナンスを目の当たりにして何を思われているのだろう。云うまでもないことか。

A・Oさんのメンテナンスに遭遇

千葉から再び来店されたA・Oさんは今年の春にエンジンのメンテナンスで来店されてエンジンコンディションが整ったことで、足回りの違和感を対処したいとのことでした。

空冷ボンネビル800 メンテナンス ─千葉県A・Oさん

ボンネビルは19インチホイールのため旋回性が悪いように思われていたようですが、A・Oさんのボンネは、どこのメーカーか分からないのですが純正以外のスプリングとカラーが組み込まれていた。

そのキットは活かして軽快な走りで楽しめるようステム周りも含めたメンテナンスを加えることでGoodコンディションへと深化させる作業中であった。

後日、A・Oさんから帰路での感想を聞き、ステム周りのメンテナンスが相乗効果を発揮して、Uターンも楽々、高速コーナーの安定感は抜群で軽快なコーナーリングを楽しめるようになり、

「19インチだからコーナーリングが軽快でなかったことは思い込みでした。お盆休みには北海道を楽しんできます。」とのこと。

深化した空冷ボンネビルを存分に楽しまれていることは何よりです。

リターンライダーS・Yさんのボンネビルが深化

そんなA・Oさんのメンテナンスの最中に来店されたS・Yさん曰く「あのボンネビルは、フロントの足回りを分解して、何をやっているのかな?」と興味津々のようであり「僕のは、何時できるのかな~」と暗黙の催促。

エンジンコンディションが整ってから激変した空冷ボンネビルに関することは常に気にかかるようです。

A・Oさんのフロント周りのメンテナンスを目にして足回りのことが気がかりのようで、「ところで僕のボンネのサスと足回りのメンテナンスはどうですかね・・?」WPのフロントサスは生産終了で代替品を新たに準備する話が再び浮上した。

試作品による準備はできていたが、A・Oさんのように遠方からの方のメンテナンスをある程度優先しているため、S・Yさんのメンテナンスに関してはまだ何も予定を決めていなかった・・・。

A・Oさんのフロント回りのメンテナンスを見てしまったからには、もう納まらない「いつ頃になるのかな~。まだかな~。早くして~。」歳を重ねてもその性分は相変わらず昔のまま・・・。

タイヤも新車時からのタイヤでタイヤの溝は充分でもサイドはヒビ割れがひどく、硬化してグリップが悪く、乗り難いとのことでタイヤ交換も依頼されている。準備はできているが、メンテナンスの内容について具体的な話は何もしていなかった。具体的な説明をしてメンテナンスの日程を決めることとなった。

ボンネビルの場合、FサスペンションKitとステム周りの相乗効果を高めるためのメンテナンスは、タイヤの性能を存分に発揮させるためにも優先されることであり、新車時から装着されている15年前の劣化したタイヤはそのままで、その効果を実感してもらう事にした。

後日、S・Yさんがお気に入り定番ルートを走り、メンテナンス後の違いを体感されたレポートが届きましたのでご紹介します。

トライアンフ空冷ボンネビルT100のフロント周りのメンテナンスを終えて

ボンネビルT100 は、エンジン調整後からの走りは、CB400SSの時と同じく、まったく別物になりストレスフリーの走りとなり、どこまでも、いつまでも走れる、走りたいって感じですが、路面の凸凹が連続になり、さらにカーブが続くと、どうもスムーズに曲がっていかない。

これはタイヤかな?タイヤも新車から15年を経過し経年劣化により硬くなりグリップが弱いのかな。と思い早速NWJCさんに相談しました。

そしたら、「タイヤにも問題があるけれど特にボンネビルの場合、タイヤの性能を最大限に発揮させるためにはサスペンションとステム周りのメンテナンスが必須で、タイヤの性能を発揮させているのはサスペンションとその他の部分が大きく影響している」と言われたが、そんな話は聞いたことが無くて、そうなの・・?って思いながらメンテナンスをお願いした。

以前、空冷ボンネビルT100の良さを最大限に引き出せる足回りとして、NWJCオリジナルのWPのスプリングキットがある事は聞いていた。しかし、生産終了で在庫も無し。

そこで、何とかならないの?どっかにないの?何とかして!!とお願いしたら、新たな仕様を準備中なので少し時間が欲しいと言われた。しかし、待てど暮らせど音沙汰がない。

時間ができてNWJCへフラリと立ち寄ってみると、なんと千葉ナンバーのボンネビルのフロント周りを分解して何やらメンテナンスが行われていた。そこで「僕のボンネはいつごろになるのかな~」と聞いてみた。

高田さんは、「そうね~いつにしようかな~」と、ニコニコしながらのらりくらりしている。と思ったら、メンテナンスに関して大雑把な説明があり「来週に入れることができるかな~」と、何か余裕のある答えっぷりだった。

常識か現実か

乗り始めてから、すぐにエンジン調整が必要と言われたとき、距離的にはほぼ新車だし、エンジン音だけでバルブクリアランスは最大値を超えていると言われてもよく分からない。そのような疑問を持ちながらエンジン調整を依頼したときと同じことが足回りでもあるのかな・・・。

普通、ほぼ新車状態で調整や変更なんて、一般的には不必要ってことが常識的ではないか、そうですよね~。

世間一般では、タイヤ交換が手っ取り早く簡単で、その変化は誰にでもわかる事です。が、ボンネビルのフロント周りに関する大雑把な説明は、フロント周りの剛性とタイヤの接地率が・・・と、そんなこと聞いたことも無く、まだ走行距離が2,200Kmの車両ですよ・・・、一般的には納得できず信じがたいことです。

しかし、今回も一般的に常識的と思っていたことが、無残にも打ち砕かれた。ニコニコしながら余裕の答えっぷりで、またまた、してやられたりとなった。でも、実体験に基づいた提案が本物であることが、再び実感できたことは、僕のバイクライフがより充実していく環境が整い始めてるってことですよね。(笑)

足回りのメンテナンスで走りが激変

ボンネビル用に準備された試作品のサスペンションキットを組み込んでステム周りのメンテナンスだと聞いていたが、凸凹での振動を吸収して、平坦な道のようにハンドルには何も伝わってこない。

ブレーキングもスムーズで、あのグリップの無かった旧いタイヤとは思えないほどスムーズにブレーキが効いている。これまたなんて乗りやすくなったものか。

アップダウンあり、ワインディングあり、ストレートありのルートで、15年ものの旧いタイヤはグリップが無くてうまく曲がらないと感じていたボンネビルが、フロント周りのメンテナンス後は全くの別物。どうなっているのか?

同じバイクとは思えない走りを体感することができた。しかも、グリップが悪いはずの旧いタイヤのままで、外観は何も変わっていない。信じがたいことですがこれはすごい!よく判らないが納得ですね~。(笑)

酷暑の中、せせらぎ街道(飛騨美濃道路)から、木洩れ日かえで街道(国道257号線)を通り下呂まで来て、下呂から平成こぶし街道を駆け抜けて、激変したボンネビルの走りを堪能した。

後日、時間ができたので、いつものフラリと一周ルートも走らせてみた。九十九折れのアップダウンでも何ら不安も無くボンネビルを思うままにコーナーへ進入させることができる。タイヤのグリップが無いからと思っていたが、全くそれを感じさせない。どうなっているのだろう。あの余裕のある答えっぷりはこのことだったか・・・。

九十九折れのワインディングでもボンネビルがCB400SS-TMくらいの大きさに感じられる気がした。それくらい操作性がアップしている。

高田さんからいつも聞いていることですが、工業製品としては完成品でも道具としては未完成。新しいものがすべてに良い訳ではない。その奥の深さは「御意にござります」ですね。(笑)

タイヤ交換をして、これからがボンネビルの良さや魅力も含めてその実力を体感できることが始まると聞いていますが、こんな体験は初めての事ばかりで、この次はどんなボンネビルT100へと深化していくのか、楽しみで仕方がない。

足回りのメンテナンスが出来上がってその違いは驚くばかり。その違いを充分に体験できたことは、世間(業界)の一般常識?にとらわれず、バイク全般に関する考え方、見方が大きく変わったことでもある。

レポート S・Y

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