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カブ110NWJCコンプリートType2とJA44型カブでキャンプ

昨年の10月 緊急事態宣言明けに飛騨のアツシさん主催のキャンプに参加した以来のキャンプツーリングに出掛けてきました。

今回キャンプに行くきっかけは、実は残念なパターンだったのです。

RBRの乳深さんと3泊4日で剣山スーパー林道経由の四国巡り旅へ行く予定だったのが急な仕事が入り断念。しかし、1泊2日なら出掛けられそう。ヨシ!キャンプだ!

会社の同僚にキャンプに行くと話したら俺もデビューするから連れてけと。

RBRのチブカさんは1泊2日で剣山スーパー林道をカブ110NWJCコンプリートで楽しまれました。

RBR公式サイト『カブ110NWJCコンプリートで剣山スーパー林道へ』

カブNWJCコンプリートとカブJA44で琵琶湖へ

彼は、昨年末に家族の反対を押し切って学生時代以来の二輪復帰へ、モンキーやクロスカブやタイカブ等を思案しておりましたが、カブJA44を新車で手に入れて久しぶりの二輪に慣れるため、中部の道の駅スタンプ帳を購入し一人でブラブラしていました。

一度西濃方面の道の駅巡りに案内として同伴した時に、彼に椅子などの道具を準備して昼食を河原でデイキャンプしました。

「こんな楽しい遊びがあるのか、バーナーとか買うわ」と、彼はイス・テーブル・火元道具を一式揃えた。

そうなると次は当然テントへ気が向くのが自然な流れですよね。

キャンプ当日72Lのバックに荷物満載で登場した彼はワクワクムードでしたが、これ以上の荷物はもう積めないから買い出し品は僕が積載することに。

当日は風が強く(風速5~10m/s予報)気温も12度くらいまでしか上がらない状況の中、僕の車両はフロントのキャリアからサイドバック・トップケースまでフル積載です。彼もその積載量には驚いていました。

JA44に72Lのバック一つ積んで走ると、普段とは乗り味が変わり少し怖い思いをしたらしく、「こんなに積んで走れるの?」僕のコンプリートを見てこれはかなり危険ではと心配してくれたようです。

片道100km程度の道のりで無事キャンプ場へチェックイン。風に吹き飛ばされない様に共同作業でテント設営を終えて早速に宴へ!

彼は焚火に当たりながら「楽しい!楽しい!これはハマる」とご満悦でしたが、車両の話になった時にこんな事を呟いていました。

「最初会社の駐輪場でカブ コンプリートを見た時、正直なんで新聞配達仕様のカブなんか乗るのかわからんかった。いざ自分が乗る車両の選択肢は、見た目重視の物しか興味がなかったから。」

「でも、今回のキャンプで、どーしてお前がこれに拘っているのかよくわかった。荷物をバランスよく積載できるキャリアなどの装備で足回りと低重心がこんなに大事なんだと思い知らされたよ。」

彼が後ろを走り、フル積載のカブ コンプリートが普通に走っているのを目の当たりにして、その違いを感じたようです。登り下りやくねくね道でも、スイスイと軽快に走るカブ110NWJCコンプリートは他から見ても楽しそうに見えたのは、僕にはとても嬉しいコメントでした。

彼曰く、JA44でコーナーを回ると起こした時におつりがきてふらつくそうです。また路面の凹凸に入るといつまでもバウンドし落ち着かないからアクセルを戻さざるを得ないらしい。

実は僕もカブという乗り物はカブ110NWJCコンプリートが初で、C125を増車したがフル積載は未体験で比較はしていなかった。彼のJA44との走りに違いについて生の声を聴き、改めてカブ110NWJCコンプリートの完成度の高さに気付くきっかけになりました。

カブならではの冒険ルートの楽しみ

帰路はR303で彼の道の駅巡りも兼ねてのルートをチョイスし、少しショートカットできるルートを楽しもうと山道に入ったところ、残雪が道路を完全に遮っているではないか!

峠も頂上を過ぎて後は下りのみ一人なら引き返す状況だが二人だから最悪なんとかなると強行突破へ。

あまりの雪の深さにスタンドなしで車両が立ったままスタック!
彼はかなりドン引きでしたが二人で押して難関突破。

その後も難所がいくつかありましたが、足をつきながらトコトコと降りてきて無事本道へ。彼は喉がカラカラになり道の駅で500mLのジュースをガブ飲みしてましたが、なにか達成感があり、後からじわじわと気分が高揚してきたようです。

今回のようにルートを外して冒険しようかというのも、カブ等足つき性がよくフル積載でも扱える車格ならではの楽しみ方ではと僕は思います。

以前に乗っていたBMW K1600GTLやハーレーの300kg超え車両ではこんな楽しみ方はできない。

タイヤ一本分の下り坂で引き返すなんて想像しただけでゾッとします。

緩やかな放物線の下り

僕がフルサイズのBIGバイクを頂点にサイズダウンしたきっかけは、BIGバイクで単調な高速道路をいつもと変わらない風景の中、点と点を結ぶだけのツーリングに飽き飽きしたからです。

寄りたいところ行きたい道もUターン等のイレギュラーが発生したら嫌だなと思うと「まっいーか」と諦めてしまう。そんな乗り物に楽しさを見出せなくなっていた。

思った所に何のためらいもなく入って行ける、そんなダウンサイジングの使い勝手のよさに僕は夢中になったのだから、下道の走ったことのないルートは新しい景色や発見がいっぱいです。

今の僕の体力では車重250kgまでが楽しめる限界だと思うのです。

現状はトライアンフ空冷スクランブラーNWJC2014仕様・SL230-TM・カブ110NWJCコンプリートの三本柱を楽しんでいます。

それぞれに排気量や車格が違えども、使い勝手と体感フィーリングの良さが変わらないのが素晴らしい。

日本全国津々浦々を気ままにお気に入りのバイクで楽しんでいる、バイク屋のバイク乗りとしての高田さんならではの実体験からの提案には納得です。

定期的なメンテナンスによるグッドコンディション維持の大切さ

世の中では走行距離が伸びると価値が下がる、傷んでくるからそろそろ買い替えましょう。それが、一般的な商売だがNWJCは真逆の経営理念をもっておられます。

気に入った車両をいつまでも大切に良き相棒として楽しむことができるのは本当に有難いことです。今回は2万キロを超えた為、キャンプ前に駆動系のダンパークッション交換とエアクリ交換をして、チェーンメンテナンスを施しました。

小排気量のバイクはちょっとしたメンテナンスでも、その違いを体感しやすい面白さがありますから、走行距離にあったメンテナンスへの的確なアドバイスをして頂き、いつも快適に走り回れる環境は最高です。
次回フォグランプ増設を予定して、その時にエンジン等の各部をチェックして頂くので楽しみです。

車両のコンディションが整っている事で、いつもツーリングや通勤が有意義な時間になっているのは感謝しかありません。

距離がどれだけ伸びようが全く不安がなく、走れば走るほど自分との距離が縮まり一生手放せなくなる。世の中のバイク屋さん車屋さんがこのようなお店ばかりだったら僕は高田さんと出会っていなかったでしょう。

情報ではなく実体験より得られた事

同僚のJA44の積載時の変化、高田さんがC125キャンプ旅仕様の制作進行を中断している経緯を僕もC125の同仕様でキャンプのフル積載を試してみた。同僚にまた付き合ってもらいキャンプへ。

JA44より積載量は多くカブコンプリートよりは少ない積載量でしたが、コーナーでおつりが来ることもなく路面の凹凸で揺れが収まらないこともなかったが、コーナーのライン取りがカブ コンプリートのようにシャープに切り込めず ふくらんでいくようなので少し調整が必要で速度域も下がってしまう。

カブ110NWJCコンプリートなら何も考える事なく乗れてしまうのですが、なんの不安もなく一日思う存分楽しく走れたという感覚は得られなかった。なるほど!何かが違う。
昨年、宿を利用した時の着替えとデイキャンプ程度の積載量では知りえなかった体験でした。

NWJCが流行廃りに関わらず、定番として自信をもって長年取り組んでいるカブ110NWJCコンプリートは、チョイ乗りは勿論のこと通勤からバイク旅までオールマイティにこなせる万能車両なんですね。と言うと、

「速さより心地よさ」「何かに特化しない曖昧さ」「和洋折衷のおおらかさ」となるだろと返ってきた。

高田さんにC125が深化せず中断している理由を聞くと、「その違いをどれだけのバイク屋が実体験していると思う」「バイク屋NWJCのバイク乗りとして意見交換する相手がいなくなって、一人では他の車両の深化にも時間がかかりトライ&エラーを繰り返す時間が少なく、昔は失敗してももっと楽しめたけどなあ~」と意味深でした。

もう一つの理由は、コロナの影響なのかメーカーの政策なのか、円滑に車両が入らないことで、いつ納められるか判らないような車両では提案が出来なくなった事も一因のようです。

高田さんがよく言われるのは、普段から乗っているバイクにキャンプ道具などを積んで乗りにくくなった状態でも、今回だけ我慢してバイク旅に行ければそれでいいなんて有り得ないし、イメージだけで買う事が最終目的ではなく、乗り始めてから始まるのがバイクライフだと思うと言われますが、その事も納得です。

折角の休日、仕事をわざわざ休んで行くのにその道中とその時間を楽しみにくいバイクで、なぜ我慢しなきゃならないのか?そんな乗りにくいバイクに乗ってまでキャンプやバイク旅なんか行きたくない。だろ・・・。

お気に入りのバイクで、その道中を心地よく楽しみたい!そんなライダー諸兄を応援したいとのこと。

僕はそんなライダー目線の高田さんの提案により、これからも安全に快適に、「素敵」と言えるようなバイクライフを楽しみたいと思います。

レポート 寺山

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