バイク屋の備忘録

カブC125NWJCコンプリートで定番の西日本へ

3月末は、久々の太平記ゆかりの信州 大鹿村をカブ110NWJCコンプリートType3で訪ね、速さより心地よさを満喫。

今回はカブC125NWJCコンプリートに乗り換えて、各部のチェックもかねて春爛漫の西日本を楽しみ、カブC125も深化したNWJCコンプリートならではの「速さより心地よさ」を満喫。

カブC125はキャストホイールにフロントブレーキはディスクブレーキとなり、昔ながらのカブらしいレッグシールドはそのままに最新の機能を織り交ぜて、リアキャリアに装備されるシートは社外品のみで日本向けにとってつけたようなタンデムもできる仕様のようで、CT125の右側タンデムステップも同様でマフラーが干渉する為かとってつけたように延長されている。

タンデムの為の装備よりもカブらしいレッグシールドは、普段使いのチョイ乗りから長距離ツーリングまで、思った以上のフェアリング効果がある現実的な機能パーツである。

カブ110NWJCコンプリートで雪道やフラットダートを駆けることもあるが、レッグシールドが邪魔になると思ったことは一度も無く、チョイ乗りから長距離ツーリングまで、あってよかったと実感するのはいつものこと。

山間部での外気温は4度と思った以上に寒く、レッグシールドとNWJCオリジナルスクリーンによる防風効果の恩恵により、天候を気にすることなく自由気ままに走り続けられるカブならではの良さであると、遠出のたびに思う次第である。

今回は2泊3日で1泊はキャンプのつもりでキャンプ道具も積み込んで走り始めたが、春めいてきたにも関わらず寒さが厳しく、軟弱なオッサンはキャンプを辞めて2泊とも宿に泊まることを考えていた。

そこへ村田さんから連絡が入り折り返すと、久々に時間ができたので遊びに行きますが居ますかとのこと、躊躇することなくキャンプは中止として、翌日の午前11時ころ蒜山高原の道の駅で合流することにして、2泊3日を1泊2日へと短縮して楽しむことにした。

蒜山からはSL230NWJCツーリングマスターとカブC125NWJCコンプリートで、楽しみながらワインディングを駆け抜けて、カブC125NWJCコンプリートの良さと、更なる深化による新たな楽しみを見つけた次第である。

花冷え

夜明けが早く陽も長くなりツーリングには最適な季節となり、岐阜を6時前に走り始めて西を目指す。前回の信州は桜が綺麗で、サクラ前線は西から北上するので西の桜はすでに終わったと思っていたが、山桜が綺麗に咲いている風景をそこら中で見ることができたから、カブならではの大らかさでGo&Stopを繰り返しながら駆けることができた。

岐阜から琵琶湖の北側を抜けて若狭から再び山の中を抜けて、綾部から福知山へ出て地方道と国道をつないで鳥取の若桜を目指す。そこら中で桜を楽しむことができてこれからが見ごろの桜も多く、春爛漫を楽しみ、カブならではの大らかさと「速さより心地よさ」を実感である。

SR500TM仕様1周年記念で楽しんだひと月前は、道のわきに雪が残っていて、桜の季節には程遠い感じだったが、春爛漫の今回の方が寒さは厳しく、途中でウインターグローブにインナーグローブを追加してオーバーパンツも穿いて寒さを凌いだ次第である。

江津、太田、出雲と日本海側を眺めながら駆けたのち、山間部では再び 桜 さくら サクラを道すがら存分に楽しめて、同じ景色を二度と目にすることは無いかもしれないが、思い出に残る景色に出会えたことは嬉しい限りである。

カブC125NWJCコンプリート

C125NWJCコンプリートは昨年の春にはすでに出来上がっていて、カブ110NWJCコンプリートも同時に楽しむ豊田のKさんや岐阜のTさんをはじめ、多くのC125NWJCコンプリートが、普段使いからフル積載の長距離ツーリングで活躍している。

カブ110クロスカブの17インチスポークホイールでの積載は違和感もあったが、C125はアルミ合金製の17インチキャストホイールだから積載状態でも剛性感があり、チューブレスタイヤは万が一のパンクでも修理が簡単で、長距離ツーリングをのんびりと楽しみたいベテランライダーからは、カブ110NWJCコンプリートと同様のツーリングマスター仕様への要望が寄せられていた。

カブC125もカブ110と同様にダウンマフラーだから、重心も低くサイドバックもバランス良く左右に装備できるが、C125のウインカーの位置では後方側面からは視認性が悪く、ウインカーの取り付け位置を変更したサイドラックを装備することで視認性を確保して、サイドバッグで20+20で40L程度の積載力を低重心で確保できる仕様とした。

Bigバイクとは異なる長距離ツーリングを楽しみたいベテランからは、長距離に最低必要な積載力だけでコンパクトにまとめた仕様を望む声もあり、積載に関しては様々な用途に対応できる仕様を準備している。

17インチホイールのカブは、ステップバーにサイドスタンドが取り付けられているため、積載時の停車状態ではバランスが悪く、フロントが持ち上がるなど不安定となるから対策が必要となる。

カブC125NWJCコンプリートは、カブ110NWJC Comp同様に、長距離ツーリング必須の積載力をはじめ、カブ特有のレッグシールドとNWJCオリジナル専用スクリーンによるフェアリング効果の高さは、天候や季節に左右されずライダーが心地よく走り続けて楽しめる環境を整えている。

今回は90L程度の積載力を持った仕様で、キャンプのテント、シュラフ、マット、コッヘルセット等キャンプ道具を左右のサイドバックに詰め込んで、トップケースにはこの季節ならではの防寒と着替えやテントのフレームやイス、テーブル等を積み込んで長距離を走り、操縦性や安定性をはじめ各部をチェックするには必要な条件をそろえていた。

積載状態で長距離を走らせるのは、短い距離では違和感や問題に思うことも無かったことが、頭をもたげて問題化する事は多々あるのが現実だから、バイク屋自らが長距離を走らせる実体験が必須であると、バイク屋のおっさんライダーは過去からの経験により実感している。

バイク旅での積載力は必須で、積載量と操縦性や安定性の関係は積載量が増えれば不安定で乗り難くなるから、とりあえず積み込むことができれば何とかなるという事は決してない。固定方法によっては不安定となり不測の事態を招くこともあるから要注意である。

乗り難さは変わることが無くライテク云々で対応できることでもないから、メンテナンスやモディファイにより積載性とトータルバランスを整えることが唯一の解決策である。

NWJCコンプリートやNWJCツーリングマスターは、バイク屋自らの実体験に基づいた提案である

バイク屋のおっさんライダーは、定番の西日本でC125NWJCコンプリート走らせるのは初めてのこと。何故かと思い返してみると、昔懐かしいSR500がやってきて、時間をかけてコンディションを整えながらSR500NWJCツーリングマスターへと深化させたことが影響している。

さらにCB250Rをベース車として、メーカーのコンセプトやカテゴリー等に囚われることなくBigバイクではマネのできない使い勝手の良さで、マルチパーパスに楽しめるCB250TM(ツーリングマスター)への深化も同時進行で西の定番ルートを何度も駆けていたから、欲張りなオッサンだから手が回らないのが実情。

エンジンが軽くなりサスがしなやかさを増し、その後のメンテナンスにより本来の良さを発揮し始めて各部が馴染む過程を体感するなど、継続性のある経験は勘を養うが、勘は思いつきではない。

ボルトオンパーツを組み付けてその違いを体感する程度のこととは次元が違い、継続性の無いチョイ乗りの繰り返しでは気づくことは何も無く、感覚的なことでも分ったつもりが判らないことばかりとなる。

深化の過程で、メンテナンスやモディファイによりトータルバランスを整えることは、継続性が求められることだが、4コマ漫画にもならないチョイ乗りの繰り返しは、素敵なバイクライフのために何ら提案することは出来ないのが現実であり、継続性のある実体験が何よりであると考えている。

売るがための提灯記事による商品説明のセールストークと、バイク屋自らの実体験に基づいた素敵なバイクライフの為の提案では、同じバイクに関することでも目的や本質が違うことを伝えておきたい。

カブ110NWJCコンプリート or カブC125NWJCコンプリート

カブC125NWJCコンプリートとカブ110NWJCコンプリートを比べると、どちらもカブらしいレッグシールドが標準装備されているのは好感が持てる。

110コンプリートの14インチスポークホイールとC125の17インチキャストホイールの違いはあるが、積載時の感覚はどちらも良い感じだが、Proベースの110コンプリートのサスペンションは安定感があり、ハードな走りでもタレ感はC125よりもはるかに小さいが、ブレーキはC125のディスクブレーキの効き具合と安定感は、カブ110のドラムブレーキよりも優れているから、其々に一長一短がある。

ハンドルポジションは似たような感じで、シート高は14インチの110コンプリートのほうが僅かに低い。

排気量は110ccと125ccで15ccの違いは長い登り坂などでその差を感じることがあるが、一般道で流れに乗って走る場合にはその違いは僅かな違いのようにも思われるが、125のほうが僅かだが走りに余裕がある。

積載状態となって積載量が増えると110NWJCコンプリートの安定感が勝り、下り坂での操縦性と安定感ではその差が歴然となるが、その用途は十人十色だから甲乙つけがたく其々に良さがあり、どのようなスタイルで楽しむかが要点である。

何かに特化することの無い曖昧さでマルチパーパスに楽しむのであれば、積載状態でも一般道は勿論のこと雪道からフラットダートまで、様々な条件下でも安定した走りで道を選ぶことなく、どのカブよりもカブ110NWJCコンプリートが最適であると、自負している。

如何に売るかよりも如何に楽しめるかは、バイク屋のバイク乗りとしての実体験に基づいた提案であり、カブ110NWJCコンプリートやカブC125NWJCコンプリートを楽しまれている、多くのライダーも納得のことと思う次第である。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

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