トライアンフ空冷スクランブラーでキャンプへ
GWはSL230TMでキャンプを2回楽しんだが、多くのトラクターを横目で見ながら素通りしたのは残念だったがソロではなかったのでやむを得ないことであった。
GWのツーリングが終わったばかりだが、田畑で多くのトラクターが働いているこの季節をのんびりと楽しむため、今回は久しぶりにスクランブラーを駆ってのお出かけである。バイク三昧で楽しめる日々が戻りつつあることを嬉しく思う今日この頃である。
朝9時ころからのんびりと木之本あたりの田んぼの中にいるトラクターを目指して走り始める。キャンプ地は伯耆大山の麓か足を伸ばして三瓶山か海沿いか、天候も含み検討することにしてスクランブラーの鼓動感を楽しみながら走る。
坂道をゆっくりと登る軽トラックの後に続いて5速2000回転でもタッタッタッタと力強く登って行くスクランブラーはいつもながらのGoodコンディションである。エンジンの鼓動感はとくに心地良く飽きる事が無い。
持続可能なバイクライフ
Goodコンディションならではの飽きることの無いエンジンの鼓動感は速さより心地よさで走り続けるコトが楽しめる。久々に乗るスクランブラーとの一体感を確かめながら乗り始めたころの事を思い出していた。
ハンドルポジションには違和感があり、チョイ乗りならまだしも長時間走る事は苦痛にさえ思えるコンディションから慣らしが始まった。900の排気量でありながら400ccのバイクにもおいて行かれる程度だったが、何故こんなバイクを選んだのかと云えば昔ながらの佇まいが気に入ってのこと。
昨今スクランブラーと名のつくバイクが流行のようだが、メーカーを問わずインポーターも含む販社の○○Japanの商品説明やPRは、あの手この手で売るがための一過性の事ばかりだから、雑誌のレビューなどもクライアントあってのことだから同程度のよう・・・。
バイク選びは、楽しむ事をイメージすることから始まるが、イメージも現実か妄想かとなるがメーカーの提案するイメージは現実的とは思えない場合が多く見受けられる。コンディションや違和感などの問題に触れることも無く、コンディションが悪く違和感を覚える場合でも乗り慣れれば云々と問題がすり替わり、違和感や問題に対して「こんなものです」の対応で解決できるコトとは思えないが、いかがか・・。
2006年から乗り始めたスクランブラーは、何故こんなバイクを選んだのかと思うほど違和感や問題点が多くあったが、何故、どうすれば、とメンテナンスやモディファイを加えて深化させるバイク屋としての楽しみがあり、エンジンのコンディションをはじめ操縦性や安定性など、メーカー出荷状態からでは想像もできない素性の良さを発揮したNWJC2014仕様へと深化した経緯があり、お気に入りである。
消耗品交換とテスターチェックによる点検や車検程度のコトでは内容に違いはあるもののユーザー車検でも対応できるくらいのコトだから、自らの実体験に基づいた対応や提案がバイク屋ノースウイングJCの存在価値であると考えている。
スクランブラー NWJC2014仕様に乗るライダーの多くは、ライダーの関わる領域が広い昔ながらの素朴な乗り味が魅力で、コンピュータ制御が主流の時代ではなかなか手に出来ないバイクとなっていると云うが、皆がみんな、慣らし運転中は何故こんなバイクを勧めたのかとの問いが多かったのも事実である。
違和感や問題が山盛りの空冷スクランブラーは、Goodコンディションに整えるコトとモディファイにより、扱いやすく心地よい走りで身近に感じられることで深化していく過程を実感できたと思う。
もしも、バイク屋NWJCが空冷ボンネやスクランブラーの違和感や問題点について「こんなものですよ」と云っていたら、皆は何を思い今はどんなバイクに乗っていることだろう。
空冷のボンネやスクランブラーに乗っているベテランライダーからメンテナンス依頼が県外からも数多くあるが、コンディションが悪く乗り換えを検討して水冷モデルの試乗もしてみるが、アクセル開度とバイクの反応には時間差が大きく、外観がクラシックなだけで中身はすべてコンピュータ制御だから違和感があり面白みに欠けるとの感想が最も多いのは納得できる。バイクはスペックよりも感性で楽しむ事を如実に物語っている。
昨今のバイクの新製品効果は短命だから、人気があって売れていたバイクでもすっかり見かけなくなり消えて行くのは何故か。コストダウンにより経年劣化の激しい昨今のバイクは家電と同じく代替え促進するには好都合のようだが、メンテナンス次第では充分楽しむコトも可能であるのだが・・・。
お気に入りのバイクを乗り続ける持続可能なバイクライフには、バイク屋が売るがための観点か、自らも楽しむ為の観点か、云うまでもないがバイク屋自ら楽しめてこそ持続可能であると考えている。
トライアンフ空冷スクランブラー2014を愉しむ
キャンプ道具と着替えを適当に積み込んだスクランブラーは、右側にマフラーがあり左側のみにパニアケースを装備してボンネビルT100に比べると積載力は劣っている。
スクランブラーの積載力についてはそれほど深く考えたことはないが、不具合に思ったことも無い。リアキャリアへの積載等いろいろと試行してみるのもまた楽しいことだろう。
ジャストサイジングで楽しんでいるカブ110NWJCコンプリート・SL230TM・VTR―TMなど、積載力があり積載状態でも気負わず心地よく楽しめるよう実体験による独自のノウハウでトータルバランスを整えている。
空冷のボンネT100やスクランブラーも同様に速さより心地よさで走り続けて旅を楽しむ為の積載力は必須であると考えているから、NWJC2014仕様はフル積載の状態でも心地よい走りで楽しむことが出来るようトータルバランスを整えている。
積載状態でワインディングを抜けて田園風景をながめ悠々と走るスクランブラーの鼓動感は飽きることが無く、ボンネビルとはエンジン特性に違いがあるが、甲乙つけがたい良さが其々にある。
空冷のボンネやスクランブラーはライダーの関わる領域が広く、バイク任せでは楽しめない人車一体のマニアックなところも魅力であるが、速さより心地よさで走り続ける楽しさは何と言ってもバイクとの一体感があってこそのことだから、コンディションが悪い空冷スクランブラーやボンネでは決して体験できない心地良さがある。
また、スロットルの操作感では時間差の違和感や遠隔感がある水冷モデルのボンネやスクランブラーでは決して味わえない機械式のアナログ感は心地よく格別である。
何度も言うがGoodコンディションでなければ、その違いには気づかず、旧型より新型モデルが良いとした思い込みが一般的であるのは残念である。
大山の麓を走っているとフラットダートの先にジョンディアのトラクターが2台動いていた。何かに誘われるようにフラットダートへ入り込み、前から走ってきたジョンディアのトラクターに手を振って近づくと速度を落として停車した。
ダートに入り込んで停車を求めた無礼を詫びてジョンディアの働く姿を写真に撮りたい旨を伝えると、笑顔で快諾して頂けた。進入禁止の立て看板があったわけではないが、ダートに乗り込まずに事情を説明するのが本来であろうが、ついつい・・・スクランブラーならではの気軽さで乗り込んでしまった。
SL230TMに比べると気負うことも無く自由気ままに楽しむには少し大きく重いスクランブラーだが、長年乗り続けてきた気心の知れた相棒とはダートでも気負うことも無く悠々と走る楽しさは格別である。
積載状態での長距離は、大型のツーリングバイクが楽しめると思われていたのはもう過去の事。ライダーの平均年齢も上がり続けているから、スペック・カテゴリー・ブランド等は二の次で、気負うことなく自由気ままに楽しめるバイクであればこそ思い描いたバイクライフを楽しむには最適であろう。
緩やかな放物線を描きながら車格を下げるジャストサイジングは、バイク屋のバイク乗りとしての実体験に基づくバイク観であるが、Goodコンディションでトータルバランスを整えた空冷スクランブラーやボンネビルT100のNWJC2014仕様は、速さより心地良さで走り続ける楽しさは格別で、飽きることが無いからまだまだやめられない。と改めて思った次第である。
次回はVTR-TM仕様で日本列島縦断を楽しみたいと思っていたが、まだそこまで自由気ままに楽しむことが出来ず断念したが、キャンプか長距離を楽しみたいと思っている。