バイク屋の備忘録

カブ110NWJCコンプリートで日本列島縦断 2

記事内の『カブ110EXPRESS』は、列島縦断用の車両仕様を表現したもので、NWJCの正式な仕様ではありません。

2日目 門司から蒜山高原

列島縦断ツーリング2日目の朝、今日は天気も良さそうだからキャンプをすることにしたが、どこでキャンプをするかは決めていない。大雑把に決めているルートで、夕方の明るいうちに到着できるキャンプ地を走りながら決めることにした。渋滞を避けるには少し遅い気もするAM7:00に門司のビジネスホテルを出発。

関門トンネルの入り口は走り始めてすぐに到着した。フグの絵が描いてあるその口がトンネルの入口で、通行料は20円也。関門トンネルを抜けると本州の山口県に入る。

関門トンネルを抜けてR2号線に乗ると、長府トンネルあたりから渋滞が徐々に始まった。トンネルの中では渋滞で停まっているにも関わらず軽4輪が横に並んで強引に割り込んでくる。並んでドライバーを見ると、じっと前を向いたままこちらを見ることはない、急いでいるからかな・・・道を譲る事にした。

トンネルを抜けて渋滞が終わるころ、流れに乗って走っているにも関わらず、今度はドイツの高級車が追い越し禁止区間でもセンターラインを割って幅寄せを繰り返してくる。小さな原付だからこのような行為に及ぶのか。

どんな方が乗っておられるのか並んでドライバーの顔を見ることにした。すると・・オバサンが、アナタ!どきなさいよ!と云わんばかりにこちらを睨んでいた。あまりにもバカバカしいので譲ることなく、無視してそのまま前を走る事にした。ドライバーの行為が低俗だと、高級な車も下品に見えてくるから面白いものだ。

バイクで高速を走っていると、高級ブランドのバイクが無謀な速度で右左お構いなしに、無謀な追い越しを繰り返す下品な走りを目にすることがあるが、バイク乗り全般が低俗に見られるから迷惑な話である。

国道2号線が消えた

R2号もかなりハイペースな流れで、後ろに続く大型トレーラーに追い立てられるように走って行くと、山口宇部有料道路附近で突然自動車専用道路の標識が目に入る。が、カブ110では走れない。側道へ入るとR2号の代りに県道335号線の標識出ていたが、原付が走れるR2号はどこへ行ったのだろうか。

山口、宇部方面へは時々来るので、県道を走っても道に迷う事は無い。カブでツーリングを楽しむようになってから4年目になるが、ウッカリして入り込むとUターンも出来なくなる自動車専用の道がいくつも有る事を経験して、標識をもっと早くから見やすい所で分りやすく表示するなどの対策が欲しいものだと思うが、我が国の道路管理では原付の事など考えていないのでは?とカブに乗るようになってから思うのである。

原付1種が50、2種は125で軽4輪が360だったが、今では軽4輪は660となったが原付の排気量は今でも昔のまま、何故だろう。戦後の復興を担った原付は過去の産物として冷遇されているのではないか。また、今でも新聞や郵便を運んでいるのは原付のカブが主流ではないか。

県道335号で小郡まで走り、再びR2号線に乗り防府を過ぎた辺りで、普段は高速から見る景色を逆に捉えてR2号線側から山陽道とその下にある田園風景を眺めた。

岩国を過ぎて大竹からアップダウンが続くワインディングR186号線に入った。アップダウンと九十九折れが続く峠道でもフル積載のカブ110Expressは、アクセルをワイドオープンで走り続けた。

メンテナンスとEPLオイルの相乗効果も発揮しているベストコンディションのエンジンは、オーバーヒートの気配など全く無い。ノーマルサスとノーマルタイヤは、フル積載にも関わらず良く踏ん張り、信頼感と安心感がある。

タフなカブ110Expressは初心者からベテランまで誰でも楽しめる、まさに小さなツアラーであると実感する。

北広島から三次までは、国道ではあるが県道よりも細いR433を走る事にした。

大型ツアラーにキャンプ道具などタップリ積み込んで対向車と出会う事を思うと走る事を躊躇うような道だが、同等のフル積載でもカブ110Expressなら躊躇うことも無く、細い九十九折れでも軽量なカブ110Expressは、対向車と出会っても何ら気にすることも無く走り続けることが出来た。

三次・庄原と見慣れた水田風景を眺め、時々トラクターを見つけると減速して、大きなトラクターを見つけるとカブ110Expressを停めて眺め、再び走り始める。

キャンプ場を目指す

県道23号沿いの帝釈峡附近では農協マークのあるいつもの休憩ポイントに立ち寄り、R182号沿いの道の駅鯉が淵では、少し遅めの昼食に米粉で作ったモチモチのパンを食べて、蒜山キャンプ場へ向かうことにした。

見慣れた定番ルートの田園風景から峠を越えて走り続けるカブ110Express。
排気量も110ccと小さく非力でトップスピードも知れている。しかし、Bigバイクとは全く異なる趣で、ストレスも無く心地よく走り続けることが楽しめるのは何故だろうか、不思議である。

キャンプ場近くでは、米子道の近くを走る一般道か作業道あたりから大山を見たいと思い、峠道を抜けて大山が見えるだろうと思ったポイントへたどり着いたが、残念ながら路肩の木が邪魔になり木の間から覗くように見える程度だった。

その後ウロウロするうちに道に迷ってしまったが、ナビを使って迷子状態から抜け出せて無事にキャンプ場に到着。

ソロで走るツーリングでは、その日の天候などにより巡るルートや経由地を加減して目的地までを気侭に走るため、現在地も含めて大雑把に地理を把握するために地図を使っている。

ナビはほとんど使わないが、時折り、現在地を確認する程度。しかし、市街地のビジネスホテルに向かう時や、脇道に入り込み迷った時はナビが便利で役に立つ。取り締まりや交通事故の多い交差点情報などは、安全運転喚起のためにも大いに活用すべし、と思うのである。

長閑な風景を眺めながらテントとタープを張り準備完了。側に停めたカブ110Expressを眺めながら、2日間のツーリングを振り返り明日からのルートを大雑把に考え、簡単な夕食を済ませて、長閑な時間を過ごした。

もうすでに1,000Km以上走っているのでチェーンオイルを注さなければ、ふっと思ったが、アルコールも回りシュラフに潜り込み熟睡。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

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