ユーザーボイス

愛知県 S・Kさん / ボンネビルT100 2003年式 / 26,643Km

クラシックなスタイルが好きで、10年前から憧れだったボンネビルを1年前に購入して乗っていたが、調子が悪く、こんなものかな・・10年前の車両だし、と思いながら自分なりに納得して、近場をチョイ乗りで楽しんでおられたようです。

が、時間が経つにつれ調子の悪さは旧いだけではない、と違和感が膨らみ、当店のHP「ユーザーボイス」などを参考に、メンテナンスでコンディションを整えて、憧れだったボンネビルの本当の良さを楽しみたいとメンテナンス依頼を受けました。

当店が提唱する「速さより心地良さで走り続ける楽しさ」は言葉では伝え難いため、感覚的にイメージして頂けるよう当店の2005年式 ボンネビルT100 NWJC2014仕様に試乗して頂きました。

その後、メンテナンスにおける優先順位や範囲など作業内容を相談して、今回はエンジンコンディションをNWJC2014仕様に整えてから、足回りなど段階的にNWJC2014仕様に近づけることになりました。

お客様の要望

走行中に段差に乗るとエンジンが止まることもあり、70Km程度の走行距離で徐々にエンジン回転が下がりエンストするようになる。その後再びエンジンはかかるのですが、思ったようにパワーが出ない感じになったりするので、点火系を含みエンジンのコンディションを調整してほしい。


ボンネビルT100 2003年式

診断&メンテナンス

車両は定番のボルトオンパーツが組み込まれてマフラー交換とスプロケットの交換に、診断中にわかった事ですが、外観上は2次エアーがカットされていなように見え、2次エアーの通路に詰めものをしてカットしてありました。

バルブクリアランスは、例に漏れず基準値を超えています。

バルブクリアランス
  IN EX
基準値 0.15~0.20 0.25~0.30
測定値 No.1 0.26  0.24 0.30  0.32
No.2 0.25  0.21 0.27  0.33

段差等でエンストすることがある症状は、シート下にあるイグニッション タイミング コントロールユニットに接続されている配線カプラの接触が悪い場合に起きる症状のようなので、エンジン調整後、カプラの清掃と固定を確実にして試乗すると症状は出なくなりました。

キャブレターのセッテイングをして、エンジンオイルをEPL製 NWJCオリジナルのトライアンフ空冷専用のTTに交換しました。

カムシャフトは、オイル管理が悪かったのか、オイルの品質に問題があったのか、若干の摩耗がありましたが、添加剤のEPL PL500を添加することにより、カムシャフトやカムホルダーなど金属の表面に平滑面が生まれて油膜保持力が強化されますから、過去の経験から通常使用では問題は無いと判断しました。

エンジンコンディションを最優先にメンテナンスしました。その違いは乗れば乗る程、実感できることと思います。エンジンコンディションの次は、足回りのメンテナンスとなります。

お客様のインプレ

車両が出来上がり、早速試乗して頂いた感想です。

発進がスムーズで、エンジンの吹け上がりがよくなり、回転とともに今までにないパワーが出ています。

後日メンテナンス後のインプレをメールでいただきました。

先日は、ボンネビルのメンテナンスをありがとうございました。
高速道路の段差でもエンストすることなく、低速でのエンストもなく
無事に帰れた事をまずもって感謝と御礼を申し上げます。

【インプレッションです。】
以前なら信号待ちで発進、右左折前にすぐ2速へシフトアップしていたのが、1速からの発進がスムーズになってパワーがあり、スピードの乗りが良くなった事で、慌ててシフトアップをしなくてすむので余裕が出来ました。

スプロケットの交換は、エンジンコンディションが整っていないと意味が無いことを実感した瞬間でした。

以前なら低速時の右左折、Uターン時にエンストをして怖かったが安心して乗ることが出来るようになりました。

高速道路では、アクセルを開けた分だけ素直にスピードが出るようになって伸びもあるので、アクセルを一定に保つとスピードも維持できようになり、エンジンブレーキも滑らかになりました。

以前は40分間走ると、調子が悪く、走れば走るだけエンジンに元気が無くなる感じでエンストしていたのが、メンテナンス後は、走れば走るほどエンジンが滑らかに回る感じで、今までよりも乗ることが楽しくなりました。

自宅に着いた時に妻から、「バイクの音が静かになったね。」と言われました。実際に、高速を走っていた時から排気音が静かになったと感じていたので、コンディションは排気音にも影響するのだなあと感じました。

一番驚いたのは、高速走行を含め2時間以上走行した後にエンジンを停止して2時間後にエンジンが冷たくなっていた事です。

今までなら近場のツーリング後でも2時間後はエンジンが温かくてカバーを掛けれなかったのにバルブクリアランス、キャブ調整、EPLオイル、などのメンテナンスを施すと、こんなにもエンジンの冷却が早いことにはビックリすると同時に高田さんが「バルブクリアランスの大切さ、0.01mmで ガソリンの供給量が変わる。」
「今まで、エンジンがオーバーヒート気味だっただろ?」と話してくださった事をすぐに思い出して納得できると同時に、早くメンテナンスを御願いして良かったと思いました。

メンテナンスから今後のカスタムの優先順位や貴重なお話を聞かせて下さりありがとうございました。
これからも御世話になりますが宜しくお願い致します。

メンテナンスMEMO

憧れだったボンネビルを得て、素適なバイクライフを楽しむはずだったが、こんなものかな・・10年前の車両だし、と思いながら自分なりに納得しようと思っても、違和感は消えませんから納得できません。

憧れだったバイクを得て、暫くは感動と満足があるのですが、それは時間に反比例して薄れていきますが、コンディションが整ったバイクならば、時間に比例して乗れば乗るほど感動と満足があふれてきます。

工場出荷の新しい商品がベストコンディションという事ではありませんが、一般的には新しいことは総てに良いと思われがちです。しかし、違和感に対して「こんなものです」という対応では、ライダーとバイクは決して良い関係には成りません。

基本性能を巧く引き出すメンテナンスを実施することも無く、違和感という隙間をボルトンパーツでは埋めることも出来ませんから、マフラーなどのボルトオンパーツを組み込んでも心地よい走りを得ることは出来ません。

しかし、何故ボルトオンパーツに頼ってしまうのか不思議です。

S・Kさんのボンネはカムシャフトの表面が若干荒れていました。オイルの品質の問題か、オイル交換など管理の問題なのか判りませんが、このようなコンディションの車両が意外に多いのも事実です。バルブクリアランスが広く、エンジンがヒート気味になり、オイルの劣化を促進してしまう悪循環のパターンです。

対策としてエンジン調整を実施して冷却性能を高めてEPLオイルTT+PL500を使用すれば、フリクションロスが低減して潤滑性能が上がりますから、徐々に滑らかな走りへと変わります。フリクションが大きいことは、摩擦熱による熱ダレなども発生しています。モダンクラシック シリーズは空冷ですから要注意です。

モダンクラシック シリーズで素敵なバイクライフを

旧いからこんなもの・・・新しいけれどこんなもの・・・など、違和感があっては乗れば乗る程愛着が湧いてくる素適なバイクライフを楽しむ事が出来ません。

バイクライフを心からエンジョイしているバイク乗りのバイク屋NorthWingJCでは、ボンネビルの復刻以来バイク乗りとしてモダンクラシック シリーズを楽しんでいます。メーカー出荷のスタンダードやボルトオンパーツの装着だけでは味わえない心地よい走りを楽しむために、実体験により蓄積した独自のメンテナンス ノウハウで、本来の魅力を引き出して深化させた、モダンクラシック シリーズを試乗車として用意しています。

モダンクラシック シリーズのボンネビル・スクランブラー・スラクストンのNWJC2014仕様の試乗車は、すべて10年以上経過していますが、NWJC独自のメンテナンスにより違和感を取り除いて、速さより心地良さで走り続ける楽しさがあり、乗れば乗る程に愛着が持てる1台です。そんなバイクライフを提案したいと思います。

新旧問わず、モダンクラシックをこれから楽しみたい人、何なりとお気軽にご相談ください。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

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