バイク屋の備忘録

NC700Xで訪ねた 日本武尊 伝説 九州編その3

帰り道&バイクライフについて

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悪天候は危険が満杯!!

延岡から別府湾SA附近では前が見えない程の深い霧に覆われていたので、走行する車両はすべてノロノロとまるでカメのような速度となっていたので追突される心配はなくなったが、・・・・・・・・・・・・・。

10数年前、BMW R100GSで北海道ツーリングに出掛けたとき、深夜深い霧の長野道を走行中に突如現れた感じで大型トラックが急接近!!側道へ逃げ込むと同時に大型トラックが急ハンドルで車線を変えて難を逃れたことがあった。バイクの小さなテールランプ1つでは深い霧など悪天候では後方からは見えない!それ以来パニアケースには視認性を高める反射テープを着ける事にしていたが、今回は出発前の雑用に追われてついウッカリ・・・。パニアケースに反射テープを着けていないことが悔やまれた。

竹田津港

延岡を出発した時、小雨がパラパラと降り出して天気が荒れる前兆のように空は暗く、国東の竹田津港を目指してR10号を北上し始めると大粒の雨が降り始め、高速に上がったころから、叩きつけるような雨と強い風に濃霧などの悪天候によりフェリー乗り場への到着が遅れた。竹田津港に着いた時には午前中の便が出た後だったので徳山着は夕方となり、山口県岩国まで走り4日目が終わった。九州ツーリングの帰りは、この竹田津港から山口県徳山港へ渡るか、四国へ渡るのがパターンとなっていて、帰り路で下関に渡る事は無く、昨年の3月も細川君と竹田津港から徳山港へ向かった。

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翌日、岩国から北上して岐阜へはお気に入りの山陰路を走って・・・とも思ったが、日程をオーバーするので寄り道はやめて岐阜を目指した。

NC700X NWJCコンプリート

継続的に楽しんでいる日本神話や伝説を訪ねる事で目的地が定まり、今回の九州では2,000Km以上を走らせることが出来て、NC700X NWJCコンプリートをバイク屋の目線で各部のチェックが出来て、満足できる結果と次回に試したいテーマを得ることが出来て、ツーリングは無事終了した。

昨年11月にスクランブラーを共に楽しむメンバーと出雲神話を訪ねるツーリングに出掛けた時、この超廉価なNC700Xでツーリングをより楽しむために、NWJCのツーリングバイクに対するコンセプトでもある、「速さより心地良さで走り続ける楽しさ」を満たせる仕様に仕上げようと思ったのが始まりだった。

スクランブラーを共に楽しむツーリング仲間は、NC700Xで九州ツーリングを楽しんでいる頃、能登ツーリングを楽しんでいた。今年の初めから能登へ一緒に行く事は、双方の都合で中々実現できていないが5月頃からはキャンプツーリングなど一緒に楽しめそうだ。

※スクランブラーで能登ツーリングを楽しんだツーリング仲間のブログ

NC700Xで、ツーリングを楽しむために今回の仕様が参考になればと思い大雑把に紹介する。

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エンジンコンディション

国産車の場合、初回点検と云えばオイル交換程度と思われているのが大半で、ましてHONDAであれば何ら問題ないと思われがちだが、マフラーやサスペンションなどの機能パーツよりエンジンコンディションのチェックは最優先すべきである。5,000Km 10,000Kmと走らせていれば、心地良い走りの為にチェックをお勧めする。必要ないという声もあるが、それは違いを体感したことが無いということでは・・・。

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WP フロントスプリング

高速では不意に突き上げがあったり、少しワインディングでペースが上がるとフロントタイヤの接地感がつかみ難くバイクとの一体感を見いだせないところがあったりして、フロント周りにはとても不満を感じて、オッサンライダーには乗り難いバイクに思えた。そこで、フロントスプリングをNWJC定番のWPプログレッシブタイプのプロトタイプに換装した結果、とても扱いやすく、コーナーリングでの安定感が増して、かなりハイペースで走らせてもニュートラルな走りを手に入れることが出来て走り続ける楽しさが芽生えてきた。

ナックルガード

一日目の壇ノ浦PA手前では温度計が4℃を示していたり、延岡から竹田津港まで風と雨の中を走り続けたが、グリップヒーターとナックルガードの効果で、グローブは3シーズン用だったが指が攣ったりすることも無く走れた。ツラーテックのナックルガードはNC700Xに似合っていると自画自賛しているが、何を流用したか確認は出来ていない。

タンクバック

NC700Xは容量21Lのラゲッジスペースがあり便利だが、走行中は使うことが出来ないので、やはりツーリングにはタンクバックが便利だ。NC700Xに取り付けの出来るタンクバックは少なく、前回の出雲ツーリングからツラーテックのタンクバックを装着できるようパーツを追加して使っている。一応防水となっているがドシャ降りの雨では少し湿ってしまうが、地図を見ることも出来るし、中々使い勝手も良くお気に入りである。

32.タンクバック1.jpg 32.タンクバック2.jpg

パニアケース

HONDA純正のVFR800から流用したパニアケースは、形状が悪く使い勝手が悪いため、ツラーテックのZEGA Pro 31Lを装着できるようNWJCオリジナルでパニアホルダーを試作して使ってみたが、ダールパニアケース同様に上蓋が開閉するタイプは上から詰め込む感じで使えるので使い勝手が良い。

ツラーテックのパニアケースはテーブルプレート・ボトルホルダー・上蓋に取り付けるバックなど多彩なOPが揃っているからキャンプツーリングなどではOPが威力を発揮する。容量も31L・38L・45Lと用途に応じて選べるのも魅力である。次回は38Lを装着してNC700Xをフルロードで試してからアフターパーツとして準備しようと思う。

ワイドステップ

NC700Xで、林道を走ることが目的になる使い方は絶対に無いが、目的地へ向けてのルートではダートに出くわすこともあり、せっかくのアップライトなポジションであればスタンディングポジションでステップ荷重が掛けやすいワイドステップを試作した。BMW GS用・タイガー955i用・スクランブラー用など定番のステップをベースに試作して、近場のチョイ乗り程度の林道や河原では試して見たが、今回の2,000Kmを超えるツーリングでも違和感は無かったので、アフターパーツとして準備しようと思う。

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素適なバイクライフを求めて

今回のツーリングはNC700Xを駆って2,400Kmほど走り、ツーリングバイクとして何ら不満も無く、お気に入りのスクランブラーにも似た鼓動感があり、速さより心地良さで走り続けて楽しい時間を過ごすことが出来た。そして超廉価なNC700Xを走らせながら思った事がある。

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バイクを楽しむスタイルは十人十色だが、大排気量に大柄で見栄えがする事や高性能エンジンで最高速が○○○Km出るとか、日本の道路事情に合わない速度域が心地よいと感じて無謀な速度域で遠くへ走る事が出来るなど、スペックが優先されてバイクに乗る目的が曖昧だと、道具としての価値を見いだすことも無く、気負いや衒いでは大きな危険を伴った一過性の遊びで終わると思う。

バイクの性能を20年前と比較して振り返ってみれば、ロングツーリングを楽しみたいと思えば大排気量で高速性能も良く、装備も充実している高額なバイクが主流だったと思うが、目的やスタイルが明確であれば、スペックや排気量に関係なくカブ110でも楽しめるほど性能が良くなり価格も安くなったと思う。

日本の道でツーリングを永く楽しむには、排気量やスペックで楽しむ時代が終わったことを一昨年の北海道に続き、昨年の3月にCBR250RをバージョンUPして九州ツーリングを楽しんだとき、ツーリングライダーでありバイクを楽しむバイク屋として感じ始めていた。

4月は、ボンネビルで、日本武尊 終焉の地三重県を訪ねようかと思っている。

→「古代への道」NC700Xで訪ねた 日本武尊 伝説 九州編その2

→「古代への道」NC700Xで訪ねた 日本武尊 伝説 九州編その1

→ノースウイングJC公式サイト『Honda NC700X レビュー』

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