バイク屋の備忘録

トライアンフ・タイガー800で初の林道へ

800XCと林道へ

秋雨前線と台風が続き、天候不順でなかなか林道へ行けなかった。台風15号が発生していたが、9月18日やっと雨続きの合間を縫って、タイガー800のナラシにタイガー955iで付き合ってくれたK氏のタイガー800XCと林道へ行くことになった。

タイガーで林道へ

朝方まで降っていた雨もやみ、コンディションは上々!タイガー800のスタイリングはタイガー1050よりオフ系だが、サスは前後とも硬めなのかアタリが出なくて?渋いのか?硬い感じで、キャストホイールに、オン志向の標準装着ピレリ スコーピオン・トレイルなのでガレ場や落ち葉など少々不安もあったが「案ずるより産むが易し」で、雨あがりの後は、路面もしまって埃も立たずガレ場や濡れ落ち葉などは、時々バランスを崩したが、意外と乗り易かった。


タイガー800のポジション

トリプル800ccのエンジン特性は、低中速重視に振ってあるエンジン特性なので、低回転域でのトルクは太く穏やかで扱いやすく、ガレた路面やぬかるみ等でグリップを失ってバランスを崩した時の挙動も穏やかでなかなか面白い!!
スタンディング時のポジションは少し前傾がきつい感じだったのでハンドルを20?UPしてシートはlow側のままで時々座って走ってみたがスタンディング、シッテング共に意外と体は動かしやすかった。
キャストホイールでロード寄りのタイヤとサスペンションでも意外と扱い易くON主体のツーリングに加えて多少のダートもこなせるトライアンフ・タイガー800は、道を選ぶことなく色々な使い方で心地よく楽しめることと思う。

タイガー800ポジション

K氏のトライアンフ・タイガー800XCのタイヤは、OFFロード用のメッツラー・カルーを換装していたので、乗り比べてみたが当然のことではあるが、やはりタイヤの差は感じる。しかしサスペンションは、800同様にまだアタリが渋くいま一つの感じがするし、ダンパー調整を思うように行えないことは残念なことだ。XC800はフロント、リアーともにバンプ、リバウンドともに調整できる仕様であればもっと楽しめるのでは・・・。サスペンションの感じはタイガー955iの方が格段にしなやかだったような気がするが、アタリが出てくればもう少し心地よく楽しめると思う。

タイガー800ポジションその2

どちらの車両もエンジンコンディションを整えてからの林道なのでとても扱いやすい。しかし、エンジンコンディションが整っていないタイガー800(もちろんバイク全般に言えることだが)では、少々苦しいところもある様に思う。特に林道ではアクセルを開け始めた時のツキとバランスが重要だと思う。エンジンコンディションが整っていない場合、軽量な250クラスならラフなアクセル操作でも意外とごまかせるところでも、Bigの場合はラフな操作では中々対応できないのでクラッチを多用してごまかすこととなる。林道を走るつもりなら、トリプルでもツインでエンジンコンディションを整えてからの方が格段に楽しいことも付け加えて置く。

林道01

フロントフェンダー エクステンダー

タイガー800に装着したフロントフェンダーのエクステンダーは、意外と効果があり、泥はねがXCより少なくエンジンのフロント側の汚れ方が違う。

エクステンダーなし エクステンダーあり
エクステンダーなし(左)とエクステンダーあり

リアハガー

リアハガーは、オンツーリングで不具合を感じることは無かったが、林道走行などでスイングアームが大きくボトムした場合、車体と干渉するので不向きな所もあるように思う。

リアハガーなし リアハガーあり
リアハガーなし(左)とリアハガーあり

エンジンガード
エンジンガードは純正より小ぶりなツラーテック製を取り付けているが、転倒時は純正のエンジンガードの方がプロテクション効果が高いように思う。それは、800XCのK氏が純正エンジンガードのプロテクション効果をテストした・・?結果!?

ツラーテック製エンジンガード 純正エンジンガード
ツラーテック製エンジンガード(左)と純正エンジンガード

タイガー800の魅力

トライアンフ・タイガー800では7月に秋田までのツーリングと今回の林道をレポートしたが、林道等ではキャストホイールなのでXCスポークホイールの様なしなやかさは望めないが、ツーリングで林道を通過する程度ならあえてブロックタイヤを履くこともなく、無難に走りきることが出来るので、高速道路から林道まで色々な使い方でオールラウンドに楽しむことが出来るので、お勧めの一台です。

タイガー800

私自身色々な大型デュアルパーパスを楽しんできたが、昨今の止まることのない大型化に大排気量、スペックに速さや快適性、デバイス満載のハイメカマシーンで4輪感覚が主流のようだが、トライアンフ・タイガー800の魅力は、何と言っても程良い排気量で味のあるトリプルエンジン特性にミッションレシオやファイナルレシオ等様々な要素のおかげで、日本の道を日本的な常用速度でもストレスを感じることなく楽しめることだと思う。

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