バイク屋の備忘録

CB400SB レビュー

HONDA CB400SBは、技ありの逸品

梅雨の合間の天気の良い日に、何となく試乗車のCB400SBに乗りたくなり、信号も
少なくワインディングで景色の良いところへブラリと120Km程乗りに行きました。マ
ルチの400に乗るのは久しぶりで、十数年ツーリングでも乗ったことがありませんでし
た。

シングルのCB400SSは非力でも軽快なシングルの鼓動感でノンビリとおおらかな気分にしてくれるので100Km前後のブラリには好んで乗っています。マルチのCB400は下のトルクが細く、VTECの切り替わりに不快感を覚え、高回転でも一谷超えたあたりからしか力強さが無く、せせこましい気がするので永らく敬遠していました。

併し現行のCB400SBはそんな過去の先入観を見事に払拭してくれました。やはり、ライダーの目
線とメカニックの感性を持たなければ単なる物流業者で、バイク屋とは言えないことを改
めて思いました。

市街地を抜け出して、柿畑の中を通り抜けて登りのワインディングで回転を上げながら加速してみると、VTECの切り替わるところを感じることなく滑らかに回転が上がり始める。ノーマルマフラーの排気音とエンジン音が心地好い。

まず驚いたことは、低速域の粘りがマルチの400とは思えない。REVOの威力か2000回転も廻っていれば6速で流れにのって走れる事は違和感とでも言うのでしょうか。本当にこのCB400SBは400なのか?ボアUPでも施してあるかのような力強さを感じながら、HONDAの素晴らしい技術で作り上げられた現行のCB400SBを、過去からの先入観と400ccというスペックに惑わされていたことを悟りました。


楽しみ方は十人十色

大排気量の大パワーにものを云わせた動力性能は魅力ではあるが、逆に大排気量で国道や県道などをツーリングで流す時等、有り余るパワーはアクセルを大きく開ける事も無く、タコメーターの針はアイドリングより少し上がるくらいで、ストレスになる場合もあるし、高速道路や国道など直線的な道では、ストレスを発散させるような走りを時々見受けます。

最近の高性能なスポーツバイクは、スピード感が無く、メーター上の数値のみでスピードを判断する様な車輌が多く、一般道は交わって通るわけで相手があることですから、スピード感を少し感じる速度域は、無謀と思える領域と気づかず、無意識に踏み込んでいる場合が大半ですから時々恐ろしい事だと思うことがある。

快感速度とでもいうのでしょうか、心地よいと感じる速度域が高い車輌ほど自制心を求められるが、操っているのか?乗せられているのか?勘違いが麻痺してくると悲惨なことと出会う確率はとても高くなってくる。亦、ワインディングでも車体の重量を感じながら、大排気量特有の動力性能にシフトを上手く選べず、アクセルワークは躊躇しながらも直線のみはワイドオープンでライディングを心地よく楽しめない人は意外に多いと思う。

併し、以前のCB400等、マルチの中間排気量の場合は、少しユックリとした流れに乗った場合シフトが忙しかったり、低めのギアーで少し回転を上げ気味だったりとかでストレスが生れたのも事実です。

大排気量でゆとりのツーリングも楽しいが、少しスポーティーな走りも楽しみたいとは思うが、日常的に大排気量のスポーツバイクを気持ちよく走らせる環境が日本の道には存在しないし、無謀なことを楽しみたいとは思わない。

日本の道路事情では、大排気量も中間排気量も共に「帯に短かし襷に長し」のところがあると思う。双方の良き所を活かした楽しみ方ができるCB400SBのようなバイクが有れば、躊躇する事無く気持ちよくアクセルを開けて、体感性能の良さに心を躍らせながら、スポーティーにオンロードを楽しみたいと思っていた想いが満たされそうな予感がする。

亦、軽い車体はチョイ乗りからブラリまで手軽に出かける気分にさせてくれるのも魅力だと思う。最近ミドルクラスが注目されていることは、とても好い事だと思う。

CB400SBを使ってチョイ乗りから長距離ツーリングなど、乗りながら色々と思う事がら等を時々レポートしてみようと思う。

→NWJC CB400SBレビュー&インプレ

→NWJC CB400SB VTEC Revo メンテナンス&ツーリングレポート

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