バイク屋の備忘録

トライアンフ 空冷ボンネビルT100で定番の西へ

9月の中旬はS・Oさんと共にカブ110NWJCコンプリートType4を駆って定番の西を楽しんできたが猛暑で汗だくとなった。

2週間後の10月初め、お気に入りの空冷ボンネビルで再び定番の西を2泊3日で楽しんだ時は、ウインターグローブのままで走る事が出来て薄着では寒く厚着するほどの気温でもなく、装備の選択が難しい時期となったがバイクを心地よく楽しめる季節がやってきた。

お気に入りの空冷ボンネビルを駆って夜明けと共に走り始めて、伊吹山麓の広域農道では外気温度が11度と寒く日が昇ってからも20度以下の気温で、帰路は何度もにわか雨に出遭う悪天候であったが、メンテンスに関して新たな気づきもあり良き時間を過ごすことができた。

一般道をメインに高速道から苔むした脇道まで自由気ままにフィールドを拡げて、Goodコンディションのエンジンと足回りにオリジナルスクリーンの防風雨効果の高さなど、旅バイクとしてのトータルバランスの高さを存分に発揮している空冷ボンネビルT100NWJC2014仕様の心地よい走りと懐の深さを存分に満喫する事が出来た。

おっさんライダーお気に入りトライアンフ空冷モダンクラシック

ホンダ・トライアンフ・BMW等の様々なBigバイクを長年楽しんできたが、空冷ボンネビルT100の持て余すことのない車格と空冷ツイン特有のエンジンフィーリングの良さは、自由気ままにフィールドを拡げて脇道へ入り込む道草も気負うことは無く、体感フィーリングの心地よさは過去に乗ってきた大型バイクの中では特に相性が良く格別であり、おっさんライダーが歳を重ねBigバイクに乗れなくなるその時まで共にバイクライフを満喫したいと思う良き相棒である。

トライアンフ最後の空冷モダンクラシックとの付き合いは、ボンネビルが復刻した2001年より始まり、バイク屋のバイク乗りとして「乗り続けないと判らないこと」「乗り続けて解かること」など、バイク屋自らの実体験に基づいてメーカー出荷のSTDから深化させたNWJC2014仕様は、これからますます希少となっていくアナログならではの五感で操るその心地よさは格別で、1台でも多くをGoodコンディションに整えたいと思う。

一般道だからこそカテゴリーやスペック等に囚われることもなく、「速さより心地よさ」「何かに特化することの無い曖昧さ」「和洋折衷のような大らかさ」で、普段のチョイ乗りからタンデムでのバイク旅まで自由気ままにフィールドを拡げて存分に楽しめる空冷ボンネビルNWJC2014仕様への深化は、バイク屋自らの実体験に基づいた、バイク屋North Wing JCからの素敵なバイクライフへの提案である。

トライアンフ最後の空冷モダンクラシックが時代の流行り廃りに流されることも無く守り続けてきたものはバイクと人の間にハイテクを盛り込んだ制御装置などが介在するのではなく、これから益々希少となる操る人の五感が第一であるという素朴な乗り味が魅力であり、その価値を享受している。

外観をモダンクラシック風にデザインする事が昨今の流行りのようだが、ハイテクによる制御装置が満載であれば操作感は昔ながらのアナログバイクとは異なり、感性でライディングを楽しむことには遠隔操作のような違和感を覚え、似て非なるモノであると実感している。

素朴な乗り味が魅力のモダンクラシック

1968年製CB450K1もこれから益々希少となる素朴な乗り味が魅力のお気に入りのバイクで、40数年にわたり楽しんできたが、自由気ままにフィールドを拡げてバイク旅を楽しむには足回りやブレーキ性能には少々無理があるが、おっさんライダーにとっては良きタイムマシーンである。

CB450K1と同じトラディショナルスタイルのSR500やCB400ssは工業製品として進化しているから足回りやブレーキ性能が向上して、空冷モダンクラシックと同様にその良さを活かしてNWJCツーリングマスターへと深化させると、積載状態でも自由気ままにフィールドを拡げてバイク旅を楽しむことが出来る懐の深さと意外さを実感することであり、それは素敵なバイクライフへの提案である。

トライアンフ空冷モダンクラシックを心地よく楽しむためにはエンジンメンテナンスを最優先とする事は当然の事で、足回りなどもメンテナンスやモディファイにより追々コンディションを整えると、空冷モダンクラシックならではの心地よさを五感で味わい、懐の深さや意外性に気づきその価値を知った多くのライダー諸兄に大切に乗り続けられている。

エンジンから足回りにいたるまでコンディションを整えた空冷ボンネビルやスクランブラーでも、定期的な点検を怠ると緩やかにコンディションが崩れることは物理的に当然のことだが、その変化には気づかない場合も多く見受けられるが、コンディションを整えていない車輌とはその乗り味に雲泥の差があるのは当然の事。

メーカー出荷の新車状態ではコンディションが整っていないため、その走りには「こんなものかな」と違和感を覚え、走行距離は僅かで手放された車輌も数多く見かけたが、10年20年と年月を重ねて経年劣化も進んでいるのが現実である。

Goodコンディションを維持するための定期的なメンテナンスでは経年劣化も考慮してチェックするポイントも拡がっているが、メンテナンス後は経年劣化による衰えを感じることは無く、ある年月や走行距離を越えるとトラブルが頻繁に発生する「計画的陳腐化」のようなことは見当たらない作りの良さも魅力である。

余談だが、高級ブランドと云われる輸入バイクの中には80年代までのモデルは現役で楽しめているが、それ以降のモデルで新型になればなるほどハイテクを満載して数年乗るとあちこちに問題が発生して、よく見るとブランドイメージを確立した旧い80年代のモデルと最新が主流となり、30数年の中間が抜け落ちたように旧型を見かけることが少なくなっているメーカーも見受けられるように思うが、いかがか・・・?

提灯記事は売ることが最終目的だから、新型の良いことばかりでそのような問題には決して触れることも無く、乗り出してからの事は「こんなものです」では納得できるバイクライフには程遠いのが現実である。メーカー出荷のスタンダードは工業製品としては完成品でも道具としてボルトオンパーツの組み付け程度では未完成で未熟だから、バイク屋の実体験基づいた提案が必須であると実感している。

燼余八咫鏡と美作後南朝を勝手な想像力で思い描きT100を楽しむ

太平記をはじめ児島高徳公顕彰忠桜会発行の「長慶天皇と児島高徳 太平記」も随分前に読書して、村田さんと共に空冷スクランブラー900を駆って作楽神社や伯耆の名和神社など、美作や伯耆の後醍醐天皇ゆかりの地を色々訪ね、美作後南朝の「燼余八咫鏡」が発掘された地も訪ねようとして何年も過ぎてしまった。

今回は、美作後南朝の「燼余八咫鏡」が発掘された地を訪ね、「燼余八咫鏡」が奉納された安徳天皇が祀られている下関の赤間神宮を目指し、定番のポイントでは季節の変化と道草を楽しみ、帰路は悪天候となったが、空冷ボンネビル2014仕様ならではの悠々とした心地よい走りを久々に満喫出来た。

余談だが、「燼余八咫鏡」が発掘されたすぐ近くに後醍醐天皇が隠岐の島に流された時に通ったとされる杉坂峠もあるのだが、ただバイクを乗ることだけを楽しむ人には何でもない景色を眺めていてもつまらない場所で、ベースとなるものが無いと勝手な想像力で楽しむこともできず神話や歴史を訪ね歩く時はソロとなる場合が大半だが、おっさんライダーの楽しみ方を尊重してくれる いつものメンバーとは夫々が思うままに楽しんでいる。

九州から東北まで南北朝時代の南朝方ゆかりの地は、不定期で空冷スクランブラー900を駆って村田さんと共によく訪ね歩いたが、限られた時間で神話や歴史を訪ね歩くときは、積載状態で長距離を移動して様々な路面状況でゴー&ストップやUターンを繰り返す事になるから「速さより心地よさ」「何かに特化することのない曖昧さ」「和洋折衷のような大らかさ」は、バイク旅を悠々と面白く楽しむためには必須要件であると実感している。

空冷ボンネビルT100やスクランブラー900は、エンジンコンディションを始め足回りから積載力やライディングポジションに至るまで、タンデムでのバイク旅でも心地よい走りを楽しめるNWJC2014仕様へと深化させて9年が過ぎた。

メーカー出荷のSTDにマフラー等のボルトオンパーツを組み込む程度では、積載状態で高速道から苔むした脇道に未舗装のジャリ道まで神話や歴史を訪ね歩くバイク旅ではストレスが大きく、想像もできない意外さやどんな路面状況でも対応できる懐の深い心地よい走りを楽しむ事は到底無理な事である。

南朝方に関する前回のバイク旅は、カブ110NWJCコンプリートType2を駆って信濃宮 宗良親王ゆかりの地を訪ねたが、時間に余裕があり一般道のみで楽しむのであれば大型バイクと比べても何ら遜色ないカブ110NWJCコンプリートならではであり、フル積載状態で自由気ままにフィールドを拡げても疲れを感じさせないのは乗った人にしか解らない意外さであり、おっさんライダーのバイクライフをより面白くして楽しんでいる事もお伝えしたいと思う。

また、長年バイクライフを楽しんできたが、おっさんライダーも歳を重ね経年劣化していることを自覚するようになり、車格や排気量を下げて悠々と長距離を楽しむためにカブ110NWJCコンプリートをはじめSR500-TM、CB400ss-TM、SL230-TM、CRF250L-TMなどで楽しむ機会が増えている。

操る楽しさと体感フィーリングの良いNWJCツーリングマスターへの深化はバイク屋自らの実体験に基づいた提案であり、皆さんと共に素敵なバイクライフを満喫したいと思う次第である。

この記事の車輌・パッケージ(仕様が異なる場合があります)

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