メンバーコラム
バイクは健康療具
2007-07-07
バイクに乗る良い環境に居るために
今回は、バイクを楽しむために必要なもの、について話したいと思います。必要なものと言っても、装備や部品の話をするわけではありません。バイクを質の良い趣味の道具として扱いたい、自分なりの楽しみ方を身につけたい、というライダーに対して、そのために必要な心の在り方について話します。
体調を崩したら
バイクについて話す前に、身体の健康について話します。もし体調を崩した場合、あなたはどうしますか?ドラッグストアへ行って薬を買って家で寝ていますか?医者にかかって相談しますか?医療費の削減が取り沙汰されている現在の社会情勢では、医者にかかるよりも市販の薬で対応することが望まれている側面があります。症状が軽ければ、ドラッグストアで薬を買って飲むだけで良くなることが多いでしょう。しかし、症状が重い場合には医者に診てもらいます。
バイクの調子が悪くなるとどうしますか?バイク用品店で部品を買って、自分で組み付けますか?バイク屋さんへ行って相談しますか?バルブが切れたというような簡単な故障なら、自分で治せることもあるしょう。しかし、故障の程度がひどければ、バイク屋さんでバイクを診てもらいます。
バイク屋さんとの付き合い方
病院とドラッグストア、バイク屋さんとバイク用品店の関係は似ています。体調が悪い時に、自分自身の判断のみで薬を買って治療をする為のドラッグストア、患者として医者という身体や心の専門家に依頼し治療を受ける病院。バイクの調子が悪い時に、自分の判断で修理するための部品を買う用品店、バイクの専門家に依頼し修理を受けるバイク屋さん。患者として医者と話をする、ライダーとしてバイク屋さんと話をする、関わり方は同じです。
この関わり方に、その人の心の在り方が反映されます。あなたが医者と話をする時、どのような対応をしますか?一方向的に話をして、自分で治療法を提示しますか?そういう患者の場合、医者としては、診断に必要な情報が得にくく、苦労します。一方、医者に治療法を押しつけられた場合、患者としては釈然としませんし、不信に思うことすらあります。私は、医者の問診を受け、話し合い、検査を受け、治療を受けるのが、良い方法であると思います。この時に、あなた自身の対応と、医者の対応がうまく噛合わなければなりません。双方が尊重し合い、理解しようとする姿勢が必要です。あなたの身体はあなた自身が一番良く知っているかもしれませんが、専門家の知識と経験を合わせることで、あなたの身体をより良い状態にすることができます。
社会常識は必要です
バイクに関しても、同じことが言えます。いきなりバイク店に入って、自分のぺースのみで話を進め、部品を買ったり、修理を依頼するのは、問題があると思います。バイクをより良い状態にするには、専門家としての意見を求め、話し合う必要があります。
良いバイク屋さんを選ぶ
医者や病院によって治療効果・成績が異なることは周知の事実です。大規模の病院だから良い医療が行えるわけではありません。個人医院で素晴らしい医療を提供しているところが沢山あります。いろいろな情報を集め、医者や病院を選んで受診します。同様のことが、バイク屋さんにも当てはまります。大手企業の傘下にあるから安心できるものではありません。良いバイクライフは、バイク屋さん選びから始まります。ライダーとしての感性を育て、楽しみ方の視野を広げてくれるような店を選ぶ必要があります。
一方、名医の診察を受けたとしても、予後に差が見られます。個体差もありますが、そこには患者の在り方も関係します。素直に前向きに治療を受ける患者の予後は良好です。逆に、ドクターショッピングを繰り返すなど、何処かに不信感を持つ患者の予後は良くありません。良い医者を選んだらそれで全てが上手くいくわけではありません。バイクの場合はどうでしょう。楽しみ方によって必要になるものが変わります。ライダーの楽しみ方に合ったサービスが必要です。ライダーを理解してくれる専門家に、ライダーとして真摯な態度で話をしなければ、良いサービスは受けられません。
良い環境に居るために
どのような物事でも、楽しむには良い環境が必要です。環境とは、周りにあって影響を及ぼすものごと全てです。自然環境はもちろんのこと、人間関係や社会情勢を含めた社会環境もライダーを取り囲んでいます。バイクを楽しむには、全て無視することはできません。免許を取ったということは、バイクに乗る入り口に足を踏み入れたということです。数字・知識の世界から、バイクに乗る実感を伴う世界に踏み入れたということでもあります。その中で良いバイクライフを過ごすためには、バイクを楽しむためには、良い環境に居ることが必要です。
良い環境というものは、降って湧いてくるものではありません。バイクを楽しむ環境から社会環境を引き離すことはできません。ライダーとしての良い環境を維持しそこに居るためには、社会人としても常識と節度をわきまえる必要があると思います。
- 村田 潤哉
- 緑峰会養南病院勤務 精神科医
- 愛車:Dream 125 ,Scrambler ,R 100 RS ,GASGAS Pampera
- NWJCから:学生時代には、ホンダBROS400でツーリング、ホンダXLR250・XR250で林道やエンデューロレースへの参加経験もある。社会人になってから初の大型BMWR1100GSを駆って日本各地を走る。バイクで健康管理をする精神科医。
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